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国民的英雄の人気にあやかりたい?

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003325

支持率低迷のアロヨ比大統領
S岐T司
2006-11-29 19:05

 支持率低迷に歯止めが掛からないアロヨ・フィリピン大統領にとって、国民の関心をつなぎ止める効果的な手段のひとつが、有名人の人気にあやかり、国民やメディアの注目をひきつけることだ。しかし今、アロヨ大統領がこの支持率低迷を多少は改善できそうな、願ってもないチャンスがめぐってきた。

 現時点で、フィリピン随一の国民英雄といえば、ボクシングのマニー・パッキャオ選手をおいてほかに誰もいない。そのパッキャオ選手が11月19日、米国ラスベガスで、宿敵のモラレス選手(メキシコ)を3ラウンドにKOで倒し、見事な勝利を飾ったからだ。

 シンガポール滞在中にもかかわらず、同選手の勝利を知ったアロヨ大統領は早速、「偉大な勝利に興奮している。同選手は国民のチャンピオンだ」と大々的に持ち上げ、大統領府のあるマラカニアン宮殿での再会を約した。同大統領はこれまでも、同選手が勝利すると、マラカニアン宮殿に招き、その「不屈の精神」をたたえてきた。

 最近では、ビリヤード世界選手権(9ボール)で優勝したフィリピン人選手を宮殿に招き、「国民栄誉賞」を授与したばかりで、大統領の「人気者すがり」がすっかり定着している。

 それだけに今回、パッキャオ選手の帰国を最も待ち遠しく思っているのは、国民以上にアロヨ大統領だろう。政治面では得点を稼げないものの、マラカニアン宮殿に招いた国民英雄とのツーショットが地元紙の1面を飾り、同選手との談笑風景がテレビで全国に流れるのは確実だからだ。

 一方、同国の世論調査機関、パルス・アジアは10月21日―11月8日にかけて、アロヨ大統領への支持・不支持、期待する政治家などについて調査した。対象は全国の成人1200人。

 21日公表の結果によると、大統領を「支持しない」が48%、「分からない」が28%で、これに対し「支持する」はわずか21%にとどまり、支持者は国民4人のうちたった1人しかいないことが明らかになっている。

【画像省略】
グロリア・マカパガル・アロヨフィリピン大統領(手前)(2006年11月17日撮影、ロイター)

 不人気の原因は第1に、アロヨ大統領の指導力のなさとそれによって生じている政治の混迷だ。政治家たちは自己保身・利益追求のみに走り、国家、国民の現状と将来を見据えた政治をまったく行っておらず、国民は大統領にこの混乱を正す指導力はないと見放している。

 第2が、自身および夫のホセミゲル氏をはじめとするアロヨ一族に浮上したさまざまな不正疑惑が一向に解明されていないことだ。国民の間には、飢餓状態に陥る貧民層が多いのに、大統領一家とその取り巻きたちの懐は豊かになるばかりだとの不満が根強い。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


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