マンガ雑感 けなげなですげ1巻 よくヒロインの名前四宮にしたな
※この記事は個人的にはネタバレには当たりませんが、
人によってはネタバレと感じる記載があります
※サブタイは内容とは関係ないただの感想です。
かぐや様盛り上がってる時期にあえてすごいなと思いました
ヤンデレとも違う爽やかな狂気
ナタリーの一話無料を目にして一目惚れしました。意中の相手をデスゲームにかけて、気になることを質問していくこのマンガ。最初はヤンデレものかな?と思っていたのですが、読んでみて良い意味で期待を裏切られました。けなげなですげはなんというか爽やか。
自分の考えるヤンデレ要素って
1. 対象への執着
2. 本人のメンタル的脆さ
3. ライバルへの攻撃性
の3つで構成されると思ってます。その中で四宮さんについては1と2は満たしてる思うんですけど、今のところ恐ろしく3がゼロに等しいんですよね。相関図上感情が憎悪になっている幼馴染枠の安朱ちゃんをデスゲームに呼ばないって、結構斬新だと思いました。四宮におけるデスゲームは愛情表現というか特別な行為なのかもしれません。こういうところで粘着質になりがちな設定のなかで、なんだか爽やかだけど頭おかしい世界が作り上げられてます。
擬音が特殊なマンガにハズレはないのだ
というわけで題材の割に軽い作品なのですが、軽さの根源は乱打されるナンセンスギャグと雑な擬音。前者はまあこの手のギャグ漫画ではよく見る内容ですが、独特なのは擬音。文章で説明するのが難しいくらい適当(褒め言葉)。
例えば回転する歯車の擬音が『ヴィンセント』なんですけど、活字で書くと何も面白さが伝わらない!! 映像と書き言葉ならではの味なので、ぜひその目で確かめてほしい……。一番好きだった擬音がチャイムの『テンポーウ ガンネーン』です。ああ、これもここに書いちゃうとクソ面白くない……。
宇宙兄弟とかギャル子ちゃんとかでも適当擬音出てきますけど、あれとも違ううんですよね。あれらは『ギュニュ!』とか『ぎゃるんぎゃるん』とか表現される行為や物からは逸脱しない範囲で変なんですけど、けなげなですげは雰囲気以外なにも合ってない。こういうのって本筋からすると雑味になるので、人を選ぶのかもしれないですけど、自分は大好きです。
欠かさないタイトルコールは不可侵地帯?
そいて読んでて一番気になったのが、毎度おなじみのデスゲームのタイトルコール。毎回ババーンと表示&コールしているわけですけど、大悟ってこれにはまったくツッコミとかリアクションしないんですよね。メタ読みすると、普通にマンガ書いてたらツッコミさせたくなっちゃう場面だと思うんですよね。一番のリアクションしどころというか。そこで毎回無反応というのが、個人的にツボでとてもよかったです。
でもこれって、本当に聞こえていて無反応なのでしょうか? タイトルコールは実は四宮が心の中で叫んでいる自分に気合を入れるためのフレーズ説(なので大悟や周囲には聞こえていない) なんてことはないでしょうか? 自分の世界に大悟を引き込むためのスイッチだとしたら、このコールそのものも大分健気じゃないですか??
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