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産経新聞ソウル支局長・黒田勝弘氏は嫌韓派か?

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003041

著作を引用するときは、筆者の意図を正確に
N迫 K樹
2006-11-13 06:53

 インターネット上では数年前からあったことだが、昨年以降、「嫌韓流」が社会現象として広がっている。書店でも、朝鮮半島関係のコーナーへ行くと嫌韓流本を目にする。

 その中で非常に気になるのは、嫌韓流本にも、嫌韓ブログにも、韓国の異常性を証明するものとして、さまざまなところで、産経新聞ソウル支局長の黒田勝弘氏の著作が引用されていることである。黒田氏は韓国の反日ナショナリズムへの痛烈な批判で知られる。そのため、右的な人も、左的な人も黒田氏を嫌韓派だとみなす人が多いようだ。

 最初に断っておくと、私は韓国専門家である黒田氏のファンであり、黒田氏の著作はほぼすべて読んでいる。産経新聞ソウル発の記事も全部目を通している。3年前、広島で朝鮮半島問題に関する講演会があったときは3時間にわたる同氏の熱弁に耳を傾けた。そこで感じたのは、黒田氏の書いていることは韓国滞在経験のある日本人であれば、誰でも感じることを書いているということだ。私自身、韓国に留学経験があるので共感できる部分が多い。

 黒田氏の意見には、韓国の政治やメディアに対する辛辣な批判はある。しかし韓国は危険な国であるとか、韓国人は異常な国民であるという見方は決してない。

 例えば、産経新聞国際面の連載(毎土曜日)、「ソウルからヨボセヨ」。そのなかには、ある日本企業のソウル支店長の「(韓国では)商売がやりにくいというのと怖いというのは違うんですがねえ」という言葉を紹介している。また、2年前に韓国の中央日報紙が行った世論調査で、「嫌いな国」と「見習うべき国」の1位がいずれも日本だった点を取り上げ、「『嫌い』は感情であるが『見習え』というのは理性である。韓国人の対日感情は決して悪くない」とも書いている。あるいは2004年1月、ソウルの日本人学校で幼稚園児が襲撃されるという事件が起きた際は、「韓国で日本人に対するこの種の事件がおきるのは異例」と指摘している。

 嫌韓派(といわれる人たち)がよく引用するのは、黒田氏の『韓国人の歴史観』(文春新書)という本である。この本の第6章では韓国メディアで流行した「日帝風水説」について書いている。これは、「日本が植民地時代に韓国人の気脈を絶つために山という山に鉄杭を打ち込んだ」という一種の都市伝説である。しかし、この同書の中には、韓国の有力な月刊誌『月刊朝鮮』にこれを否定する記事が書かれている点についてもしっかり触れている。韓国で放映される日本製アニメや漫画は日本から輸入契約を行って著作権を表示している点、韓国のメディアでは日本との比較がよく行われるなど、いろんな意味で日本への関心が高い点についても書いてある。

 この『韓国人の歴史観』はソウル市内でも売られている。ソウル最大の書店、教保文庫には日本語書籍コーナーがあり、昨年私がソウルにいたときには、そこで同書がそのまま(韓国語訳ではなく、日本語版のまま)売られていた。ついでに言うと、下條正男氏の『竹島は日韓どちらのものか』(文春新書)も並んでいた。

 今夏に発売になった黒田氏の最近著『“日本離れ”できない韓国』(文春新書) 。この中で同氏はこんなことを書いている。日韓基本条約調印40周年の昨年(05年)6月22日、産経新聞は「韓国に感謝しよう」という社説を載せた。社説子はもちろん、論説委員でもある黒田氏である。すると、読者から「感謝すべきは韓国のほうであり日本が感謝しろとはケシカラン」という類の抗議が寄せられたそうである。このような文章をわざわざ書くあたり、とても黒田氏が嫌韓派とは思えない。

 黒田氏の本の一部だけを読んで、「韓国はトンデモ史観の危険な国」という人もいるようである。ここで疑問なのは、なぜ黒田氏は17年以上も産経新聞ソウル支局長として韓国に留まることができるのだろうか。昨年3月、藩基文外相の定例記者会見の際、黒田氏は「あまりにも『謝れ」『謝れ』ということを言うと、日本人の間から『韓国は正常な国か?』という疑念の声が出るかもしれない」という質問も行っている。『韓国人の歴史観』が発刊の際、韓国では当然のように非難の声が相次いだそうだが、この本が出たのは1998年のことである。

