中島みゆき雑感 ~天才っているんだね~

 中島みゆきといえば、最近では桃色クローバーZにも楽曲提供していまして、若い人も案外知っているかた多いのではないでしょうか。

北海道が生んだシンガーソングライター。大御所なんですが、いつまでもキレッキレな表現をみせてくれるまさに天賦の才をいかんなく発揮しつづける方でございます。

こんな、経験ございませんか。圧倒的な作品に出会ったときに、敗北感似ている、「あっ、こいつにゃ勝てんわ」って感覚に陥ること。逆に清々し感じてしまうこと。

中島みゆきに勝とうなって、バイキンマンがアンパンマンから完全勝利を奪うくらい無理な話ではあるんですが、優れた表現とか表現者に出会うと湧き出るあの感覚を味あわせてくれるのが、中島みゆきでもあるんです。

別れ歌という初期の名作があるんですが、女性の立場から大人の男女の恋の終わりを切々と歌っている。しかも、直接的表現ではないのにもかかわらず、女性の別れの憂いを短い言葉で端的に表現しているんです。少し、冷たく乾いた感じで。サビには、

「別れはいつもついてくる、幸せの後からついてくる。」

強い酒ほしくなりますね全く。というか、ここだけピックアップしていますが、この曲を聴くだけで、頭に映像が鮮明に浮かび上がるんです。皆さんにはぜひ聞いていただきたい。

なんて、初期ですと情念系といいますか、我々男性には理解できない、女性の深い闇を巧みに表現している部分多いんです。しかしながら、この方、人生という荒波を強く生きる現代のひとびとにエールを送る歌も秀逸なんでございます。

今年はフェス三昧の副業がミュージシャンことTOKIOに提供した

「宙船」の歌詞において、

「その船を漕いでいけ、お前の手で漕いでいけ」

来ますよ!

「お前が消えて喜ぶ者にお前のオールを任せるな」

拳を力強く握りしめ天高く掲げたくなりますね。完全に握る拳は、血まみれですよ。力強く握りしめすぎて。

「糸」なんて震えます。これは聞いたことがある人かなりいると思います。でも、歌詞を良く聞き入ってほしい。最後には最上級の愛の表現ございます。

昨今、なんでもかんでもアーティストとか言っちゃう風潮。俺は警鐘をならしたい。「アーティスト」は本当に優れた表現を行うものにしか名乗れない言葉であると思うんです。なぜって、同列に並べることすらはばかられる天才がいるんですよ。この世の中には。

なんて、珍しく熱くなりましたが、たまには圧倒的な才能に触れてみるのもよろしいのではないでしょうかね、そうなると好きな音楽ももっと好きになる、もっと楽しくなる。そんな風に思うんだな。全裸でおにぎり食べながら。

追伸:裸の大将ってきがついた人は友達になれそうな気がします。







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