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1日の変動値幅からNY時間の動き方を予測する

東京時間、欧州時間、ニューヨーク時間のうち、個人的にNY時間の値動きが最も予測しづらいと感じています。経済指標の発表と重なるだけでなく、ロンドン勢が利益を確定させる時間帯でもあるので、プライスが複雑な動きを見せるのも当然と言えば当然でしょう。

では、そんなNY時間において我々トレーダーはどう立ち回ればよいのでしょうか。この点に関して僕なりの考察をまとめておきます。

1日の変動値幅をもとにNY時間での戦い方を変える

NY時間を攻略するには、各通貨ごとの1日の変動値幅がキーになってくるというのが個人的な考えです。なぜなら1日にどれくらい動くがが分かっていれば、東京時間・欧州時間の値動きから残りの変動幅をある程度予測できるからです。

例えば、ボラティリティが高いポンド系通貨では1日に150~200pipsほど動きます。そのため、もし東京時間・欧州時間ですでに150pips以上のトレンドが発生していれば、NY時間ではそれ以上伸びることはないと予測できるわけで、その場合はポンド系通貨を見限って他の通貨ペアでチャンスを探るなどといった対応が取ることができます。

逆に、東京・欧州でのトレンドの勢いが弱かったり、数十pips幅でのレンジでもみ合った場合、NYではそれまでのトレンドに拍車がかかったり、レンジを上下どちらかに思いきり突き抜けたりするケースが多く、その波に乗って利益を得ることが可能になります。

このように、①各通貨ペアの1日当たりの変動値幅②東京・欧州時間での伸び方の2つを抑えていれば、曲がりなりにもNY時間でプライスがどのように動くか、またはそもそも動かないかといったことが判断できるわけです。

相場がエネルギーを発散するという考え方

ここからは枝葉末節の話となりますので、気になった方だけ読んでいただくと良いかと思います。

さて、上記の根底にあるのは「相場がエネルギーを発散する」という考え方です。もっというと、相場は1日の中でエネルギーを発散するように動き、そのエネルギー量を定量化したものが「1日あたりの変動値幅」にほかならないということです。

これを分かりやすく説明するならば、"性欲"が最もしっくりくるのではないのでしょうか。要するに相場も性欲も「溜めては発散し、溜めてはまた発散する」を繰り替えすということですね。

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性欲には限界があり、人間は24時間ぶっぱなしでセックスし続けることができません。同じように相場が持つエネルギーにも限界があり、そして1日に発散できるエネルギー量も決まっています(取引量に限界があるため)。

このエネルギー量が分かっていれば、東京・欧州時間を終えた時点での発散量をもとに「NYであとどれくらい発散しそうか」または「もうエネルギー枯渇してるだろう」などと考えることが可能になるわけです。

ブレイク直後にトレンドがどれくらい伸びるかは予測可能か?

しばしば「もみあった後に発生したトレンドは勢いづくことが多い」と言われますが、これも相場と性欲の共通点の一つと言えます。以下の画像はEUR/NZDの15分足ですが、3日間もみ合ったのち下抜けし、1波で200pips以上暴落する下降トレンドを形成しています。

性欲も相場も時間をかけてたくさん溜めれば溜めるほど、発散量も多くなるということです。

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こうした相場とエネルギー量との関係から、持ち合った後に発生するトレンドがどれくらい伸びそうか?といったことを予測できるのではないかと考えています。具体的にはトライアングルやレンジの面積からその相場が持つエネルギー量を算出するといったやり方ですね。

これに関して、誰かが素晴らしいインジケーターを開発してくれることでしょう。といったところで疲れてきたのでこの辺で記事を終わることにします。