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【横浜DeNA】西巻賢二は支配下を掴めるか⁉️

昨年オフに獲得

西巻は昨年ロッテを戦力外になり、所属が決まっていなかったところをDeNAが獲得しました。
DeNAはこの時、倉本・山下・田部の内野手3人を戦力外にしていました。
ドラフトでは本指名で内野手は林1人だけだったので、やや人数不足になっていたこともあり、西巻は補強ポイントに合致した選手でした。
特に内外野をユーティリティで守れる点は2軍をまわすのに適していて、盗塁の多さや出塁率の高さなど、今のDeNAの弱みとなっている部分を補えるのがまた補強ポイントに合っています。

2度の戦力外を経た

1年目は期待されて1軍昇格も…

西巻は2017年ドラフト6位で楽天に入団しましたが、1年目の春季キャンプから当時の梨田監督の目にとまり、将来のスター選手として期待が集まっていました。

高校時代から守備面は評価されていましたが、それに加えて力強い打撃もアピールできていて、シート打撃では1軍投手の球を強く打ち返せていました。
このような活躍もあって、西巻は1年目の8月に1軍昇格して8/8に初打席・初安打を記録しました。
ドラフト下位指名の遊撃手が1年目の夏に1軍昇格を果たすのは早い方で、この時は将来の遊撃手のレギュラーとして期待されていたでしょう。

こうして1年目に1軍で実戦経験を積めた西巻でしたが、2年目には2軍での出場がメインで1軍出場は僅か2試合1打席に留まりました。
1年目に比べると2軍でも成績が落ちていて、球団としては腰を据えて育成するという考えだったのかもしれません。
ただ、2年目のオフに西巻に戦力外通告が言い渡されます。

球団としては編成上の措置ということで、育成再契約する意図があったようですが、西巻は支配下登録で獲得してくれる球団を探し、ロッテが手を挙げたため移籍することになりました。
高卒1年目に1軍で活躍した選手が、2年目で戦力外→移籍となるのは異例のことで、西巻にとっては急な環境変化で戸惑いがあったかもしれません。

ロッテ時代も伸び悩み

ロッテに移籍してきた西巻ですが、選球眼が磨かれたり盗塁数を増やすなど、改善してきた部分もありましたが、1年目の時のような力強い打撃を取り戻せず打率やOPSが伸び悩みました。
元々、身長167cmと身体が小さい選手でしたが、1年目はその割に力強い打撃ができていて評価されていたものの、この時には体格と同じく小さな打撃になってしまって、特徴が無くなってきていました。

守備面でも俊足が持ち味にも関わらず、守備で活かせず内野安打が多かったり、連携プレーでのミスが目立ち、なかなか内野固定できず遊撃だけでなく二塁・三塁・中堅・左翼など色々なポジションを守りました。

ユーティリティの守備というのは武器でもありますが、あくまで「守れる」だけで「上手い」というわけではない選手になってしまい、アピールポイントが薄れてしまっています。
このような状態で、5年目の昨年オフに戦力外となりました。

DeNA獲得の意図は手薄な内野強化

5年以内に2度戦力外になったことで、NPB球団が西巻を獲得する可能性は非常に少なく、西巻にとってはかなり厳しい立場でした。
しかしそこでDeNAが、西巻獲得に手を挙げました。

DeNAの1軍内野手は牧・ソト・宮崎で3ポジションがレギュラー固定できる状態で、残った遊撃手も大和・森・柴田らが競える状態になっています。1軍にこうした有力選手がいる一方、2軍では伸び悩んでる若手選手と、旬を過ぎた30代の選手たちがいる状態で、2軍戦力の最適化に迫られていました。
実際、シーズン中から内野手整備の動きがあり、楽天とのトレードで伊藤裕を放出して内野を空けています。そして30代の山下・倉本を戦力外にして、3人分の枠を空けました。
また2軍では比較的好成績を挙げていた田部が突然の戦力外→引退となり、2軍内野手が大幅入れ替えできる状態になりました。

新たな内野の戦力として、まずドラフトで林を指名しました。
そして戦力外選手の中から比較的若く、内野・外野など幅広い守備もできて、足も速い西巻を獲得するという動きに至りました。
この後に京田もトレードで獲得しているため、DeNAとしては20代の俊足巧打の内野手を一気に補強できました。

ただ西巻は林や京田と違って育成契約で、現時点では2軍の補充という意味合いが強く、結果が出なければ今オフにクビになることもあり得るでしょう。

チームNo.1級の武器

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