あなたの眼

私はあなたの眼になりたい。
あなたの耳になりたい。
あなたの手になりたい。
あなたの痛みを感じたい。

私たちにはたくさんの可能性がある。
それは自分の努力によるものだったり、他人の発明によるものかもしれない。
ただ、あらゆる手段を使えばあらゆるものになれる可能性を持っている。

だけど一つだけ絶対に変えられないことがある。

私は私以外の人間にはなれない。

あなたの眼になろうとしても、見える色は違う
あなたの耳になろうとしても、聞こえる音は違う
あなたの手になろうとしても、ぬくもりが違う
あなたの痛みを感じようとしても、感じたつもりにしかなれない

私はあなたには絶対になれない。

あなたも私には絶対になれない。

だからこそ、見たもの聞いたもの感じたもの全部、自分で表現しなければ人とつながることはできない。

完璧に理解してもらえなくてもいい。
ただ、私もあなたもこの世界に一人しかいないのだから、自分の存在に自信を持っていい。
結局は自分を通した世界しか見れないのだから、自分を一番大切にしていい。

そして私の手とあなたの手をそっとつないで、優しく笑い合えたらきっとそれでいい。それがいいのだ。

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