【尻からワックスだだ漏れ】バラムツとアブラソコムツを刺身とソテーで食べてみた【お食事中注意】
Facebookにて
「【珍魚】第2回!深海魚バラムツ&アブラソコムツ食べて尻からワックス」
への招待が届きました
と非常に魅力的な招待をもらったので、バラムツとアブラソコムツを試食する会に参加してみた。
食ったらアウトな魚であることはもちろん知っていたが、魚マニア歴20年の自分としてはまず食べてみたいと思ってしまう。
毒と言われる魚を食べてみたい好奇心と、お尻からワックスというリスクを冒すなんてという人としての尊厳を天秤にかけてみたのですが。
無駄な抵抗でした。
バラムツ
アブラソコムツ
見た目はほぼ一緒ですが、バラムツは「薔薇鯥」というだけあってバラのように体表がトゲトゲで普通に触るとケガをしてしまいます。
分類はクロタチカマス科のバラムツ属とアブラソコムツ属で分かれているので近縁です。どっちも南方ではインガンダルマ(=胃がたるむ)と呼ばれ、アブラソコムツの方は静岡の駿河湾では通称「サットウ」と呼ばれてスポーツフィッシングとしても人気です。
なんせ50kgの魚を水深100mから引き上げるわけですから、そりゃ釣りとしては楽しいと思います。
体の40%以上がワックスと言われ、体内で消化できずに尻からワックスがダダ漏れしてしまうため、食品衛生法第1章第6条2項に該当する食品として厚生労働省から販売禁止指定されています。
詳しくは厚生労働省のページをご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/poison/animal_det_08.html
アメリカ、中国、韓国で寿司屋で「白マグロ」を見かけたら注意が必要ですね。普通に出回ってますので。
日本ではまず100%出回ってないので、ある意味残念、ある意味安心です。
余談ですが私はどちらかというと残念派です。はい。
市場に出回らないのであれば自力で調達して食べるまでと人としての尊厳よりも好奇心が勝ってしまった良い歳した大人が夜な夜な新宿二丁目のとあるバーに集結しました。
アブラソコムツとバラムツの冷凍ブロックを解凍して調理していきます。
これ完全にあれですね。
牛肉コーナーにおいてある牛脂ですね。
皆待ちきれなかったのか、このどうみても牛脂の未解凍の毒魚の切り身をパクパク食べていきました。
自分も捌いてみたくなってしまい、刺身のように切ってみました。
さすがアメリカで「White tuna」「白マグロ」と呼ばれているだけあって白いです。
「白身」って言葉、合ってるのか間違ってるのか、よくわかりません。
確かに間違ってないのですが、一般人が思い浮かべる白身はもっと半透明のはずで、白は白でもどちらかというとラーメン二郎の背脂マシマシで出てくるアレの方が近いんじゃないかという色合いです。
さすが「全身大トロ」と評されるだけあって、確かに旨いです。
バラムツよりアブラソコムツの方が、若干油の量が多く、その分美味しかったように感じます。
美味しいというより、舌が騙されてるだけなんでしょうが。
刺身以外でも食べてみたいということでソテーにしてみました。
塩コショウをまぶしただけのシンプルな味付け。
クソみたいな写真ですみません。
まぁ、「美味しそう」と思ってもらうためのものではないので勘弁してください。
写真をご覧いただいてのとおり、もう油ギッシュって感じです。
バラムツとアブラソコムツではフライパンで焼いたとき、全然反応が違いました。
バラムツは適度な油で食べてもおいしかったのですが、アブラソコムツは逆に油が多過ぎて全て落ちてしまい、身がパサパサしてしまってあまりおいしくなかったです。
感想
刺身 バラムツ<アブラソコムツ
ソテー バラムツ>アブラソコムツ
こんな感じでした。
この結論が出せただけでも非常に意義深い試食会でした。
最後に。
イベントの締めくくりとしてアレが配られました。
バラムツ
アブラソコムツ
と来て
オムツ
が来ました。
まさかの酒の買い足しではなく、オムツの買い足しです。
新宿二丁目のど真ん中でオムツを履くイベントとかどう考えても変態ですね。
さすがの店員さんも、20代の若者が、おじいちゃんのためではなく、自分で履くために買っていったとは夢にも思わないでしょうね。
ちなみに、気になる【お尻からワックス】ですが。
刺身で5切れ、ソテーで10切れ分くらい食べたのですが・・・
何ともありませんでした。
逆に自分の体は大丈夫なんだろうか?
もしかしてお腹の脂肪に取り込まれてしまってはないだろうか?と別の意味で心配になりました。
どうしても不安な人は、翌日以降にお尻ワックス現象が起きるらしいので、オムツを着用するとよいと思うのですが、オムツを履いてた方が社会的にアウトな気がするので、やはり翌日がお休みのときに限ってバラムツとアブラソコムツを食べるのがよろしいかと思います。
まぁ、私は翌日が会社出勤日という日曜日の夜に15切れ食べてしまったのですが。
みんな決壊が怖くて遠慮してたのか、あまり大決壊を起こす人がいなかったので、致死量(社会的な意味で)を探るイベントが次に企画されそうです。
どうやら20切れを食べてお尻の堤防が決壊してしまった参加者の方もいたようなので、「刺身で5~10切れ」がボーダーラインなのかなと思います。
ただ、これは個人差があるので、10切れ食べても大丈夫な人もいれば、3切れでアウトな人もいるので、当noteは一切責任を負いませんのであしからず。
食べてみたいと思われた奇特な方は、是非静岡県の駿河湾の釣り船の乗り合いか貸切(仕立て)でバラムツやアブラソコムツを釣ってみるといいと思います。
「バラムツ 釣り船」
とかで検索するとたくさん出てきます。
1万くらいあれば竿もレンタルでバラムツやアブラソコムツが釣れるので、ハードルはそんなに高くないかと思います。
自分も冬に静岡県沼津市に行く用事があるので、そのときに予約を入れて釣れたらまたレポートしたいと思います。