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勉強の「とばし」は高校だけではない

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=0000000002668

必修漏れが問題になったのはむしろ幸い
H林 Y行
2006-10-30 06:37

【画像省略】
(写真はイメージ、ロイター)

 受験科目の強化のために世界史や倫理といった高校の卒業に必要な必修科目の履修漏れが問題になっていますが、問題にならず、誰にも苦情を言われることなく、必要な学習内容が漏れていることがあります。

 教科書の中の、項目の「とばし」です。小学校でも中学校でもそれはあります。

 塾で教えていると、「そこ、学校でやっていません」と生徒は言います。教えるこちらが「うーむ、まっ、いいか」と思う項目も確かにあります。

 しかし、算数の計算練習や国語の古文など、学校教育でとばしてしまうと、その後誰からも教わることのない項目があるのです。

 以前、地元の中学校で定期試験が迫っているのに教科書にある古文の授業が行われず、塾講師であるこちらがしびれを切らして教育委員会へ改善をお願いしたことがありました。小学校の算数でも、加減乗除(+、-、×、÷)が連なったりカッコが入ったりする計算などは十分に練習させず、さらりと通って終わっています。

 できない。できないことも知らない。そんなまま、学年だけが上がっていきます。

 保護者は、自分の子どもが必要項目の勉強をせずに通り過ぎていることなど知りません。生徒は勉強する内容が少なくなってホクホクです。学校の先生方は、足りない授業時間を何とかやりくりできたと胸をなで下ろしているように見えます。

 子どもたちが学校で何をどれだけ教わっているのか、誰がチェックするのでしょうか。今の学校の状況では誰かが把握しているとは思えません。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは16件。

16 金本 10/31 18:20
例え詩だとしても、料理紹介はOKで詩はNGって根拠は何なんでしょうね??料理はニュース??

H林さんにメールで詩だからだめよと伝えた編集員さん、そのあたりの基準を教えてくださいませ。

15 哀独者 10/31 12:36
教師や生徒やその保護者の中には履修漏れを知りつつ
黙ってた人はいくらでもいるでしょう。
政治家やマスコミの人間だってかつての生徒、または生徒の親。
誰も知らなかったなんて事があるわけがない。
それを報道、告発しても得にならないと思っていたんでしょう。

教育改革をやるからにはその辺もきちっとしとくべきだと
みんなが思ってるからニュースになってるのではないでしょうか。

14 T橋A哉: 10/31 10:51
>13;今回の履修漏れが、どうして公になったのかが不思議です。

根拠は有りませんが、教育基本法の改革とか考えている人がいて、まずは問題として浮上させ、「議論が必要→改革」という事かと感じています。

↑でコメント欄が混乱するような事になるなら、削除します。
コメント欄では、根拠がないと断れば、推論も可と判断して記載してます。

13 香林塾の先生 10/31 09:11
毎回、記事?を書くたびに、これって記事かなあと自壊しながら書いています。
それほど厳密に、取材できるわけでもなく、分かる範囲で、お知らせ程度の記事になっています。編集局の方に、「記事と言うよりは詩です。」との、お言葉も頂いていますが、それでも懲りずに、書き続けています。

今回の履修漏れが、どうして公になったのかが不思議です。
編集局の方にも、お調べ頂いたのですが、
「始まりは保護者か誰かの指摘だったのでしょうか。今にしてみれば、良心的な校長だったと思えます。」(途中抜粋)と、おっしゃっていました。はっきりは分からないみたいです。
少しほとぼりが冷めてから、県の教育委員会の方に、おうかがいしてみようと思っています。

12 ごじらー 10/31 00:39
他人(学校)に任せるんじゃなくて自分でやればいいと思う。
親でも塾講師でも。
学校の先生を云々言う前に実践してみる、というのが私の意見。

11 金本 10/31 00:18
H林さんの記事は文章といい投稿ペースといい、いつも安定していますね。記事も、これぞ市民記者という感じで無理なく話題を提供してくれます。いいかんじに双方向だし。

