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サラ・ポーリー来日会見 『あなたになら言える秘密のこと』

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003377

「人はどんなに傷ついても立ち直れる」
軸丸 靖子
2006-11-24 13:52

【動画】サラ・ポーリー、来日記者会見(4分20秒)

 日本でも大ヒットした『死ぬまでにしたい10のこと』(原題:My Life Without Me、2003年)のサラ・ポーリーとイサベル・コイシェ監督が再びコンビを組んだ話題作『あなたになら言える秘密のこと』(The Secret Life of Words)の日本公開が来年2月に決定した。これに先立ち来日した主演のポーリーは24日、都内で記者会見し、「人間はどんなに傷ついても、最後には立ち直れる能力を持っている。そこを感じてほしい」と新作に込められたメッセージを語った。

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撮影者:OhmyNews

 『あなたになら…』の舞台は、海の真ん中にぽつんと浮かぶ油田掘削所だ。

 心に秘密を抱え、孤独な日々を送るハンナ(ポーリー)は、油田の事故で重傷を負った作業員ジョゼフ(ティム・ロビンス)の看護のために掘削所へ派遣される。けがで一時的に視力を失っているジョゼフが、質問に答えようとしないハンナにつけた呼び名は“コーラ”。同じように傷を抱えながらもユーモアを忘れないジョゼフや、個性的な掘削所の仲間たちに少しずつ心を解きほぐされていくハンナは、ジョゼフと「相手の秘密を知りたければ、自分の秘密を1つ教える」取り引きを始める――。

 制作総指揮には『トーク・トゥ・ハー』(Talk to Her)でアカデミー賞脚本賞を受賞したペドロ・アルモドバルも参加した同作。昨年のベネチア国際映画祭に出品され、 スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞は4部門制覇(最優秀作品賞、監督賞、脚本賞、ライン・プロダクション賞)するなど、欧州ではすでに高い評価を得ている。

 ハンナの秘密には、1990年代前半のクロアチア紛争が関係している。ポーリーも、役作りのためにデンマークにあるリハビリセンターを訪れ、ソーシャルワーカーや精神科医、同じ経験を持つ人に話を聞いて回ったが、「私が普通に生きている中では経験できないような傷。話を聞いても理解できた『ふり』をすることはやはりできない、ハンナは、そのくらいとても難しい役だった」と振り返る。

 なかでも苦労したのは、ジョゼフに秘密を告白するシーンだ。長いモノローグということもあるが、「あれほど『どうやって演じようか』と考えたシーンはなかった」とか。

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撮影者:松竹提供

 「死ぬまでに…」では、儚げながら家族を守る女性の芯の強さを感じさせる演技で、女優としての評価を高めたポーリー。この映画がヒットした要因については「悲劇の中にも希望を見出していく描き方が、観る人の共感を呼んだのでは」と話す。「あなたになら…」もやはり、絶望の中からもう一度生きる希望を見出していく物語だ。「ただつらさを伝えるための映画ではない。人間はどんなにたたきのめされ、傷ついても、最後には希望を持って立ち直れることを見出してほしい」と話した。

 サラ・ポーリー 1979年、カナダ、トロント生まれ。アイドル女優とは一線を画す作品選びでキャリアを伸ばしてきた若手実力派。『死ぬまでにしたい10のこと』でジェニー賞(カナダのアカデミー賞)主演女優賞。子役時代から政治活動も活発で、平和を訴える衣装を着続けてディズニーのブラックリストに載ったり、高校時代には政治デモに参加して歯を折ったり、ハリウッド嫌いを公言したりという武勇伝を持つ。近年は脚本家や監督業にも進出、映画作家としての地歩を固めている。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


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残念ながら未視聴です。WOWOWでやってたら見ようかと思います。