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『古くてあたらしい仕事』

〈 haloの本棚 〉

ひとり出版社・夏葉社の島田潤一郎さんの本。

数年前に京都の恵文社さんか誠光社さん(当時、大体そのどちらかで本を買っていたので)で購入して、それから読むのは三度目くらい。

今回も、何度も泣いてしまいました。

私が、自分のお店をしたいと強く思わせてもらった、大きなきっかけの一つがこの本で。当時、背中を押されて、今は、励ましてもらいたい時に読み返すようになっている気がします。

この本では終始、私がやりたいとイメージする仕事の仕方に、すごくしっくりくる、近いことを島田さんがおっしゃられていて、初めて読んだ時も、うんうんと頷き、泣きながら読みました。


本の後半で、ホホホ座の山下賢二さんの言葉を引用されていて、

「本屋は勝者のための空間ではなく、敗者のための空間なんじゃないかと思っている。誰でも敗者になったときは、町の本屋へ駆け込んだらいい」

と。この後の島田さんの文章も、仕事に対する考え方を書かれていて、私もそう思う!と強く強く共感しました。
(よかったらぜひ読んで欲しいので、あまり書かないでおきます。)

今度のayano otsuboさんの個展へ、作家の大坪さんがお寄せくださった文章にも通じるところがあるなぁと思いました。

・・・
あらゆる文化は、無くても死なないけれど、あることでなんとか生き延びられる人たちのためにある

なんとなく気持ちが落ちている日、孤独を感じたり考えすぎたり、いつまでも眠れぬ夜
幾度となく、物語に、本を読むという行為に助けられて、ここまでやってきたように思います
・・・

大きな仕事、大きな会社、規模の大きなところでまわる経済も大切ではあると思っていて、私もその便利さとか、いつでもある有り難みを日々すごく感じています。
でも、自分が仕事として、生きて行き方として、すること・したいことじゃないなぁって。

もっと、手の届く範囲で、直接目に見える、話せる距離感で、特定の誰かに届けたくて、仕事をする方が、きっと合っているなぁと。

大坪さんも以前、
建築のお仕事に携われていた頃があったそうで、その中で、もっと小さなものを作る方が合っていると、人から言われたのか、ご自身でもそう感じたのか・・。そういったことをお話しされていたように思います。

なんだか勝手に私の中でたくさんの点と点が線になって繋がっている気がしている今回の展示。
空間を作り、その場にお客さんが足を運んでくれたら、さらに色々が繋がって、面になったり立体になったり、膨らんでゆく気がしています。

・・ああ、楽しみ。

展示までの期間は、常設のアイテムだけの展開ですが、
〜27日火曜日まで、休まず開けていますのでね。

よかったらふらりと寄ってください。
空間の変わり様も、楽しんでもらえたらうれしいなと願っています。

では、また書きます。

halo
さきこ

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