【感想】国宝消滅―イギリス人アナリストが警告する「文化」と「経済」の危機 / デービッド アトキンソン (著)
とても良かったので共有。記事後半に私の感想有ります。
◆国宝消滅―イギリス人アナリストが警告する「文化」と「経済」の危機 / デービッド アトキンソン (著) http://ow.ly/9kFn3082JFe
【内容紹介】
「なぜ日本人は、“カネのなる木"を枯らすのか?」
国宝をはじめとした文化財が陥っている「窮地」を明らかにするとき、
日本経済再生の道が見えてくる! 規格外の知的興奮!
・「国宝」なのにボロボロな理由
・日本の職人をクビにして海外へ外注
・伝統工芸品の価格は「ボッタクリ」だ
・「補助金漬け」の実態
・日本の文化財がこんなに「つまらない」わけ 他
「山本七平賞」受賞作に続く、衝撃の問題提起!
【著者メッセージ】
「伝統技術が途絶えてしまったイギリスに生まれた者として、
そして日本の伝統文化を守る企業の経営者として、
たとえ嫌われても、これだけは伝えたかった」
――デービッド・アトキンソン
【ここから感想】
前作『新・観光立国論』を読んだときも感じたが、とても聡明な著者だなと。聡く、かつ業界(伝統産業)の外から参入した人なので、現在抱えている問題について言いたい放題。
全部論理的な正論なので反論が難しいので、これは既得権にあぐらを書いている人達は読んでいて耳が痛いことでしょう。私個人としては、こういう賢い門外漢が、変化を受け入れずに衰退していくだけだった伝統産業に入ってきてくれて良かったなと思います。
ただ、変われない人達との軋轢はすごいことになりそうです。「怠け者の勉強不足の人達」に「あなたたちが努力せずに勉強不足だからこの業界は衰退していっているのです」というように、「裸の王様」であることを暴露する内容ですから。
個人的にすごく応援したい。お勧めの一冊。
本書や前作の内容が取り入れられた結果、京都の二条城やその他の歴史的な施設の観光が充実しますように。
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