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【競馬】ディープインパクトを徹底検証

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000001961

凱旋門賞「期待するだけの要素整った」
K峰 R太
2006-10-01 13:42

 ディープインパクト(牡4、池江泰郎厩舎)が日本時間2日午前0時35分、いよいよ凱旋門賞制覇に向け「フライト」する。前回の記事では不安点を検証したが、日本調教馬として初の偉業に挑戦するディープに吹いている追い風を徹底検証する。

【8頭立て】
 凱旋門賞の出走頭数が8頭に確定した。ディープは内側の2枠に収まる事がすでに確定している。もともと出足が悪く後方待機のディープにとって、枠順はあまり重要なファクターではないが、他馬の影響を受けにくい少頭数で本番を迎えられる影響は大きい。この頭数ならば、仮にいつもの後方から大外マクリ戦法であっても大きな距離のロスはない。何らかの不利を受ける可能性も最小限で済んだ。

【相手関係】
 さすがに世界最高峰のレースだけあって8頭全てが精鋭揃いだ。なかでも昨年の覇者であるハリケーンラン(牡4、仏)とそのハリケーンランを前哨戦フォア賞(GⅡ、芝2400メートル、ロンシャン)で破ったシロッコ(牡5、仏)は、ディープと互角かそれ以上の評価を受けている。

 その2頭と実力比較する上で「ものさし」となるのが日本馬ハーツクライ(牡5、橋口弘次郎厩舎)だ。競馬場こそ違うが、ハーツは今年7月に英国で行われたGⅠ「キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス」に出走し、ハリケーンランの3着に好走している。

 ハーツは当時無敗のディープに、昨年12月の有馬記念で初めて土をつけた実力馬。単純な比較をすれば「ハーツが負けたハリケーンにディープは勝てない」となってしまうのだが、ディープの絶対能力がハーツを大きく上回る事は、橋口陣営には失礼だが、紛れもない事実。いや、橋口師もそれは認めるところであろう。

 そんなハーツクライが、海外のGⅠでゴール前惜しくも差されるまでハリケーンを追い詰めている。差はわずか1馬身ほどだった。そのハリケーンとディープの間に、大きな力量差があるとは考えにくい。もう1頭の有力馬シロッコも、ハリケーンと接戦を演じたことを踏まえれば同程度である。ディープが臆するほどの相手関係ではない。

【臨戦過程】
 6月の宝塚記念以来、ひさびさとなる点に不安を挙げる報道は少なくない。実際に過去10年で3頭が日本調教馬として凱旋門賞に出走しているが、2着に入ったエルコンドルパサーは凱旋門賞までに3走(2勝、2着1回)を海外で試走している。残り2頭のマンハッタンカフェ、タップダンスシチーがぶっつけ本番で着外に沈んでいる事が、不安説の大きな理由であろう。しかし、マンハッタンカフェという馬は、休み明けが苦手な叩き良化タイプ。タップダンスシチーは出発前に輸送トラブルに遭い満足な調整が出来なかった。

 その点ディープは小柄で体も作りやすく鉄砲(休み明け緒戦)を苦にしないタイプ。現地への出発も8月9日で十分すぎるほどの調整ができている。仮にフォア賞を使って思わぬ疲労を受ける可能性があったことを考慮すれば、ベストな選択であったといえよう。

【負担重量】
 凱旋門賞は馬齢負担重量で、牡4歳のディープは59.5キロを背負う。過去に58キロまでしか経験がなく、馬体重440キロ前後の小柄なディープにとって決して楽な重量ではない。今回出走する3歳馬とは実に3.5キロの差がある。しかし、先に挙げたライバル2頭はともに、ディープと同じ負担重量。負担重量面では強調材料こそないが、59.5キロが致命的な不利になるとは考えにくい。
 
【蹄鉄】
 地味なファクターではあるが、実はこの蹄鉄こそが今回最大の追い風かもしれない。競走馬にとって蹄鉄は命綱である。過去にサクラローレルが凱旋門賞を目指し渡仏。しかし、ローレルを知らない現地の装蹄師を起用したせいもあり脚部不安が悪化。前哨戦フォア賞を惨敗し故障、そのまま引退している。今回のディープは「カリスマ装蹄師」といわれるに西内荘氏がロンシャン用の勝負鉄を製作・装蹄。ディープがいつも通り「空を飛ぶ」ための準備は万端だ。

【騎手】
 鞍上は武豊。日本で現状考えられる、いや日本競馬史上最高のジョッキーだ。当然、ライバル馬にもデットーリ、スミヨン、ペリエ、ルメール、ファロンなど世界を代表する名手の名前が揃ったが、彼らに劣らぬ実績と技術を持ち合わせている。もちろん、ロンシャン競馬場の経験もあり、戸惑うことはないだろう。武豊本人は「不安は騎手だけ」とジョークをかますが、ジョッキーが不安要素になることはない。

***
 すべては凱旋門賞制覇のため……。最高の条件が整った。勝負は水物、競馬に絶対はない。しかし「期待するだけのファクターが整った」ことは間違いない。当日はNHKで、異例の生中継が行われる(総合0:02~。BS1 23:30~)。これほどの名馬は今後簡単には現れないであろう。競馬に関心がある方はもちろんのこと、関心がない方もぜひテレビ観戦して応援してほしい。

オーマイニュース(日本版)より

この記事についたコメントは2件。ですが1件は自己削除されましたのでシステム上は1件です。

1 シルヴェルヴィント 10/02 00:48
残念でしたね。

ハリケーンランとシロッコはなんだったんだろう・・・特にシロッコ


この頃の日本版オーマイニュース上の競馬関連の記事はディープインパクトしかなかったような印象です。たしかに強い馬だったのは事実ですが。

競馬はねぇ、好きな馬がいたら勝とうが負けようが見てて楽しいです。ウマ娘で広く知られるゴールドシップは実馬のファンも多いんじゃないかと思います。散々痛い目に遭わされても憎めない子なんだろうねぇw

わたしはビコーペガサスが好きでした。ウマ娘は遊んでいませんが。