肩に力が入りまくって玉砕している記者の方は見習うべきですね。
特に編集部の皆様。。

10 Tony 10/30 23:36
H林 記者殿へ

そうです。今の履修課程の問題は、高校だけではありません。現況の文科省の履修課程そのものも、本当に基礎学力上の必要な概念をゆとり教育などと称して、十分に行っていません。もちろん、詰込み教育も考え物です。しかし、例えば、円周率=3で済ませているし、虚数単位 i(√-1)や複素数の概念を中学校否、高校の数学の教科よっては、2次方程式や2次関数を履修しても、履修されない矛盾があるのです。当然、昭和史における戦前、戦中、戦後の歴史など学期の最後に追い込まれ、どの学生もきちんと履修された形跡はないのです。あまりにも、現代の生活様式から程遠い古代、中世、近代ぐらいしか学習せず、現代にパレスチナ問題や南北朝鮮分断の歴史が前の戦争の置き土産であることを知る学生がどれぐらいいるか見当が尽きません。

9 T橋A哉: 10/30 22:14
子供の頃、3学期の多くの教科書は駆け足で駆け抜けた記憶が有ります。
自習(何の為に先生いるの?)、春休みの宿題(新学期になって、誰が受け取って添削するんだ?)、読むだけ(全てそれなら苦労しない)などの方法だったと思います。

記事は記者さんもの身の回りの現実を公表する事でも、充分に社会的な価値は有ると思います。
現実に有ると記者さんが仰っているのだし、「これでいいのか?」と世間に投げかける事は必要と思います。

別の教育関連の記事で、開発途上、戦乱、差別などから学校が無かったり、通えなかったりする国の人の事に付いてのコメントが有りました。
学校有るだけマシだろうという謙虚な考え方も必要とお思います。
でも、その前に教育の義務は憲法で決まったものです。
義務でも有るし、権利でもあります。
教える方は契約上でも義務なのですから、それなりの自覚を持って職務を全うすべきと思います。

家は躾、小中学校は義務の教育、塾は目的の為の学習という本質は有ると思います。
家が躾を小中学校に押し付け、小中学校は基礎教育を塾に押し付ける。
負担は全て子供にかかると思います。
事情で塾に行けない子供は基礎教育をどこで受ければ良いのでしょうか。

出来ない目標を立てない。
ゆとり教育、週休二日、教員削減なども足元から見つめなおして欲しいと思います。

8 香林塾の先生 10/30 14:20
先生方の労力を軽減するためにも、学校がやらなくてもいいことは「しない」と宣言すべきだと、主張する者です。
何人かの先生も、存じ上げていますし、お仕事が大変であることも承知しています。
しかし、勉強を省いてしまっては、本末転倒と考えます。
なぜ、省かざるをえなかったのか、はっきりさせることも必要と感じます。
生徒に原因があることもあるでしょう。
原因を解明して、解決を図る。そうしないと改善されません。
教科書をやらずに済ませた箇所があることを、先生方は、どうお考えなのでしょうか。

7 一言物申す 10/30 12:41
それでは、こちらもよくある事としてお話しましょう。
東京都で新任の教諭が自殺した事件をご存知でしょうか?世間一般に教師は夏休みがあるなどと
言われていますが、実態は案外知られていません。自殺教諭は残業が月100時間越えていまし
た。中学であれば部活など課外活動に関わったり、かなり時間を制限されます。夏休みなどには
各種セミナーや会議が山ほどあります。教師は家庭への仕事の持ち込みが多い仕事でもあります。
テストの採点に、近年の生涯学習に伴い、各種方面に連絡を入れる必要もあります。稲刈りや芋
掘りなど協力頂ける方に連絡を入れたり、お礼を述べたり、また、保護者より相談があれば相談
にのったりと昔以上にする事は増えています。保護者の要求のエスカレート化は近年、様々な媒
体で報道されています。教師に精神疾患(うつ病など)を患う方が増えているのもその様な背景
が1つあります。教育は学校と家庭です。記者の様に一方的に学校側に対し、過度の教育を求め
る風潮があります。家庭の教育を放棄し学校にのみ求めるのは教育ではありません。教育とは勉
強だけではありませんが、宿題をするように言ったりするのも家庭の責任です。場合によっては
外部機関のチェックは必要だとは思います。世間話程度に加えると、教師の高年齢化に伴い、大
量退職と新規に大量雇用という問題が現実に迫っています。東京都の件でもそうですが、全てを
学校に期待しすぎていませんか?教育は「学校」と「家庭」に寄るものです。何か起これば全て
学校の責任…それこそ現実を直視しているとは言えません。「家庭」の責務を放棄してまで外部
に機関を設ける必要はありません。金の無駄です。

6 ビル・ブラウン 10/30 11:27
>子どもたちが学校で何をどれだけ教わっているのか、誰がチェックするのでしょうか。
親、なにより子供自身

>今の学校の状況では誰かが把握しているとは思えません。
私自身が小・中学生の頃を思い出してみると、学校の先生が私のことを正確に把握してはいなかったように思います。テストの点だけは良かったので、放っておいて良いと判断された可能性はありますが、例えばそれ以外にいじめのフォローはありませんでした(無論これも把握した上で"事故がおこる程ではない"と判断されていたのかもしれません)
勉強もしつけも最終的な責任は家庭にかかると思います。理解度が違う数十人に対して行われる一斉授業にどれほどのことを期待しているのでしょうか?

