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【バスケ】愛する「我が町の我がチーム」の開幕戦に大興奮!

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003135

プロバスケットチーム「高松ファイブアローズ」の地元開幕戦を観戦
W林 J平
2006-11-16 07:32

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開幕戦のチラシ
撮影者:W林J平

 今年からbjリーグに新規参入した高松ファイブアローズ。11月12日に行われたその高松ファイブアローズの地元開幕第2戦を観戦してきた。

 試合が行われる高松市総合体育館に到着したのは、試合開始の20分前だった。暑さと寒さが同居する微妙な体感気温の曇天の下、当日券を買い求めるためにチケット売り場に向かうと、ホームのゴール裏の指定席は売り切れということで、2階の自由席券を購入した。

 あらかじめファンクラブにあたる「ブースタークラブ」に加入したためチケット代金が500円返金となった。手続きをしてくれた若い女性の元気のいい声が耳に残り、これから始まろうとする未体験のプロバスケットの世界に期待を大きくしてしまった。

 昨年の秋、地元高松にプロバスケットチームが誕生しbjリーグに参入するというニュースには興奮を覚えずにはいられなかった。日ごろ、衛星放送やDVDを通して本場NBAのスター選手の豪快なプレーを見てきた。それと同じようなプロバスケットのチームが高松にできる。もちろん、NBAのレベルには届かないにしろ、レベルの高いプレーが期待できる。そして高松ファイブアローズは、高松の「ひとつの象徴」として存在し、高松市民として応援できるのだ。

 「高松ファイブアローズ誕生」のニュースは、諸手を挙げて喜ぶニュースだった。

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試合前、紹介される高松ファイブアローズの選手たち
撮影者:W林J平

 会場に入るとすでに色とりどりの照明が点灯し、実況MCがホームチームである高松ファイブアローズの選手たちを紹介しているところだった。マスコットキャラクターとダンスチーム「アロアロ」が1人ずつ登場してくる選手たちを華やかにコートで迎えている。あたかもテレビで見たことのあるNBAの試合前の光景のようで、気分が盛り上がってくる。bjリーグが掲げる3つの理念のひとつ「スポーツ・エンタテインメント」がこのような試合前の演出から見て取れる。

 高松の相手は東京をホームとする東京アパッチ。監督にNBAのスパースターのコービー・ブライアントの父親であるジョー・ブライアントを擁している。少しでもNBAの知識がある人であれば驚いてしまうであろう事実である。階下のベンチに静かに佇(たたず)むジョー・ブライアント監督の横顔がまるで戦国時代の歴戦の勇士に見えるのは、錯覚だろうか。高松と東京の戦い。戦国時代にこういう対決はあったのだろうか。

 試合前の演出が落ち着き、やっと迎えた試合開始のチップオフ。待ちに待った瞬間だ。

 試合開始から両チームとも流れがつかめない状態が続いていく。拮抗している、というよりは落ち着きがない展開が数分続いた。そんななか、まずリズムをつかんだのはアウェーの東京。#35のハンフリー選手の動きが鋭い。そして、目立ったのはやっぱり東京の#01仲西選手と#10の牧選手。縦横無尽にボールを操る2選手は敵ながらあっぱれの存在感。高松はこの東京の3選手に掻(か)き回され、何度かつかみかけたリズムに完全に乗ることはできなかった。だんだんちぐはぐなプレーが出てきてしまい、結局、前半は25点もの大差がついてしまう。

 甘くない。初体験のプロの真剣勝負の迫力を感じながらも、ここまで劣勢を強いられた我がチームに不満が残る前半戦だった。

 そして、後半。高松は少し持ちなおしたようだった。丁寧な展開で、確実なプレーが出てきていたが、東京は前半のいいリズムが残っている。主導権を高松には渡さない展開が続く。そんななか、高松は前半にほとんど決まることがなかったスリーポイントが連続で決まっていく。決めたのは#22の岡田選手。両足の黒く長いストッキングが印象的で、丁寧にディフェンスをかわし高い確率でシュートを次々に決めていた。しかし、なかなか点差は縮まらない。試合終了間近になって高松は主導権を握るも時すでに遅し。結局、91-102で東京アパッチの勝利で試合終了。