 嫌韓派といわれる人には資料や文献やニュースソースにこだわる人が多いようである。だが、明らかに自分とは考え方の違う人の著作を持ってきて、自分と同意見であるかのような引用方法はあまりに強引で、公正ではない。文章を書くにあたって、人の著作を引用するのは悪いことではないが、その際、作者本人の意図まで正確に汲み取るべきだろう。少なくとも、このような引用の仕方は、作者の意図をねじ曲げるものではないだろうか。嫌韓本を書くのはいいが、それならご自分で韓国語を勉強して直接韓国メディアに触れるか、実際に韓国に住んだことのある日本人に聞けばいいのではないか。そんなビジネスマンや留学生は今の時代、いくらでもいる。

オーマイニュース(日本版)より

この記事についたコメントは21件。

21 K村N夫 11/26 18:25
( ^H^ )y-~~こんばんは。

>「マンガ嫌韓流」や普遊社が発行している「マンガ嫌韓流公式ガイドブック」では
…んー。こういうことを「kimuraお兄さんが言った」ということが伝わると、けっこう影響があるので躊躇しますが…サンプルに問題があるかと。(笑)
「個人的には」上記の本に関してだけ言えば「ネトウヨ」「嫌韓」と言われても仕方がないかな、というような内容はあります。(ただし、続編などでフォローが入っている場合も多々有りますが)

>「お前はものを知らない」という感じで叩かれる
これは単なる事実の指摘でしょう。…実際、コメント欄も読めてませんし。

>そういう気が弱い市民記者とは違います。以上。
その覚悟は結構ですが、そういうエネルギーを記事の質の向上に向けて欲しいものです。記者はもう少し人の意見を受容する姿勢を身につけた方が良いのではないでしょうか?少し自分の意見と違うからと言って「叩かれる」とか「居直り」と決めつけていては、質の向上に繋がらないのでは無かろうかと存じます。

以上、老婆心ながら。♪

20 N迫K樹 11/25 21:47
やはり予想通りの答えが返ってきましたね。実際に「マンガ嫌韓流」や普遊社が発行している「マンガ嫌韓流公式ガイドブック」では黒田氏の「韓国人の歴史観」を嫌韓本として紹介してますし、あるいは「マンガ嫌韓流」に寄稿している西村幸祐氏のブログでは「韓国は黒田勝弘氏が言うようにトンデモ史観がまかり通る国だ」と書いてありますね。ちなみに黒田氏は韓国人も認める韓国通であり知り合いの韓国人も「黒田氏は韓国語がうまい」と褒めてます。だからこそ20年以上も韓国にいることが出来るわけでしょう。ネット上で嫌韓について批判すると「貴様はちゃんと本を読んだのか」「お前はものを知らない」という感じで叩かれることは十分経験済みですし、そういう居直りに近い反応ばかり返ってくるからあえて苦言を呈したまでです。ちなみに私は編集部に対して自分の記事やコメントの削除要請を出したことは一切ありません。そういう気が弱い市民記者とは違います。以上。

19 K村N夫 11/23 09:06
( *H*)y-~~
>18

・そもそも「嫌韓派」に引用されているというのが疑問。単なる「韓国愛好家」であり、その中に若干批判的な意見があるだけであり、そのような色彩論じたいが正しくない。また、私の知る限り黒田氏は「知韓派」として認識されており、韓国情報に関する信頼性が高く評価されてはいますが「嫌韓」とされてはいないかと思います。

・黒田氏は無論、韓国でもよく知られており、一般に韓国の掲示板などでは批判的に扱われることが多いのですが、ラジオ番組「ソン・ソクヒの視線集中」に出演し討論したときには「黒田氏のほうが正しい」という意見もありましたし、理解する韓国人も居ることは解っています。韓国愛好家の間では上記記事内容なども周知の事柄であり、一週遅れの議論との印象を否めません。

・私が上に書いたことは既にコメント欄でも多くの肩が指摘されていますが、記者はちゃんとコメント欄を読んだのでしょうか?

18 N迫K樹 11/19 09:48
記事の趣旨についてもう一度申し上げます。私が問題にしている点は、黒田勝弘氏の著作が一部で嫌韓本として紹介されていることについて、「果たして黒田氏は嫌韓派なのか?」という疑問、これが1点。次に、現在も黒田氏が産経新聞ソウル支局長として韓国にいること、黒田氏の著作が日本語のまま韓国で輸入販売されていることについてどう見るべきか、という点。以上だけです。私は産経新聞を批判しているわけでも韓国の言い分が正しいといっているわけではありません。また、あくまで黒田氏の著作や記事について話しているだけです。

