見出し画像

リモンチェッロの夜

広告系の仕事をしているんですが、ゴールデンウィークからほぼずっと平日は終電で帰宅するという毎日が続いている。

お仕事がいっぱいあるというのは、幸いなことなんだろうけど、流石に疲れる。
しかも、今年の5月の後半は、らしくなく真夏日が続いて大いに体力を奪われた。
これは揶揄するでなく純粋に疑問なんだけど、女性はエアコンをつけなくてもなぜ平気なんだろうか。

それはそうと、そんな訳で帰宅すると深夜一時位になる。パッとお風呂に入った後、何か飲みたくなる。前はコーヒー飲んで本を読んだりしていたんだけど、早く寝ないと次の日が来る(残業代は支払われないのに、1分でも遅刻すると給料から天引きされるのが罷り通るのはなぜだろう?)ので、コーヒーでたらたらというわけにもいかない。
ビールは好きなんだけど、深夜一時、寝る前に飲むと味が舌に残って気持ち悪い。

それで最近よく飲んでいるのがリモンチェッロなのだ。

リモンチェッロはレモンのリキュールで甘ったるいレモン味ながら度数はかなり高い。
これをソーダで割って飲む。
ソーダで中和された仄かな甘さと、炭酸とレモンの爽やかさで、夏の宵にぴったりとくる。

リモンチェッロという響きもいい。
冷凍庫で凍った霜のついた瓶や、たっぷりの氷を大振りのグラスにザクッと放り込む音、リモンチェッロを氷に注ぎ氷がひび割れる甲高い鼓膜に響く音、ソーダがリモンチェッロと氷を一つの飲み物に変えていく、発泡する歓喜。

その全てが、夏のこれからを祝福し、また私は寝られなくなってしまう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?