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障害者自立支援法、出直して

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000002912

「法への警告」と「真の社会参加」へ、願い込めてイエローリボン提唱
下川 悦治
2006-11-16 07:43

 障害者自立支援法成立から1周年の10月31日、同法の見直しを求める「出直してよ!障害者自立支援法10.31大フォーラム」が日比谷公園を中心に東京都内4会場で開かれた。全国から約1万5000人が参加し、霞ヶ関、永田町周辺をデモ行進する、障害者運動の歴史の中でも空前の規模の集会になった。

 この10月に本格施行された障害者自立支援法が持つもっとも重大な問題は、福祉サービス費および医療費の応益負担制度(1割負担)への変更である。今までは所得に応じた応能負担だった。

 私の知る福岡市の知的障害者授産施設の利用者は、「4月からきょうりょうぶくろのなかみは、めいさいだけです。1カ月いっしょうけんめいはたらいても、もらうのはふくろだけ。とてもくやしいです。このきもちわかりますか」と語っている。

 念のため説明すると、銀行振り込みだから明細だけになった、ということではなく、利用料が給料を上回るからである。この施設では、給料が1万円程度なのに対して、利用料が2万5000円程度になる。

 この日のフォーラムでは、日比谷公会堂で開かれた政党シンポジウムに自民党議員の出席が得られなかったことへの失望や怒り、また障害者団体の足並みがそろっていないことが今の状況につながっていることなどが指摘された。

 また、10.31大フォーラム全国実行委員会では、この日に合わせて「イエローリボン」というピンバッチを作成した。イエローリボンは、障害者自立支援法へのイエローカード(警告)と、幸せの黄色いハンカチのイメージから「障害のある人の、その人らしい自立と社会参加」が実現するよう願いが込められているという。1個300円で分けられ、フォーラム開催経費と障害関係団体の活動費に当てられる。

 障害者問題の議論が関係者だけでなく、一般へ広がりをもつためにも、今後のイエローリボン運動の広がりが期待される。

オーマイニュース(日本版)より

この記事についたコメントは8件。

8 わだっち 11/17 19:14
そんなにひどいとは!
ヤマト福祉財団のスワンベーカリーは軽度の障がい者だからこそ成り立っているんでしょうか。

7 kz 11/17 12:55
おたきちさんが
>その矢先に、思っていた以上に金がかかることがわかったのか、厚生労働省が昨年慌てて出してきたのが、障害者自立支援法です。
とおっしゃっていますが、これがこの法律が出来た原因なのでしょうね。
政府は別に障害者を苦しめようとか虐待しようとか考えたのではなく、予算が足りないので負担を抑える法律を制定した。ただ、急いだ為に拙速となってしまったと言う理解であっているのでしょうか?

そもそも予算も無限ではないなかで必要な人に必要なだけちゃんと届く福祉制度というのは本当に難しいですね。余裕の有るかたには負担をお願いしなければいけないでしょうし、恩恵を受ける方も必要なだけ取るようにした方がいいでしょう。また本当に厳しいかたの負担が増えすぎないようにも考えないといけないですよね。

そう考えると具体的な制度としてどの様な制度にするべきなのでしょうか。他分野とも広汎に絡む非常に難しい問題だと思いました。

6 保坂太 11/17 11:29
自分の周囲にも身体障害もしくは精神障害を抱える人々の支援に携わる友人、知人がいます。他人事には感じられません。

>>障害者が社会の中で一定量存在することは、どの社会でも当たり前のことです。その当たり前を社会が共同で支えていくべきでしょう

このくだりに対してですが、私の知人で障害者へのサポートプログラムを行っている人がいまして、その人が言っていました。
「障害を持った人たちに、自分たちのお金(=税金)を使ってもいい、と思われるような社会作りも進めないといけない」

前述の引用とあわせて、障害者福祉についてはもっと深く考える必要があるかもしれません。

5 四季 11/16 23:24
記者が仰るように、障害者自立支援法が種々の矛盾を抱え込んでいることは、間違い無いと思えます、私の親友の家族にも障害を持たれる方が居られます、果たしてどのような矛盾をその方々が感じておられるか?生の声をお聞かせ頂く様にお願いをして居ります。

