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【横浜DeNA】伊藤裕季也と森原(楽天)のトレード意図を考察

横浜DeNAと東北楽天の両球団が7/28、伊藤 裕季也内野手と森原 康平投手のトレードが成立したことを発表しました。

伊藤 裕季也とは?

伊藤裕季也は大卒4年目の25歳の右打ち内野手で、2018年ドラフトで横浜DeNAから2位指名を受けて入団しました。入団1年目には1軍で21試合の出場数ながら4本塁打を放ってスラッガーぶりをアピールしましたが、以降はなかなか成績が安定せず1軍定着ができませんでした。
とはいえまだ25歳で右打ちのスラッガータイプということもあって、この先開花する可能性はあります。
守備は二塁・三塁を安定して守れるようになってきましたし、打撃も2軍成績は過去4年間の中でも最も良い成績になっていたため、飛躍目前のところまで来ていたかもしれません。

森原 康平とは?

森原は大卒社会人5年目の投手で、2016年ドラフトでは6位指名で楽天に入団しました。
即戦力の右のリリーフとして期待されていたのもあり、1年目から42試合に登板・3年目の2019年には64試合に登板して29ホールドを記録しました。(チーム内ホールド数トップ)
2022年の今年は年始に右肘のクリーニング手術を受け、7月から2軍で実戦復帰しています。
2軍成績は安定しているので、手術の影響は無さそうに見えますし、仮にトレードが無かった場合でもいずれ1軍に上がっていたかもしれません。

両球団の思惑

楽天は来年以降も見据えた右打者獲得

楽天の思惑については、石井一久監督(兼GM)の記事が出ていました。

この記事の中で、伊藤裕獲得の意図について以下のようにコメントしています。

「今年のドラフトとかもそうですし、いろんなことを考えた時に右の内野手でいろいろ守れる(点を評価した)。まだ完成されていなくて、違う環境にいけば何かチャンスを得る選手だと思う。このシーズンというよりは、中長期を考えてのトレードです。ドラフトを含めて、あのクラスの選手がドラフトで入ってくるかは未知数なので。今年26歳で貴重な右打者です」

右打ち内野手の補強という目的ですが、「まだ完成されていなくて」とのコメントから考えると、即結果を求められてるわけでは無く、来季以降を見据えた獲得であることが分かります。
今オフのドラフト戦略も考慮に入れてそうですし、監督というよりもGMとしての意向がコメントに滲み出てますね。
環境が変わればチャンスを得られることもコメントしてるので、DeNAの時よりも辛抱して使ってもらえる可能性があり、伊藤裕にとっては良い移籍となりそうです。

DeNAは今季の順位上げのためのリリーフ獲得

DeNAはまだ三原代表のコメントが記事で出ていませんが、右のリリーフの森原は即戦力として期待されているでしょう。
森原は現在30歳ですし、1軍での活躍は伊藤裕よりもありますので、手術明けですが既に2軍で投げていて好成績も残していることから考えると、すぐに1軍で起用できるリリーフを獲得したい意向があったと言えます。
今季はこれから後半戦で、シーズンの順位を決める重要な局面に入っていきますが、DeNAはそのために2軍でリリーフとして活躍してた石川達也を支配下登録し、外国人リリーフのガゼルマンを獲得し、そしてこのトレードでリリーフの森原を獲得しています。

リリーフ補強に力を入れていることが明白で、皆1軍で活躍することを期待されているのは明らかですから、この後半戦に投入していけるように動いたと言えるでしょう。
反面、トレードで伊藤裕が移籍したことで内野手の人数が14名となり、かなり少なめになってしまいましたが、この人数調整はオフにするということでしょう。
まさに今季、これから順位を上げるためのトレードと言えます。

ドラフトへの影響は?

このトレードが今オフのドラフトに影響があるかというと、少なからず影響するはずで、それには以下の理由があります。

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