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Backlog World 2021 旅 ~Journey~ オンライン 参加リポート(その3)

その3では、Good Project Award 2021 について報告します。

Backlog World 2021 の中で、Good Project Award 2021 の最終審査が行われました。
Good Project Award 2021 については、翔泳社さんのCodeZineによい紹介記事がありました。

審査員はこの蒼々たる4名の方です。

では、第1次審査を通過した7つのプロジェクトを紹介します。

No.1 株式会社スターフライヤー

         Starlight Flight produced by MEGASTAR

多くのメディアにも取り上げられた、飛行機の中でプラネタリウムを実現するプロジェクトです。

機内の照明を消してのフライトという前例のないことで、国土交通省航空局との折衝にも多くのエネルギーを割いたそうです。

また、実際の投影も実機でのテストを繰り返し、試行錯誤の末実現に至ったそうです。

たまたまですが、ボクもNHKの『おはよう日本』全国版でこのブロジェクトのニュースを観ました。現場のスタッフさん1人1人の熱い思いをその時感じました。

質疑応答

なぜこのプロジェクトをやったの?(澤さん)

現場から、コロナ禍の厳しい経営状況を何とかしようと提案があった。

この企画、今回限り(家入さん)

明日(2021年3月14日:13日を基準とした明日)、フライトを実施します。

2021年7月にも実施する予定です。

髙橋さんより感想

感動を超える感動を与えてもらった

やったことのないことにチャレンジして、単なる移動体じゃない飛行機を目指して欲しい

No.2 SOMPOホールディングス株式会社

         「スマホカメラを使ったレジャー・娯楽サービス産業の従業員向け健康チェック」 に関する実証実験

コロナ禍の中で、専用の機器を使わず、スマホアプリで従業員の健康チェックを行う。

サンリオピューロランドの50名の従業員を対象に実証実験を行う。

使いやすいUIの実現に注力し、ITに詳しくない人でも使えるシステムの実現を目指す。

質疑応答

橋本さん

今、他社からの引き合いはあるのか?

約50社から問い合わせをいただいている。

No.3 大成建設株式会社

         建設プロジェクトデータ管理フレームワークX-grabの構築

cacooをホワイトボートとして活用することで、フルリモートワーク、バーチャルプロジェクトルームを実現する。

質疑応答

橋本さん

cacooを使っていただき、ありがとうございます。(お礼のコトバ

家入さん

リモートワークに対する不満はないの?

ないです。むしろ、もう戻れません。

髙橋さん

なんか、楽しそうなプロジェクトですね。

でも、実はつらい部分もあるんです。

No.4 FUNBEST(ファンベスト)

         進路漫才プロジェクト~お笑い芸人が中高生に伝えたい”激動の時代を生きるキャリア選択”

教師の話を真剣に聴かない中高生たちに対して、お笑いライブを通じて、キャリアプランを作ることの大切さを説いていく。

手応えも感じる。

質疑応答

澤さん

誰がハッピーになることに主眼を置いているか?

1番は、子供たち。芸人は2番目。

橋本さん

企業にも導入する価値があるのでは?

会議ライブを行って、心理的安全性を上げる企画などを考えている

No.5 別府市役所

         別府市のシステム開発および運用保守業務など全12プロジェクト

少子高齢化の中で職員数の減少に悩む別府市役所。

そこで、全国の市町村に先駆けて、『デジタルファースト』のまちを宣言する。

具体的アクションとして、情報推進課と契約先のプロジェクト管理に関するコミュニケーションツールを"backlog"に統一!!

また、役所内の広報誌、DigitalFirstNews で庁内にbacklogを紹介し、庁内のすべてのプロジェクトで利用を目指す!

その効果

・進捗が"backlog"を見るたけで一目瞭然

・コロナ前よりコミュニケーションが容易

・ナレッジの共有

・スピードUP、余計な負担が減少

・契約先企業も説明を行う手間が省ける

といいことづくしでした。

質疑応答

家入さん

湯~園地計画に関わった立場なので、長野市長が先進的な考え方を持っていることは認識している。しかし、中の中間層に抵抗勢力はいなかったのか?

