詩】「盗賊」
読めない漢字
知らない言葉
霊感を帯びて当たり前のように繋がっている
私はまた打ちのめされる
理解が及ばぬそれに対し狼狽し
その態度はひた隠す
使える表現はないかと
俗な本性を露わにして
気に入った字面や
ある単語の響きに
間近で鼻息を吹きかける
嫌らしい視線に耐えるが如く
詩文は其処にある
書かれたものとして
許容された図々しさが
崖っぷちに捕まる握力に代わり
詩を読み解く擬似生命力である
苦しくなり現実に退く
持ち帰った印象とリズムが
早々に塵となり消えていく
呼吸はまだ うるさいのだ
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