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休講の多い授業、それを喜ぶ学生

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003154

「先生、授業料分のサービスを提供してくださっていますか?」
S田 T子
2006-11-17 07:53

【画像省略】
胴上げされる合格者(写真はイメージ、ロイター)

 虚しくなった。
 
 来春に卒業を控える大学4年生だ。今春の時点で、無事に卒業できることが分かり、最後の1年間は専門分野以外の授業を受講しようと決めた。

 通っている東海大学は在籍する学部・学科の枠を越え他学部・他学科の授業を履修することを認めている。そのため私のように卒業単位を修得した学生が新しい世界を求めて勉学にいそしむ姿は珍しくない。

 「知識欲」はその知識が深くなっていけば行くほどさらに突き動かされる。受講当初は用語の説明など基礎的な部分が多く理解に時間を要した。しかし、回を重ねるごとに知りたくて仕方がなくなった。「交通の便が悪い」と文句を言いながらも学校に行くことに喜びを感じていた。
 
 前回の授業を思い出しワクワクしながら先日も教室に向かった。しかし時間になっても教員が来ない。100人近くの学生でパンパンになった教室はいつもよりざわめいていた。ほどなくして事務員が休講を告げに来た。理由も何もなく、ただ「今日は休講です」と言う。
 
 この授業の休講は今回だけではない。全12回の授業のうち先日、半分の6回目を迎えたが、じつは授業は3回しか行われていない。その3回とも、終了時間の10分前には毎回終了している。私の4年間の大学生活でこのような授業はほかにない。

 授業内容は面白く申し分ない。授業中の教員の姿勢から真剣さも伝わり、満足している。

 だからこそ虚しいのだ。

 休講の理由を告げられない。終了時間は守られない。休講が多い。ということは残された時間で詰め込み式の授業を行うか、内容が浅くなるかのどちらかだ。何のために受講しているのか分からなくなる。

 教員も人間だ。もちろんやむを得ない場合もあるだろう。研究に忙しいのかもしれない。体調が悪いのかもしれない。しかし授業は学生と教員との「約束」であるはずだ。ビジネスの場で約束を破ることがタブーであるように、教員と学生の間でもそれは同じなのではないか。

 それとも、このような約束は大学の中では通じないのが常識なのだろうか。

 隣に座っていた男子学生が帰り際に言った。「この授業とって良かった」。この一言が私の気持ちにとどめを刺した。彼にとっては「休講が多い=楽」なのだろう。受講する側の気持ちが教員に伝わり、新しい“常識”が生まれ、黙認されているのではないか。

 来週教員に会ったら私は休講の理由を求めてしまうだろう。それはタブーなのだろうか。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは7件。

7 みや 11/21 22:16
授業が楽しければいいんじゃないでしょうか・・?
学部の授業は10分遅く始めて10分早く終わるのが定説というか。
院は逆に定時に始まり、10分くらい軽く超えて終了してしまいます。
それと詰め込みにもならないと思います。高校とかじゃないし。
教授も自分自身のスキルのブラッシュアップのために休講してるのかもしれませんよ。
学生もすこし休むことで自分自身見つめなおすことも必要かと。
この手の問題提起は学部生が多いですね。若いな・・・

6 わだっち 11/17 18:37
休講で喜ぶ馬鹿いるよね。そんな奴はほっときましょ。目障りだけどね。

5 Mint 11/17 17:24
12回ですかぁ。東海大は違うのかなぁ。それとも、講義時間が90分以上有るのかな。
90分15回で2単位が標準かと思っていた。

>「交通の便が悪い」と文句を言いながらも学校に行くことに喜びを感じていた。

もしかして、札幌の方?

4 赤井 信文 11/17 17:19
うんざりしてるとか、虚しくなったとか、こういう書き出しが流行ってるのか?

>来週教員に会ったら私は休講の理由を求めてしまうだろう。それはタブーなのだろうか。

タブーなもんか!タブーだったとしても、タブーへ挑戦してこそオーマイの
市民記者だ!金払って舐められるなんて我慢するな!

3 四季 11/17 13:14
記者のお気持ち分かります。ですけど・・・私にとってはもう遠い昔のことですが『休講』は確かに嬉しかった、空き時間社会体験にも出かけられる(遊びですけどね)。興味ある授業の聴講も出来ました。それが結構役に立つ事も有りましたよ、今も役に立っております。

もう少しだけで良いですから肩の力を抜いてみましょう、見方も変わるかもですよ。全くの偶然ですが昨日大学院生の女性がタマタマ休講になって、私が参加しているボランティアに参加できて喜んで居られました(前回参加されたときには「もう冬休み迄無理ですねぇー」って話していたんですけどね)。

2 かたつむり 11/17 12:12
別に、休講の理由を尋ねることは、タブーではないと思いますよ。
事務員の方に理由を尋ねるのも一考かもしれません。

1 yonemura 11/17 11:58
まだ書き込めるかな?

>隣に座っていた男子学生が帰り際に言った。「この授業とって良かった」。この一言が私の気持ちにとどめを刺した。彼にとっては「休講が多い=楽」なのだろう。

それはその男子学生に失礼では?彼も

>授業内容は面白く申し分ない。授業中の教員の姿勢から真剣さも伝わり、満足している。

こう思ったからかもしれませんよ?


「今日は休講です」なんて経験ほとんどないです。「来週は学会出席のため休講です」はちょこちょこあったかな。学校や先生によって違うのでしょうが、遊びたい盛りの学生にとっては休講はやっぱりうれしいと思いますよ。

台風のため休講はあったな、そういえば。大雨で道路が冠水しても授業をする大学はあるみたいです。日常なんかな。