できるだけ多くの者に、できるだけ少ない人員で、安価かつ効率的に教育を行うのは学校方式が有用ですが、当然一人ひとりにかけられる時間は減ってしまいます。勉強しないことで不利益を蒙るのは、誰にもまして本人です。既成の物を利用しながら、個々人特有の事情を考慮するのは、親と本人の仕事です

念のため。"学校が飛ばしを行って良い"とは言ってません。"学校がどのようなものであれ、最終的な責任は親と本人が負うしかない"と主張しています

5 香林塾の先生 10/30 10:35
アバウトな記事で申し訳ありません。厳密にどこかを告発するつもりでもなく、方々の学校で、よくあることとして書いたつもりです。現に、長年子供たちとつきあってきて、何度もあった出来事です。
先生の中に、クラスをよく指導され、2年続けて、担任をして頂きたいと感じた先生もみえたことを覚えています。
保護者の方に、我が子の学校での勉強の進み具合まで、把握して頂くのは、なかなか難しいことであることも感じています。
勉強をしっかりすることは、学校のつとめだと感じています。担任の先生にお任せしているだけでなく、学校として、勉強のされ具合を、把握される必要が有るのではないかと感じています。学校でできないなら、外部にゆだねるってことも、ありますかどうですか。

4 一言物申す 10/30 09:55
授業の進捗は教師の裁量によるところや、児童の理解度などで遅れる場合もあると思う。
項目の「とばし」なのか決め付けなのかケースバイケースであり、記事だけでは判断できかねます。
どの点を重視するかなどは、まさしく裁量の範囲ではありませんか?また義務教育と高校以上を一緒
にするのも如何なものかと思います。小学校や中学校ではチェックする1つとして授業参観がありま
すが行かれた(もしくは子供時代に受けた)事はないのでしょうか?まず「何が必要なのか」改めて
指導要領を見直す時期に来ているかもしれません。ただ塾講師である記者自信も独断でどこが必要な
のか決め付けている節がある事をご自覚頂くよう願います。また小中学校であるなら子の学習状況を
チェックする事も保護者の責務の1つです。「誰がチェックするのか」などと外部に求めるよりも先
に保護者が子を真剣に見るべきです。教育とは学校のみで行なわれるものでなく、家庭でも行なわれ
るものです。外部に求める記事でなく「まず家庭を見直す」記事であればよかったと思います。

3 香林塾の先生 10/30 09:40
記事を書いた H林 です。
必要なことは、私のところの塾では、及ばずながら、勉強しています。しかし、勉強は学校がメインであると思っています。
お子さんに聞いてみてください。結構、やらずに済んでいるところがあるものです。
高校の履修不足でもそうですが、誰かがチェックしないと勉強しているかどうか不安であるってことは、困ります。
しかし、現実が不安な状態なら、システムとして、チェックする必要があると感じます。しかも、それが建前でなく、実効が期待できるものであるべきです。

2 ストリーム 10/30 08:35
>>1 ごじらー(godzilla)様
いい人なんだろうけど、そそっかしいな。
「やってない」ではなく「やらない」だよん。

1 ごじらー 10/30 07:00
自分にもまだ幼い娘がいます。
いわゆる”お受験”はやらないつもりですが、彼女の学校に通うようになったら自分で学校での授業内容を確認しようと思います。

それにしても、”まだやってない”というのはどうなんでしょうねぇ。
先にやってもいいじゃん、といううまい説明でやればいいのにと思います。
昔、自分が塾で教えていたときは”予習”といって先にやってしまいましたが、、、。


小学校の頃は新年度で新しい教科書をもらうと嬉しくてすぐに全部最後まで読んでいました。特に国語の読み物とかは何回も読み返していましたね。それで良い点数がとれたわけではありませんが、予習やら自主学習やらは本人にやる気がなければ何も身につかないと思います。言い方は悪いですが、強制的に勉強をさせる環境は必要かな。一度でも耳にしたことは何らかの形で頭の中に残るものですし。