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Don't Stop Me Now

府中の2トントラックから紹介にあずかりました。


東京で区を除き最も人口の多い巨大都市、八王子に住む高口です。



地元でいつもキャッチボールをしていた友人が琵琶湖に逃亡したので

最近はサッカーしか出来てませんが
引退を機にまた白球と真摯に向き合えたらと考えてます。



気付けばこの部活との契約も満了を迎える時期となり、刹那の4年間だったと感じる。



今回の引退ブログ執筆に当たり
過去の先輩方や他大学等
様々な文献を一読してみたが共通して


     「サッカーが楽しかった」

       「序列云々の葛藤」 

     「最高の仲間に出会えた」


等といった感想に行き着く。


多くの大学のサッカー部で
競技レベルの差こそあれど

言ってしまえば似たような日常が繰り返され、
似たような感想を抱えながら卒業を迎えていくんだなと、
しみじみというよりは斜に構えて思う。

でも、
なぜそんな繰り返しの内容に近い引退ブログが毎年執筆され続けるかと問われたら

鮮度の問題かなと思う。


引退ブログに消費期限は無いが、賞味期限はあると思う。


直近で一緒の時間を共有してきた人達が書くからこそ親近感があり、居なくなれば、当然、その鮮度も失われていく。



希に、いつ読み返しても歯ごたえのある文を書く人も居れば


残念ながら年々味がしなくなってくる文だって存在するし、


「めっちゃ美化して終わるじゃん」とか「お前、そんなに頑張ってた?」っていう
実態と文が一致しないものだって中にはある。




でも、どんな文章であれ
書いた人の内側を覗け
時にパワーを与えてくれ
お気に入りは何個かブックマークして
モチベーションのチューニングが必要な際に用いる程、
私がこのコーナーの熱烈なファンであることはご理解頂きたい。



井上君とも話したが、
熱量があって青臭ければくさいほど、
引退ブログは美味であるという意見に賛同してるので、他の活きの良いブログに負けない
熱をまとったものを出荷したい。





前置きが大変長くなったことへの強い反省を胸に

本題に入らせて頂きます


2部構成でいきます。


             
       
       チームに対して

自分が何かを言えるような立場なのかという葛藤は一端、脇に置いといて


2点ほど


・勝つための準備を


今年のチームは歯がゆく映った。
 
Aチームは十分に実力のある選手を抱え、内容や取り組んでいるサッカーは面白く映ったが、結果に中々結びついていかなかった。
 

これだけ力のある選手達が居るのだから、今年は本当に関東を狙えると思っていた分、勝ち点を取りこぼしていく姿は苦しく見えた。


応援席からは、「内容は良いのにな」っていうポジティブな声は今年は良く聞こえたし

現場で戦う選手達は想像以上に身体を張って戦っているからこそ

改めて勝負の厳しさを感じた。


多くの選手が何が足りなかったのか
自問しただろうし
特別な解決策などあったら苦労はしないが、


強いて言うなら、今年のチーム状況を見れば、勝てる要因を挙げるよりも、残念ながら負けるに値する要因の方が数多く出てきてしまうだろう。


ピッチ内外から、チームとしての一体感など、



誰しもが勝てなかってであろう要因を簡単に挙げられるだろう



今年のチームの反省しなければならない点を
来年度のチームは繰り返さない取り組みが
まず、重要では無いかと思う。


負ける原因を可能な限り潰し、勝つための準備を。 



・それぞれのサッカー観のずれに対して

 

4年在籍して、多くの人達と活動を共にしてきたが
 
多様性という逃げの言葉で片付けたくないが、サッカーに対する価値観や姿勢、モチベーションや準備の仕方など、このチームの中でさえ無数にあった。



色んな価値観を受け入れて尊重して行きましょうなんて甘っちょろい言葉で、団体スポーツを勝ち抜いていくことは難しいと思う。


この意見も私の価値観でしかないのかもしれないが、リーダーを担うような人間自身(うちで言うなら幹部に当たる人物)が今までに作り上げてきた、もしくはこれから作り上げていこうとするサッカーに対する姿勢や価値観の教科書を強くチームに押し付ける覚悟が必要だと考える。

今年のチームはここまでやるよとか
これは許さないよという

明確な基準をしっかり押し付けて。
 

次の幹部の方たちも共感力が強いと思うけど
時にはそれを圧し殺して


サッカーに対する価値観の教科書をチーム内でアレルギー反応が出ない程度に徐々に浸透させていくことが必要だと感じる。






チームに対しての思うことは伝えたので、ここからは酷く痛い自分語りのターンに移ります。






         自分語り



大学2年までの私は大体このブログにまとまってるので、これを読んで貰って

https://note.com/halagakushu/n/n7a01e2c6311b


このブログ以降の私を振り返ってみる。


大学3年



スーパーな1年生GKが3人も入ったため、GKは8人という大所帯に。
また、ハイパーな熱量を持つGKコーチの指導が加わって、練習の質も高まり、
より激しさを増した序列争いの中で変わらず下層を定位置とした。


GKの人数が多いため
週末のゲームは最も運動量の少ないポジションの割に、30分しか出場出来ない事に強くフラストレーションを溜めていた。


自分より優れたGK達を片目にして
自分が序列を上げていく絵を浮かべられず
自分がこのチームにおいてGKである意義を見失いつつあった。


当時のキャプテンとは面談で
「フィールドプレーヤーに転向したい」と伝えたこともあったし
一番いわゆる葛藤をしていた時期だった。




それでも夏頃


自分のキックを活かしたプレースタイルが評価されたのと、様々な要因が重なり合って、
2番手まで駆け上がり、初の公式戦ベンチ入りまでたどり着いた。



自分の中で何かを大きく変えたつもりは無かったが、
結局序列が上がってしまえば葛藤なんて吹き飛んでしまったし、
初めて、Aでトレーニング出来てることに喜びを感じていた。



