詩)アイスコーヒー呑んだくれ先生のぼやき
3件目の飲食店のアイスコーヒー
もう行く店がない
あう黄色の信号だ 止まろう
唐突にすいません
カフカについて調べましたが
彼はアクティブで知性的で運の強い人間だと思います
ちゃんとモテていたんですよ
羨ましい
彼は絶望する振りをしていたのですよ
命に向き合い続ける女と云ふものに
そっぽを向かれるそんじょそこらの死にたがりとは違うのです
あっチョコレートケーキひとつ
そう
見せかけの絶望です
自尊心と勇気と野望が彼には有ったのですから
生きづらさのきっかけは父の不理解であり
それはずっと変わらなかったそうです
ですが彼は勝利しました
彼は世界に認められたのですから
それに比べて私は諸々の能力の乏しさにより
針のないサボテンのような有様
だからこんな宇宙的空間で——
ああ失礼
確定事象を孕んでいる空間のことです
アイスコーヒーを独りで呑んだくれているのですよ
あ〜うま コーヒーうま
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