17 TAIJI 11/15 23:08
>普通の日本人(nihonjin) 2006-11-14 21:13:33
>産経の様な売国極右メディアは規制されてしかるべき。
はて、売国とは?

16 TAIJI 11/15 23:07
だから?韓国なんて知れば知るほど嫌いになるのはもはや常識ですが・・・

15 nanase 11/14 23:02
在日の古い作家の本はもっと面白いですよ。
万葉集は、韓国語の原点にも当たれますよ。
ニューカマーの本はそれらをたどるだけの本です。
やはり、苦悩と懊悩がちりばめられる古田氏の本がお勧めです。
この方の奥様は、在日の方らしいですよ。
中国文学から朝鮮に入った人なので、文章が格調高く漢文調なのが、笑える。
高校生で漢文を読む人なので変人でしょうがね。
半島、監視人はこの程度の教養しか有りませんよ。

14 nanase 11/14 21:40
黒田氏は、日本では珍しいくらいの知韓派ですよ。
この方と双璧をなすのは、筑波大の古田教授ぐらいかな。
まあ、古田氏レベルになるとオタクですが。自分の朝鮮関係の蔵書
と国会図書館の蔵書を比較して遜色なしと言うレベルの哀韓派です。
後は、重村氏かな。この人は、元毎日新聞の記者で良く、朝鮮総連から
文句を言われた人です。
更に言えば、SF作家の豊田氏は、愛韓から超嫌韓にぶれた人です。
慶応の小此木先生は、育ちが良すぎますねえ。屈折が無い。理論派ですがね。
まともな韓国人作家は呉善花氏ぐらいかな。後「ちぢみ思考」書いた人は電波だし。
万葉集は韓国語とかは、しゃれにもなりません。
在日の作家に至っては・・・・・・韓国人より酷いなあ。
金英達氏が亡くなったのが痛いしね。
嫌韓とか言う前に、この程度は、読んでくださいよ。
それと、新井佐和子氏の本とかも必読だし、広島大の金両基氏は変だよな。
櫻井女史との対談本があるので必読。
2chのとある版では、これでも初心者扱いですよ。(w

13 普通の日本人 11/14 21:13
産経の様な売国極右メディアは規制されてしかるべき。

12 たろちゃ 11/14 16:23
例えばですよ、本当に例えば、極右的な発言を繰り返す石原都知事が「先の大戦で日本帝国は朝鮮半島を侵略した事実があったと考える」とか言ったとして、「ほらみろ、極右の石原ですら日本が朝鮮を侵略したことを認めているのだぞ!」という論法をするのは卑怯だという、そういう記事なのでしょうか?
記事の論点がぼやけているように見えますので、再度練り直してから再投稿してみてはいかがでしょうか?

11 たろちゃ 11/14 15:08
記事の主旨がよく分からないのですが

・嫌韓の人たちは黒田氏の立場(親韓)を無視して、黒田氏の提供する"事実"を嫌韓のソースとしている。

・嫌韓の人たちは親韓である黒田氏の提供する"事実をねじ曲げて"嫌韓のソースとしている。

どっちなのでしょうか?
前者だったら何が問題なのかサッパリ理解できません。
後者だったら事実のねじ曲げは大問題ですので、具体的にどういうねじ曲げをしているのか記事にしてください。

よろしくお願いします。

10 jokers14 11/14 13:23
嫌韓派の人間が都合のいい引用をしていると言いたいのだろうが、都合のいい引用や捏造は、朝日新聞をはじめとするマスコミがやっていることのほうが明らかにひどい。記者はそれでも嫌韓派のことを例の出すこと自体が見識を疑う。いや、記者には嫌韓派といわれる人と韓国の事実を言っているだけの人の区別がついていないのではないか。

自分で勉強して、自分で直接聞けと言われるが、そのままの言葉をオーマイの記者に向けたほうが賛同を得られるのではないだろうか。取材もせずにただ自分の主義主張(主に左巻き)を垂れ流す場所・・・・それがオーマイ。

9 飛☆浪漫 11/14 04:30
>インターネット上では数年前からあったことだが、昨年以降、「嫌韓流」が社会現象として広がっている
もう 2周遅れの危惧ですね、先にK村氏や aikimaru氏も指摘されてますが
ネットのコリアン・ウオッチャーwは ネタ提供者としての韓国に注目しています。
特に『国を傾かせても日本人を笑かしてくれるNO大統領に終身大統領に』なんて
書き込みもチラホラ見かけます。
韓国政府や韓国人の発言や行動に憤慨したり嫌ったりするのは韓国初心者です。
差別的な書き込みや 侮辱の書き込みするのも 幼稚な連中です。
韓国上級者は 日本人の自分たちが思いつく『ボケ』の遥かにナナメウエを行く韓国人たちに
賞賛の『ツッコミ』を入れてるだけなのです。
今度の地球大統領wの選出も否定よりも肯定する意見が遥かに多く
NO大統領以上に活躍を期待されているのです。(なにせ世界中が見てる大舞台ですし)