2023年に入って


大学サッカーのラストイヤーを迎え

目標を勝ち取るため
不祥事によるオフ期間を活用し(飲み会でコールを二度としないと誓い)
自分なりに最高のスタートダッシュを切れる準備をした。



が、蓋を開けてみれば定位置に戻っていた。



気付けば、サッカーだけで無く
職探しの旅も本格化し


偽りの営業スマイルと
「人々の生活に欠かせない存在として、社会を支えたい」等
1ミリも思ってない御託を並べ、


「自分はどこにも就職できないんじゃないか」という、
ありきたりな不安にまんまと苛まされ、
春先は結構しんどかった。



なんでこんなに走ってって、サークルの奴らに負けなきゃ行けないねんという

好き好んで所属しているだけのくせに体育会の方が偉いという勘違いした考え方を抱き

他の就活生達を心から憎んでいた。(もう少し心を成長させて欲しい)



そんな私を雇ってくれる企業さんも見つかり、
気付けば初夏の兆しが見え始めた。




日々のトレーニングや筋トレを積み重ねの結果として、自分のプレーに少し安定感が生まれ、
キーパーを始めてかれこれ12年目の夏にして、
少しは自信を持ってゴールマウスに立つ機会が増えてきた。


それでも、序列を変えるまでには至らなかった。



サタデーリーグで勝つことを生きがいとしていたら、気付けばもうすぐ引退となった。








去年の10月、
4年生の引退ブログを読んでいたときに、自分は来年どんな文章を書けるような生活と実績を残せるかとぼんやりと考えていた。



1年を経て、その答え合わせをした時に
 


もちろん
スーツが張り裂けそうになるくらい詰まった身体になると思ってなかったし、
このシュートを止められるようにになったかとか、
こんな種類のキックが出来るようになったかとか、
物事を受け取り方の変化だったり
様々なポジティブな成長があった。




でも、結果として残ったのは




 
4年間で、トップチームでの公式戦出場時間は0分。
 





自分が入部時に描いていた未来像とはかけ離れたものが実像となった。
 


自分が変わらず応援席にいること
Bチームにいることに
どこか慣れが生じ



毎週送られてくるAB分けのメンバー表に対して、感情を動かすことを辞めていた。

 


悔しさから目を背け始めたものの
変わらずトレーニングでベストは尽くしてたが

9月以降、
どこか週6日の日々をこなしていってしまってるなという感覚が強くなっていた。
 
 



公式戦で敗れて

心から悔しい表情をして応援席に挨拶に来る選手達を見る辛い気持ち

当然、ピッチに立ってない分、悔しさの熱量の差を感じること

そして、心から悔しがれる立場に居れることに対しての嫉妬の感情など

グチャグチャした気持ちだった。




 
それでも



 自分のこの4年間の活動に対して



「こんなもんよな、俺は」
とは言いたくは無い。


 





「こんなもんじゃ無いよな、俺は」
と信じたいからこそ



自分の中のまだまだ未熟な部分と向き合わなければならないし

受け入れるべき所は受け入れて、次のステージに進む必要がある。






最後に。
 
 



GK陣の方々へ。


私はあなた方に対して強く嫉妬してきました。

私には真似できない、手長族を活かしたハイボールやクロス処理、チームを盛り立てる愛されるキャラクター性、その体格を存分に活かしてボールに身を投げ出すプレースタイル、鍛え上げられた大きな背中と生意気な態度、戦術分析力と熱い気持ち等

と挙げれば切りが無いほどの数々に対し、
私は強く、根深く嫉妬して、だからこそ自分の色を出そうと工夫してきました。

私が成長出来たのは、あなた方の存在があってだと勝手に深く感謝してます。
私があなた方にどんな影響を及ぼしたかは分かりませんが、
今後もチームで一番面倒でうるさくて熱くて先頭を引っ張る集団であって欲しいと願います。







次の打席に立つのは岸哲也選手です。
 
小柄ながらサイドを切り裂いていく姿は、阪神で一時代を築いた赤星憲広選手を彷彿とさせ、
また、我々の代の就活マシーンとして就職活動において先頭を突っ走ってましたね。

 
先日、ゴールド免許の獲得資格を失っていましたが
ベンツに乗車時は謙虚な気持ちを忘れず、おごらず
安全運転で

ブログでは我々の感情を強く煽るような文章を期待してます!!
 
 
 
 
 
 


追記
 


自身に向けて
 
 
 


パーマをかけようが茶髪にしてみようが大して中身は変わらないことに気付き
 
襟足が許せないくらい長い人だって、話してみたら意外と普通だったり
 
先入観で食わず嫌いしてたGTOにだって心を奪われ
 
大戸屋で肉だけが主役じゃない商品を頼めるようになり

相変わらずお得意の電話で無駄な会話をして
(世の中に有意義な時間なんてないとおもうけどね)

結局AREに向かって努力をしてる自分が好きで


すかしてる割にはビックリするくらい
理屈よりもいつだってバカみたいに感情と欲望を優先させる自分だし


日々の中でジェットコースターのように揺れ動く自分の感情に時に嫌気がさすこともあるが、

私自身とあと80年近くも対話すると思うと、


もうちょっと自分で自分を褒めたり出来るようにならないとやってられないとも思ったりする。




数十年後、この文章を見返した際に「気持ち悪りぃな」って思えるほど




自分自身が

学習院大学サッカー部が

そして、自分の人生に関わってきた全ての人達が

走り続けていることを信じて



Queenさんの名曲 Don't Stop Me Now を結びとさせて頂きます。






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