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『会社は誰のために』 御手洗冨士夫・丹羽宇一郎

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000001537

◇読者レビュー◇ 現代サラリーマンに何が求められているのか
記者名 G藤 T志
2006-09-21 08:50

 勝ち組企業のトップであった御手洗富士夫氏(キヤノン)と丹羽宇一郎氏(伊藤忠)の対談本である。

 ライブドアや楽天、王子製紙などのM&Aや敵対的TOBなどが問題視されているが、資本主義の原理原則からみれば会社は株主のものである。しかし、現実に会社を動かしているのは経営者と社員であり、会社で仕事をするということは、自分のため、家族のため、ひいては株主のためであり社会のためであると説く。

 本書は、よくある会話形式の対談ではなく、ある共通の問題に対する両氏の見解が述べられているに過ぎないので、丁々発止の臨場感に乏しい感じは否めない。

 著者が意図するがごとく、読後に「元気が出る」かどうかは保証の限りではないが、「経営者という種族が何を考えているのか」を知るには、うってつけの本と言えよう。

文藝春秋
1300円(税込)
2006年7月
四六判

この記事についたコメントは1件。

1 道聴塗説人 10/12 18:53
良い読書案内です。そもそもこのお二人がこのような本を出すこと自体、笑止です。DVDの絵本を作ったり、「ハンカチ王子」の登録商標する会社のトップです(伊藤忠)。また、片や派遣労働者で利益を上げる<一流会社>です。あまり多くを語るとぼろが出ないかと、老婆心ながら心配致します。

ん~、デジタルではない時代のカメラならキャノンかオリンパスでしたが(他のメーカーもあるのは承知しています)、デジタル時代以降はソニーかパナソニックですかね。BtoCに早々に見切りをつけて主力を半導体関連機器やら医療機器やらに移した手腕は経営者としては一流ではないかと思いますが。過去の成功にこだわりすぎて身動きがとれなくなっている企業なんてゴマンとありますよ。約6000億円の買い物をしたN室氏とかいろんなお名前が思い浮かびます。

株式会社の経営者は会社に損害を与えないこと、従業員(社員)にきっちり給料を払えること、当たり前とされていることを当たり前に出来ることが株主に対する最低限の責任でしょう。