なんばグランド花月の楽屋で、こんな振る舞いが出来れば一人前の吉本芸人ランキング
同期イベントの打ち上げにて。1990年に福岡吉本の門を叩いた僕たちは、大阪のNSCだと9期生と同期になります。もうこれしか残ってないんだから、これからも仲良く元気に頑張りましょう!
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今回は「なんばグランド花月の楽屋で、こんな振る舞いが出来れば一人前の吉本芸人」ランキングです。ありがたいことに僕たちは笑いの聖地、吉本の総本山、漫才師たちの国会議事堂などと呼ばれている、大阪の「なんばグランド花月(通称NGK)」で月一日の出番をもらっています。手前味噌ですが、いくら吉本直営の劇場とはいえ、噂では全国に六千人!いる吉本芸人全員がこの舞台を踏めるというわけではありません。特に日中の漫才や落語と新喜劇がセットになった「本公演」には「看板」と呼ばれる師匠たちが大挙出演しますから、若手の出番枠は一日に多くても二組ぐらいという、かなりの狭き門なのです。ちなみに芸歴二十六年目の僕らでも、NGKではトップバッターか2番手が当たり前の若手扱いですから、吉本の層の厚さには脱帽すると同時に震撼しますね。そんな劇場ですから、楽屋での立ち振る舞いには芸人としての実力や実績が必要になってくるわけでして、あえて長州力風に言うと「ここでこんなことが出来たら大したもんだよ、なあ、金沢?」です。ということで、一人前の吉本芸人のみに許される楽屋での行為をご覧ください。
第4位 楽屋に出前を取る
午前中から始まる本公演では、常に「昼食をどうするか問題」が発生します。外で食べてもいいし、出前を取ってもいいし、別に食べなくてもいい。個々が好きにすればいいのですが、僕の昔からの憧れは「楽屋に出前を取って食べる」ことでした。しかし、楽屋ロビーには師匠たちが常駐していますから、僕が出前なんて偉そうだよなあ、そこまでの芸人じゃないよなあ、まだ早いだろうなあ、という不安が拭えず、やがて後輩芸人たちが出前を取るようになっても、僕はその姿を羨ましく眺めながら、ずっと二の足を踏み続けていました。芸歴20年を越えた頃、さすがにもういいよね?と判断し、僕も出前を頼むようになったのですが、最初に頼んだ時は持ってきてくれた店員さんの笑顔が「よくここまで頑張りはったなあ、おめでとう!」と言ってくれているみたいで、とても嬉しかったです。
第3位 楽屋で十分な仮眠
NGKには9個の楽屋があり、若手専用の楽屋は1号楽屋と呼ばれているのですが、この部屋の最大の特徴は、とにかく床が堅いこと。薄い絨毯が敷かれているので、つい寝ころんでしまうのですが、ほぼコンクリです。当然、十分な仮眠はできませんし、逆に体調を崩しかねません。しかし、これが隣の2号楽屋となると、横になれるソファーが2つもありますから、若手は早くキャリアを重ねて2号楽屋に行きたいと願うのです。THE MANZAI 2014で優勝した後ぐらいでしょうか、ついに僕らも2号楽屋を使わせてもらえるようになりました。堂々とソファーに寝転んだあの日の喜びは今も鮮明に覚えています。
第2位 楽屋ロビーに居座る
テレビでたまに映される、赤と黄色のソファーで彩られたNGKの楽屋ロビー。大きなテレビが備え付けられ、スポーツ紙や雑誌が綺麗に並べられているこのスペースは、端から見ると病院の待合室のようですが、座っているのはリビングレジェンド級の師匠たち。若手芸人が、いや、そこそこの中堅芸人ですら、とてもくつろげる場所ではありません。そんなソファーに気兼ねなく座り、師匠たちと談笑できるようになったのも、ここ数年のような気がします。道のりが長かった分、漫才師で良かった!という感慨もひとしおです。
第1位 楽屋ロビーで出前を食べる
そんな合わせ技を先月、相方の華丸がやってました。これが出来たら一人前どころか、もはや師匠です。
--------------------------ちなみに写真に写っているのは僕たちと、ナイナイ、矢野兵動、へびいちご、大輔くん、ほっしゃん、川畑くん、そして杉岡みどりさんです。お互い名前だけは知っていましたが、杉岡さんと僕らはこの日が初対面でした。ようやく会えて嬉しかったです。
ではまた。