志のある仲間が近くにいて恵まれていた。チーム一丸でプロジェクトに取り組めた。

No.6 LINE Fukuoka株式会社 SmartCity戦略室

         LINE Smart City x 西鉄 混雑情報発信プロジェクト

8日でサービスリリース、企業の垣根を越えたPRJ!!

・バス・電車の混雑状況をLINEで確認する

・すべてのコミュニケーションはオンラインで実施

・福岡市民が多いLINE Fukuoka と 創業以来の経営危機と意識する西鉄が危機感を共有したこともプロジェクトの推進力となった

・また、西鉄の部長さんのオヤジギャグ(例:よろしくお願いしバス!)もラフコミュニケーションの一助となった

副次効果

・京阪電鉄など全国の事業者から問い合わせ多数。

・2021年2月 LINEを活用した西鉄グループのDX推進に関する連携協定締結

質疑応答

橋本さん

8日でリリースできた要因は?

福岡市民として、安心安全に交通機関を使用したい気持ち と

西鉄の経営に対する危機感が原動力となった。

髙橋さん

これからの展開プランは?

JR、地下鉄といった他の交通機関、ガス、電力といったエネルギー産業の情報発信ツールに発展させていきたい。

No.7 龍谷大学 政策学部 今里ゼミナール

         UKAWAカレーPJ

過疎化とそれに伴う獣害に悩まされ続けてきた「京丹後市丹後町宇川地区」に対して、持続可能な地方創生の手段として、ジビエカレー(イノシシ肉)の販売を試みる。

TASTE:スパイス10種類以上を使った本格カレー

DESIGN:宇川の風景を思わせるパッケージ

                宇川の人の温かさを再現するために水彩画タッチ

資金:クラウドファンディングで280,277円を調達

広報:新聞5社と記者会見、NHK地域版ニュースに出演 など

こうしてプロジェクトを成功に導きました。

今後は、商品のシリーズ化、販路の拡大、宇川での商品製造により宇川を持続可能な地域にすることが目標です。

質疑応答

澤さん

イノシシ肉の入手ルートは?

地域で処理されたものを使用しました。

カレーっぽくないパッケージングにしたのはなぜ?

宇川にいるような気分を味わってもらいたかったからです。

お米は美味しいの?

丹後産コシヒカリ(A5ランク)が収穫されます。

最優秀賞発表

栄えある最優秀賞は、株式会社スターフライヤー Starlight Flight produced by MEGASTAR に輝きました。おめでとうございます。🎉🎉

審査員総評

橋本さん

特に、株式会社スターフライヤーについて

人を感動させるフライトを横展開させて欲しい。

特に、LINE Fukuoka株式会社について

社会課題の解決のために、コンテンツを広めて欲しい。

家入さん

どのプロジェクトも素晴らしかった。

特に、株式会社スターフライヤー Starlight Flight produced by MEGASTAR は一番ロマンがあった。

大企業、ベンチャー、行政機関、どのような組織でも新規プロジェクトを立ち上げやすくなっている印象を受けた。

他のプロジェクトも素晴らしかった。

これからも、ガンガンやって欲しい。

澤さん

皆さん、おつかれさまでした。

プレゼンを通して、様々なことが走馬灯のように思い出されたと思います。

面倒くさい人と話すこと、いやな人と話すこと、辛い思いも思い出したと思います。

しかし、皆さんがやってきたことは裏切りません。

これからも接してきた人を勇気づけて欲しいです。

髙橋さん

どのプロジェクトにも愛を感じました。甲乙付けがたかったです。

携わった人たちはどなたも信念を持ち、誰かを幸せにしたいという思いに溢れていました。

これからも『幸動』してください。

補足:髙橋さんは、大事なことは誰かを幸せにするという気持ちから、行動ではなく、『幸動』という言い方をされるそうです。

最後に、司会進行を務めた、株式会社ヌーラボの Megumi_Isogawa さん、おつかれさまでした。

(その4に続く)

川越在住。映画と音楽、お酒とラーメン好きのソフトウェアエンジニアです。 ビールは、ハートランド(KIRIN)。 🍜は、いろいろ。 好きな音楽は、クラシックギターとピアノ。好きなバンドは、ミスチル。好きなマンガは、「3月のライオン」。