詩)自然観察

足りなかった
あと一息足りなかった
作り上げられなかった神経
無意識による命の形成
全力は出しようもなかった

記憶装置の黄昏
川沿いの並木道
足元につむじの風
透明なエネルギーに巻かれる花弁たち
傍目には分からぬ酷く不出来な花弁が
専(もっぱ)ら目をまわしている

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