8 X 11/14 01:02
記事、コメントともに良好な展開ですね。
ときどき覗きにきます。

7 クリストファー・エリクソン 11/13 21:56
記者様は留学経験もあったりして、黒田氏の著作に深く共感しているのだと思います。だから部分でなく著書全体で黒田氏が何を語りたいのかよく分かる。
それゆえ嫌韓派が著書から韓国の欠点だけ切り取って、韓国叩きの論拠にするのが許せないのではないでしょうか。

その上でひと言。

事実関係を記述した箇所の引用さえ作者の意図をねじ曲げるもの、というのはさすがにどうかと思います。
事実関係を引用するとき、重要なのはそれが事実かどうかであって、引用元でどういった役割を持った文章だったかは問題になりません。納得できない気持ちは分かりますが。

ついでにもうひと言。嫌韓派が黒田氏の著作を引用するのは、正に氏が韓国を深く理解し愛していると分かっているからです。
ある人の欠点について、その人を盲目的に嫌っている人が書いた文章と、その人とずっと付き合っている人が書いた文章では、どちらが信頼できるかは言わずもがなでしょう。
ソースにこだわる嫌韓派は、黒田氏の著作に信頼性があると見なしているわけです。だから引用する。別に強引ではありませんよね。

6 在日やまとんちゅ~ 11/13 21:52
黒田氏は韓国の悪いところも遠慮なく書くだけで心情的には親韓です。
本当の嫌韓なら17年も韓国には住めないでしょう。

>実際に韓国に住んだことのある日本人に聞けばいいのではないか。
>そんなビジネスマンや留学生は今の時代、いくらでもいる。

韓国で結婚、日本語教師、留学している方々が韓国の実情を紹介している
ブログはけっこうあります。
不正、反日、無秩序、不衛生、暴力的、公衆道徳が低い等で大変みたいですよ。
勿論、なかには良い人もいるそうですが民度はかなり低いようです。
是非、読んでみてください。


http://plaza.rakuten.co.jp/yanghsk/

http://www.doblog.com/weblog/myblog/11072?pageNo=1

http://gyokotsu.3.pro.tok2.com/

http://blog.livedoor.jp/superken2004/

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/9985/index.html

http://stereo555.blog66.fc2.com/

http://nicekorea.jugem.jp/

http://nanchatte555.10.dtiblog.com/

http://blogs.yahoo.co.jp/mabo22kimuchi

http://yoshiworld.exblog.jp/i3

5 八又蛇 11/13 21:16
「嫌韓流」という言葉にも誤解があるかと。韓国は日本と価値観や道徳や美的感覚の違う他国という現実を無視して「日本的に美化して伝える」日本のメディアへの嫌悪ってのが強いのです。韓国自体を嫌ってる人は実際は少ないのです。

4 K村N夫 11/13 20:31
( ´H`)y-~~黒田氏へのネットなどを含む評価については既に書かれていますが、そもそも「ネットが嫌韓」というのは間違った見方でして。
韓国に関心がある人が増加し、その中で否定的な物も含む多様な意見があるというのが妥当かと。

拙ブログも「韓国を心から愛するkimuraお兄さんのブログ」として紹介文を書いていますが、けっこう皆さん関心を持って頂いているようですし。

3 カツヤン 11/13 17:22
黒田氏が嫌韓派?
朝日新聞の親韓派・媚韓派のひどさよりはまじじゃない?

2 八又蛇 11/13 15:49
黒田さんの記事を読んでると韓国への愛情を感じますね。憂えるあまり韓国にきついことも書くから、全肯定する人しか許容できない韓国では一般には嫌韓右翼と見られているようですが。

1 aikimaru 11/13 07:42
こんにちは記者様。
黒田さんの著書は自分も何冊か読んでいます。
>右的な人も、左的な人も黒田氏を嫌韓派だとみなす人が多いようだ。

いろいろ保守ブログや韓国批判の書籍を読みますが、黒田さんを嫌韓派と書いているものは、記憶にありません。嫌韓笑韓の人の間では、黒田さんは本当の意味での親韓知韓で通っていると思います。

>文章を書くにあたって、人の著作を引用するのは悪いことではないが、その際、作者本人の意図まで正確に汲み取るべきだろう。

事実であればは事実として、参考文献として使用することは問題ないと思いますが。黒田さんの著書を読んでいれば、黒田さんの主張は理解しているでしょう。

黒田さんの文章の中には韓国に対する大きな愛情を感じます。だからこそ、現在の韓国政府に危機感を感じているのでしょうね。


(削除)

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実際、わたしは盧武鉉大統領文在寅大統領の熱烈な支持者です。韓国という国自体ももちろん大好きです。『秋の童話』『冬のソナタ』もしっかり見ました。どうして嫌韓と言われていたのかいまだに理解できません。


ほぼ削除やんけw