使用頻度は高くないけど好きな語彙

ってありませんか?

本で読んだり、授業で習ったり、好きな人や尊敬する人が使っていたり。
さらには歌詞や詩など、ことばに触れる機会はさまざまだけど、なんとなく頭の引き出しの手前側にしまわれている語彙が私にはあります。

好きな理由も、使いたくなる理由もさまざま。

響きと意味のギャップが好き

にわかに

− 物事が急に起こるさま。突然。

のんびりした響きなのにテキパキした子だったのかという驚き。
俄という漢字も自我が強くて憧れる。

おもむろに

− 落ち着いて、ゆっくりと行動するさま。

もはや「立ち上がる」の枕詞と化している「おもむろに」。
子どもの頃は「慌てて」みたいな意味だと思っていたけど、だとしたら「徐行運転」なんて危険すぎる。

キッシュ

− フランスのパイ料理の一。パイ皿にパイ生地を敷き、ベーコン・ハム・チーズなどの具を入れ、生クリームや牛乳を混ぜた塩味の卵液を注ぎ、オーブンで焼いたもの。オードブルに用いる。

もっと厳つい食べ物だと思うよね。

ガレット

1 パイ生地で甘味をおさえて焼いた丸い菓子。
2 そば粉やとうもろこし粉で作ったクレープ。ハムやチーズ、卵などを添えて食べる。

もっと厳つい食べ物だと思うよね。

語感が好き

たちどころに

− 時を移さず、その場ですぐに実現するさま。たちまち。すぐさま。

ヒロイックな響き。
かっこいい。信頼できる。憧れる。
そんな相手の功績を讃えるときに使いたい。

おしなべて

− 全体にわたって。一様に。概して。

言葉のイメージと意味がぴったり。
そして何よりとても便利。仕事中もよく使います。
「だいたい」とか「ほとんど」よりも適当感が出ない気がする。

たまさかなる

1 まれであるさま。
2 めったにないと思われるさま。ひょっとしてそうなるさま。万一。

終止形ではなく連体形の「たまさかなる」で使いたい。響きがとにかくかわいい。まんまるだよ。

あまねく

− もれなくすべてに及んでいるさま。広く。一般に。

子どもの頃初めて聞いたときは動詞だと思ってた。おそらく「招く」のせい。

人口に膾炙する

− 人々の話題に上ってもてはやされ、広く知れ渡る。

「膾炙」←なんかこわい。
「人口に膾炙」←人口"に"って何?人口をどうするつもり?こわいよ。

こわいのに意味は簡単なところも意味分かんなくてこわい。

まごうことなき

− 他のものと取り違えることがない、疑いようがない、明らかな、などの意味で用いられる言い回し。

みんな大好きな音便。
「まがいもの」と「まごうことなき」が同じ漢字と知った日は大興奮でした。

立ち居振る舞い

− 立ったり座ったりの身のこなし。日常の動作。

立ち振る舞いでもいいんだけど。
人間の雰囲気って「居」から溢れると思うからあえて入れたい。
「たちいふるまい」ときちんと発音しようとすると、発話のスピードを緩めることが避けられないので、自身の落ち着いた立ち居振る舞いのためにも積極的に使っている。

おわりに

今回はひとまずパッと思いついたおよそ10個の単語を紹介しました。
「そういえばこれ使ってるな」とか「これも気に入ったぞ」という単語を見つけたらメモしておいて第二弾第三弾と書き残していきたいな。

みんなの好きな語彙も教えてください。

【補足】「まごうことなき」の意味は実用日本語表現辞典より、その他の単語の意味はデジタル大辞泉より抜粋した。

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