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ケニアがルワンダ虐殺の容疑者の資産を凍結

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003014

フェリシエン・カブガはまだつかまらず
ザカリー・オーチエング
2006-11-14 17:09

 ルワンダ国際戦犯法廷のハッサン・ババカ・ジャロー主席検事が外交官たちともにケニアを9月訪問したが、その時の努力がようやく実ったようだ。

 ケニア政府は、当初、ルワンダの虐殺の主容疑者と言われるフェリシエン・カブガを保護していることを否定していたが、今になって、カブガと関係があった会社の詳細が分かり次第、資産を凍結する準備があるという。

 思いがけない事態の展開となったが、ケニアのラファエル・チュージュ外相は、当初カブガが国内にいることを否定してきたが、ケニアにいることを全面的に否定しないと述べた。カブガを目撃した人は情報機関に報告するよう呼びかけている。

 ルワンダ国際戦犯法廷は、すでに、カブガが欧州に所有していた、800万ドル相当(約9億4千万円)の不動産を凍結している。71歳になる逃亡犯カブガの、ケニア政府による資産凍結の動きは、戦犯法廷がこの件を片付ける前にカブガを追い込むための大きな一歩だと受け止められている。

 10月末、ケニア警察は地元紙に広告を出し、カブガがどこにいるかを知っている人がいたら、警察に連絡するようにと国民に訴えた。カブガはルワンダで過半数を占めるフツ族出身の億万長者で、ケニアの不動産、農場、建設、製造業などに大きなビジネスの利権を持っていると言われている。

 国内に潜んでいるとカブガを引き渡すよう、ケニアは国際社会から圧力をかけられてきた。情報筋によると、6月26日、ケニアの前政府高官の豪奢な邸宅にいるところを目撃されたのが最後となっている。

【画像省略】
カブガ容疑者の情報提供を求める新聞広告(2002年1月撮影、ロイター)

 4月には、カブガはケニアを去り、東南アジアの国のパスポートを持って旅行中だった。警備の網を避けるため、カブガは偽装書類で旅行しており、ときには女性に扮装することもあるという。

 1994年のルワンダでの虐殺は100日続き、約100万人が亡くなった(*注)。

 虐殺の首謀者として最大の指名手配者となっているカブガは、他の2、3人の容疑者同様、いまだにつかまっていない。米政府は、カブガの首に500万ドル(約5億9千万円)の賞金をかけている。この賞金を受け取る相手がすぐ見つかるかどうかはまだ分からない。

※注)ルワンダ虐殺
政府軍と暴徒化したフツ族が、対立していたツチ族と穏健派フツ族を殺害した。

オーマイニュース英語版から〔11月6日掲載〕)

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


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自由に使える資産があるうちは好きなように逃げ回ることができるでしょうから徹底して資産を凍結することが目的を達する近道です。