プロジェクト統合マネジメント?

いつまでもPMBOK第6版の話をしていると、流れに乗り遅れているように見られてしまいそうですが、何度も言うように第6版までの内容ありきの第7版ですよね。

ということで一番大切なのに初学者にわかりにくいところについて簡単に考えてみます。
プロマネがプロジェクトマネジメント業務に費やす時間の大半はプロジェクト統合マネジメントの範疇になるのではないでしょうか。実際には各知識エリアの内容に踏み込んで実行していることが多いため、統合マネジメントを実施しているという実感がないかもしれません。

PMBOKガイドの何十個もあるプロセスのうち最低限どれをやればいいかとよく言われます。そういうときは、統合マネジメントと答えておきましょう。

・どんなプロジェクトをやろうとしているか(プロジェクト憲章の作成)
・どんなやり方で進めようとしているか(プロジェクトマネジメント計画書の作成)
・実際のプロジェクト実行の指揮・マネジメント(プロジェクト作業の指揮・マネジメント)
・プロジェクト知識のマネジメント
・プロジェクトがどう進んでいて、うまくいっているかどうか(プロジェクト作業の監視・コントロール)
・やろうとしていること、やり方を変えてみる(統合変更管理)
・プロジェクト業務に区切りをつける(プロジェクトやフェーズの終結)

概ね、この辺りを押さえてください。といいつつ、
実際には、プロジェクトマネジメント計画書の中にやるべきこと、やり方などをしっかり書いておかなくちゃいけません。「やるべきこと」の中には他の知識エリアに関する詳細な計画も含まれてくるため、幅広い知識と経験が必要になります。
とはいえ、何が何でもフルセットのプロセスを全部やるというのはあり得ないですね。だから基本的には統合マネジメントのプロセスを最低限のベースとします。
「やるべきこと」が本当に自分のプロジェクトで必要かどうかはよく検討し見極めたうえで「やらない」または「一部省略する」こともありえます。その場合は、「やるべきこと」を省いて何かが起きた場合のリスクにどう対応するかと、その場合の責任の所在をはっきりさせておきましょう。

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