 結果は負けてしまったが、後半は次の試合につながる追い上げを見ることができてホッとした。もし、前半のままの状態が後半も続くようだったらかなりつらかっただろう。高松はそれぞれの選手の動きとチームワーク、その両方が良くなかった前半に比べ、後半はひとつのチームとして確実にまとまってきていた。東京は主力3選手に存在感がある、まとまったチームで危なげない試合運びが印象的だった。

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試合後のフリースローイベント
撮影者:W林J平

 試合終了後、実況MCによる選手のインタビューと一般参加できるフリースローイベントが開催された。その間、選手たちのサイン会も行われた。私はサインをもらうために1階のコート近くまで行った。選手たちのサインをもらっているのは学生服姿の中高生が多いようだった。みんな好奇の眼差しで選手を見ているようで、その光景は微笑ましい。今まで豪快で鮮やかなプレーを見せていた選手が近くにいて、話をしたりサインがもらえたりする。テレビなどで見たことがあったけど、実際はかなりどきどきするものだった。そんな高揚のなか、買ったばかりの高松ファイブアローズのプリントの入ったTシャツに4人の選手からサインをもらうことができた。サインをもらって「がんばってください! 次は勝ってください!」と言葉をかけると選手たちは「ありがとうございます。がんばります」と笑顔で答えてくれた。みんなナイスガイだ。#13のアイザック選手は間近で見るとすごく大きいことに驚かされた。そして、手も大きく力強い握手だった。視覚と触覚でアイザック選手の存在感を感じた、素晴らしいひとときだった。試合でのプレーでも魅了されたが、またさらにファンになった。

 こんなに選手との触れ合いが楽しく面白いものだとは思わなかった。試合前よりも確実に高松ファイブアローズというチームとその選手たちが身近な存在になり、また試合会場に足を運んで勝利を信じて声援を送りたいという気持ちを強くした。これが、我が町の我がチームということか。

 今週も試合がある。もちろん、応援に行く。

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ファンに囲まれサインする#13のアイザック選手
撮影者:W林J平

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女性ファンと言葉を交わす#22の岡田選手。
撮影者:W林J平


【関連サイト】
bjリーグ公式サイト
高松ファイブアローズOFFICIAL_SITE

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは3件。

3 物言う一市民 11/20 21:41
 いいですねぇー。山口にはそうしたプロチームがサッカーの「レノファ山口」くらいしかなくて、それも「5年くらいでJリーグ入りを狙っている」だけで、盛り上がりは今ひとつ・・・。
陸上のカネボウ防府は東京へ行ったきりで、防府の誠英高校が強いのに、女子バレーの部を持つ実業団もありません。そうしたチームが地元にもしあれば、2011年の「おいでませ国体」は楽勝なんですけどね。
 さしあたってバレーがいいですね。

2 dk 11/18 09:37
コメント、ありがとうございます。若林です。実際にゲームが見たくなってとのこと、すごく嬉しいです!
アルビレックスBBは、bjリーグを作ったチームなのでどんな試合を魅せてくれるかすごく興味があります。きっと、ファンを虜にする魅力が溢れていると思います。
昨日も試合を観戦してきました。かなりの盛り上がりでしたし、高松も見事逆転勝利をおさめました。
ファンを大切にしてスポーツマンシップ精神が溢れたエンターテイメントを続けていければ、bjリーグは発展していくと思います。

1 H坂F 11/17 11:07
興奮が伝わってくる記事ですね。一気に読みました。
私の地元にはアルビレックスBBがあります。しかしまだ一度も試合を見たことがありません。若林さんの記事を読んで、一度見てみなくては!と思いました。
BJリーグはドラフトで完全ウェーバー制を導入するなど、かなり踏み込んだ構造になっています。これからチーム数が増えて、益々発展していくような気がします。


バスケはほとんど知りませんが、たまにTVで地元チームの試合を中継することがあり、その時はチラ見します。ラジオでも耳にする機会の多くなったプロバスケットボールチームの話ですが、上記記事のような経緯があったのですね。

地元にプロスポーツチームがあるというのは贅沢なことなのかもしれません。