ナンバーワン野郎雑感~力とか糧について~
http://youtu.be/0LjkBR_-4oA
これ、皆さんに見れんのかな。
たまたま、youtubeで音楽の旅にでているときに、クロマニヨンズが聞きたくなって、「ナンバーワン野郎」を検索。うん。かっこいい。と、同時になんか少しメランコリックな気分になった。
俺がこの歌を初めて聞いたのが、2011年の震災後少し経ったくらいだった。日清カップヌードルのCM。ガンダムがでっかいヤカン持って、
「やることはわかってる。立ち上がる。立ち上がる。」
ヒロトの歌を背にガンダムがちょっとずつ、ちょっとずつ立ち上がっていく。
「いつまでもどこまでも、立ち上がる立ち上がる」
最後には、大きな文字で
「この国には、底力がある。」
このCMを見たときに、なんか泣けたというか、なんか救われた感じがした記憶がある。東北の震災当日俺は働いていた。自分が立ちくらみを感じたのかな、なんか揺れているなと思ったが、それが地震だって気づくのはそうも遅くなかった。札幌の中心部。震度で言えば2か3くらいだったのか。その日仕事も忙しく、外界からシャットアウトされた空間で結局外に出たのは20時過ぎくらい。連絡をとろうと、携帯で電話をかけても全くかからない。その人にLINEで
「電話壊れたかも。」なんて送ったときに、きた返事が、
「世の中やばいことになっているよ。」
その後、東北で地震が起きていたことを知った。テレビを見ていると、見たこともない津波が押し寄せているし、福島の原子力発電所から炎が上がっていた。東京では、交通機能がマヒしているらしい。Twitterでも様々な動きが出ていた。でも、札幌はなにも変わらない。ただ日常が流れていたし、その後も、多少は影響はあった部分はあったけど、内地に行った奴ら、俺の知り合いもどうにか無事だったし、次の日も何も変わず普通に仕事をしていた。
怖かった。震災の被害を直接受けなかったし、被害に遭われた方々に比べれば鼻くそみたいなものだ。でも、とんでもないことが自分が知らない状態で起こっていたことが、怖かった。それを、札幌という安全な場所で傍観している自分に表現が適切かわからないが疎外感と、何もできない悔しさが俺の心に錘のように圧し掛かっていた。
実際、東北に行って支援をするチャンスはあった。ちょうど、自分の職場にも支援要請が来て、俺は志願したんだけれども、まだまだペーペーだったため行くことはできなかった。悔しかった。何のためにこの職業ついたのかわからなかった。俺のできるだけの事はやった。東北を支援するバンドマンやミュージシャンのチャリティーCDやグッズは買ったり、酒とか食べ物もできるだけ東北産のものを購入した。でも、間接的すぎるし、悶々としたものが残り続けた。
そんなときにCMを見た。仮に時系列を知らない人が見れば、立ち上がれガンダム!!!とテンションが上がる日清に得意のアイディアCMだ。でも、震災があって直接何もできない、札幌にすむ俺には、なんか象徴的に見えたし、何甘ったれてんだっていってくれた気がした。ヒロトの歌声と、ロックナンバー、そしてガンダムが、日本人よ立ち上がれって、負けんなってケツをたたいてくれてる気がした。詳しくはわからないけど、クロマニヨンズは東北の震災を受けてこの曲を作ったのかもしれない。もしかしたら、CMプランナーは違う意図で作ったかもしれない。でも、そんなことはどうでもいい。ここに、救われた気がした人間がいるんだから。俺のできる範囲で戦っていきたいって思わしてくれたんだから。
音楽や、映画、テレビ、ラジオ…。世の中には様々なエンターテイメントがある。震災以降、エンターテイメントの無力さを語る人も多かったし、それだけの、「力」なんて微々たるものかもしれない。それは、過去のフラワームーブメントとか、学生運動とかみてもわかることだ。でも、それに影響やケツを蹴られて、何か前に進もうとさせてくれるきっかけとか「糧」となるものを与えてくれるものってエンターテイメントなんじゃないのかなって俺は思う。
今更感丸出し、もっと言えば、まじめに自己中に熱く語ってしまいました。たまには、悪くはないでしょう。
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