来週には複数の方々の纏まったお話を伺う約束が出来ておりますので、私なりに何らかの形で投稿が出来る様に努力したいと考えて居ります。今日健常者であっても明日事故に遭遇して障害を持つ身に成る事だってあります、此れは我々全員の問題でもありますでしょう。

4 おたきち 11/16 22:07
月給1万円の話の続きをすると、そもそも障害があって、生産性が健常者より劣るなんていうのは当たり前の話なのです。まともにやって利益など出るわけがないんです。
軽度の人はなんとかやっていけるとしても、重度の人たちは自分だけでは生活していけないわけですから、国なり地方自治体なりの行政が面倒みるのが当たり前だと思います。
障害者が社会の中で一定量存在することは、どの社会でも当たり前のことです。その当たり前を社会が共同で支えていくべきでしょう。
で、自立支援法ですが一律1割負担というのはあまりにも障害者を支える上で、おかしな制度なのです。重度の障害者ほど支援を必要とするということは誰でもわかると思いますが、一律負担なので、結局、障害の重い人ほど負担が大きいわけです。
支援費制度ができたときに、障害者がボランティアなどに「お願い」してきてもらう立場から、お金を払ってサービスを買う「ユーザー」の立場に移行できたことは、明らかな進歩でした。その矢先に、思っていた以上に金がかかることがわかったのか、厚生労働省が昨年慌てて出してきたのが、障害者自立支援法です。自立支援とは名ばかりの、障害者自殺支援法などと揶揄されている法律です。
昨年の夏に時間切れで一旦、廃案になりかけたのが、秋の選挙での小泉自民党の圧勝で、瞬く間に可決・成立されてしまいました。
小泉自民党に入れた人は、実は障害者を恐ろしく苦しめる法案の成立に手を貸していたのだ、ということを知っていてほしいと思います。

3 おたきち 11/16 21:52
2 野良猫 殿

一般の人々にしてみれば「想定外」のことかもしれませんが、重度障害者が通う作業所などでは、月給1万円は普通です。
契約云々以前の問題として、そもそも一人月額1万円以上の生産性があるのか?というと、多くの場合、実はありません。
工芸品等の売り上げから、作業所の家賃や介助者の賃金(サポートについてもらう必要があります。)材料費等を差し引くと、ほぼ赤字でしょう。

給料の確保以前の問題として、重度障害者が平日の昼間を過ごせる場所の確保というのが、親兄弟にとっては大問題なわけです。で、一生懸命作業所にお願いしていれてもらっています。

大部分の障害者は、障害者年金や親の収入から利用料を払っているわけです。自立支援法で一律10%負担になったおかげで、支払わなければならない利用料がUPし、おかげて「お金を払って働かせてもらう。」というような、奇妙な状況が出現しているような次第です。
「給料が1万円程度なのに対して、利用料が2万5000円程度になる」というのは、このような状況が生み出しているわけです。

2 野良猫 11/16 20:43
>給料が1万円程度なのに対して、利用料が2万5000円程度になる

すみませんが、その細かい構造が、本文からも、リンクされているサイトからも、よく判らないので、すこしご説明いただけないでしょうか。

だいたいからどうしてそういう本末転倒なことになるのか、です。

これは、みんなの問題として、考えないといけないと思います。

だいいちその1万円という給料は、いったい何なのですか?

どういう契約内容から発生したものなのか。

ほんとだったら大問題ですよ。

1 眼鏡屋 11/16 18:12
 編集部様、普通なら原文ママなんだろうと好意的に読みますが、いまひとつ心配です。こういうことがあるから校正はしっかりして欲しいのです。判断がつかないので正確なら(原文ママ)と入れてください。
 ……語りなの!? ならば……ひらがなで開くのもやめておいたほうがいいと思いますよ……。


全部画角が違うね。んで

地方紙は軒並み「東京新聞」と同じ画角=共同通信から記事を買ってるってことです。地方の組織化が目に見える形で大事だとわかる例かな。


GW明けの帰還を楽しみに待ってますね。