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【横浜DeNA】小園健太育成計画は順調か?

小園の育成を振り返る

横浜DeNAの若手の中でも、今季1軍で起用されるか1番注目されている選手は、2021年ドラフト1位の小園健太投手でしょう。

小園は昨季1年目のシーズンを終えましたが、成績は以下の通りでした。

1軍:登板無し
2軍:3試合 0勝0敗 4回2/3 防御率0.00 WHIP0.86

期待の高卒ドラ1にしてはあまり試合に出られず、1軍昇格も無かったので、今の小園が順調なのか、いつ1軍で見れるのか心配した人も多かったと思います。
なので1年目の小園について、振り返ってみました。

実戦登板が遅かった理由

小園の2軍戦初登板は8/4でした。
ドラ1なのですぐにでも実戦で見れるかと期待した人も多かったと思いますが、ここまで登板が遅くなっていました。

これには理由があります。

春季キャンプ時のフィジカルチェックで、体格に比べて筋肉量が少ないという判断がされたためでした。
そのためすぐに実戦で投げさせず、シーズン前半は筋量アップのためのトレーニングに費やしました。
また日々の状態を見ながら、無理をさせずに細かく練習メニューを決めていく等、慎重に進められていった結果、実戦登板が8月までかかっています。

投手育成プランの変更

こうした小園の育成はDeNAとしてキチンとした育成プランを立てられて、進められています。
この育成プランは前からありましたが、近年は新しいものに変わりました。
京山や阪口の頃と、去年の小園や深沢とで以下のように違いがあります。

京山や阪口は1年目からすぐに実戦経験を積ませることに重点を置いていたため、3月や4月にはもう2軍戦に登板させていました。
ただそれだと、2軍戦には適応しやすいものの身体作りが弱いため、投手としての最高出力や武器を伸ばしにくくなっていました。
具体的には球速や球威、決め球などです。

実際、今の京山や阪口は2軍で安定してますが、1軍だと打たれやすかったり、なかなか打ち取れずに球数が多くなって、長いイニングを投げれないことが多いです。

せっかく2軍での実戦経験が沢山あっても、1軍に上がって打ち取れなくなるのでは意味がないですし、実戦の前にまず球速や球威を上げる身体作りや、決め球を磨くことが大事ということです。

小園は特に185cm90kgで身体が大きく、そこから最速152kmの球威ある直球と多彩な変化球を投げます。
高校時点から完成度の高さが評価されていましたが、プロの世界でこのパフォーマンスを維持して投げるには、身体が未発達な部分がありました。

これを無視して早期に実戦登板させていたら、小園が本来のパフォーマンスを発揮できないまま2軍馴れしてしまう可能性がありましたし、故障の原因にも繋がったでしょう。

なので実戦登板を遅らせた判断は正しかったと言えます。

実戦では無失点投球

こうした筋量アップの期間があったため、2軍での実戦登板の内容は非常に良く、球威や球速も安定して高いレベルを維持できるようになっています。
あとは実戦経験を増やして、長いイニングを投げれるようにするだけです。

1年目にやり残したこと

小園には育成プランがあり、元順調ならもっと実戦経験を積み、あわよくば1軍で登板する可能性もありました。
それができなかった理由として、1つ目が上に書いた通り筋量不足による身体作りが必要だったことですが、もう1つは9月に入って2軍でコロナ感染者が急増して、小園自身もコロナにかかってしまったことです。

8月から2軍で登板するようになり、ここから徐々に長いイニングを投げていくというところまで来ていました。
しかし9月にコロナ感染により登板が延期となり、昨季の実戦登板は8月までで終わってしまったことで、実戦経験を積むことができませんでした。

今の小園がどの段階にいるのか、以下にまとめました。

身体づくりと2軍戦初登板を経験し、今は2軍で結果を残すという段階です。
ここでローテ投手として文句なしと言えるぐらいの結果を残せれば、1軍昇格も見えてくるでしょう。
具体的には2軍で7イニング100球前後まで投げて、中6日で安定した投球ができるようになれば、1軍昇格となるはずです。

他の高卒ドラ1との比較

小園の現在の状態が順調なのか遅れているのか、他の高卒ドラ1投手の1年目成績と比較してみました。

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