2020 10/18『ボッコちゃん』読了。

 いつから読み始めたか、忘れてしまったが本日、星新一先生の『ボッコちゃん』を読み終えた。

 確か最初に星新一先生を知ったのは、中学生の時分に、クラスの知り合いから借りて読んだのが始まりだった。記憶が正しければ、『きまぐれロボット』だったの思うのだが、トリ頭の様に忘れっぽい半崎の頭は信用してはいけない。先生の作品は、全て短編で中学生の半崎でも分かりやすい文章とオチで大いに心を掴まれたと言っても過言ではないだろう。ブラックユーモア、とでも言うのだろうか。モノによっては少しばかり胸糞の悪いオチもあったりするが、それはそれで面白いと思った。

 心を掴まれたのにも関わらず、現在に至るまで書籍を自分で買おうとしなかったのか不思議でたまらない。何故今になって『ボッコちゃん』を買おうと思ったのか、きっかけはごくごく簡単な事である。新潮文庫さんが毎年夏にキャンペーンとして何冊か特別な装丁で販売するのだ。その中に、星新一先生の『ボッコちゃん』がピックアップされていた訳である。それを知った瞬間に「買おう!」と心に決めたのだ。

 だらだら書くのも申し分ないので、感想を簡単に。中学生の時と変わらず楽しく読めた。短編なので飽きる事なく読み続けられるし、オチも簡潔で大変分かりやすい。通勤中の電車の中でもサクッと読めてしまうのはとてもポイントが高いと感じた。SFっぽい作品もあれば遠く離れた未来の地球の様な話までレパートリーも豊富で時間の許す限りひたすら読んでしまった。

 表題作である『ボッコちゃん』はこれからの時代に置かれていそうなロボットだなと感じたが、実はもうあるのかもしれない。バーには行った事がないので分からない。いつか半崎もボッコちゃんに会えることを信じて。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?