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「核議論」をもっとさかんに

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003098

みなさんの冷静緻密な「核議論」を待つ
辻 雅之
2006-11-15 07:08

【画像省略】
日本の核議論はどうなるのか……
撮影者:OhmyNews

 「核議論はすることさえいけない」。そういわんばかりに、民主党などは麻生外相らの罷免を要求しているようだが、報道ぶりを見ていると、それほど支持を集めているとはいえない感じだ。確かに、核武装することありきの議論、世論操作は好ましくない。しかし、なぜ日本は核武装しないのか、これからの世界の核秩序はどのようにあるべきなのか、日本人は世界の一員として、もう少し冷静に議論する必要があるように思える。

 「日本は唯一の核被爆国です」という被害者的側面だけを強調し、情緒的に核武装を否定するだけでは、国際社会に対して何の説得力もない。日本の核武装を否定するのなら、もう少し緻密な論理が必要なはずだ。「非核三原則は国是」というだけの議論も心もとない。

 なぜ日本は非核三原則を国是としなければいけないのか、そういった議論が行われている節もない。われわれはもう少し冷静に、そして細かく核議論をすべきではないか。

 核について議論しなければならないことはたくさんある。日本がアメリカの「核の傘」に入っている、というのは果たして真実なのか「神話」なのか。「核の傘」は、あたかも本当に日本を覆っているようにして議論が行われているが、ほんとうにそんなものはあるのか。

 冷戦時代、ヨーロッパ人は「アメリカはパリやロンドンを守るため、ニューヨークを犠牲にする覚悟を本当に持っているのか」という議論をしていた。日本は本当に核の傘に守られているのか。それについて、われわれは改めて議論すべき余地がある。

 いまこそ核議論のときだ。日本は核武装すべきなのかどうなのか。逃げても避けてもいけないはずだ。北朝鮮が核兵器を所有し、東アジアの核バランスが崩れそうな現状である今、核兵器について活発に議論すべきだと思う。

 そう考えて、市民記者・オピニオン会員の皆さんから意見を頂戴すべく、私は過日「核兵器と日本の責任」を書き、意見を待ったが、残念ながらコメントの付かない「ニュースのたね」に掲載されてしまった。この記事を母体にして、みなさんの核に関する意見を拝聴したい。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは109件。保全に失敗していますので取得できたところまで引用します。

109 まぐ 11/27 10:57
105>しかし、厳密には、変化していないことなどあり得ないのです。

同意です。
例え、金体制が崩壊しても北朝鮮という国は当分残るでしょう。
韓国には統一できるだけの財政的力がありませんから。
しかし、周囲に与える力は格段になくなり、周辺国の往路状態になるかのしれませんね。

108 まぐ 11/27 10:52
104>しかし、今回、米国も、中国も、金融制裁に入ったでしょう?「千日手」なのかな? 確かに、ビシバシ手を連発した、しかし、盤面を見たら何も変化してなかった。かもしれないね。

これは米国がフセイン体制を武力で倒した事が大きな要因となっています。北朝鮮も米国の言う「悪の枢軸」国なので倒壊の危機意識があり、未熟な核兵器の実験を行わざるえなかった。
但し、北朝鮮をどのように認識するかで、多少、意見をかえなければなりません。
識者の中には「北朝鮮は世界革命を目指す運動体(実際にその能力はなくても)であることにより国の形を保っている。その限りにおいて、核武装は必然であったし、どのような圧力を掛けられても核を廃棄することはありえない」という説得力のある意見もあります。
つまりは、防衛的な要素だけではない。

これを前提にして考えれば、最も無難な均衡として、金正日から次期政権への交代があり得ます。ゲーム観からの評価としては、どれだけ金との連続性があるかがポイントとなります。
つまりは北朝鮮は中国並みの国へと、軟着陸できるかが要点となります。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/tamura/20060720n197k000_20.html
北朝鮮を読み解くキーワード「首領国家」

上記を読むとそれは難しそうですが。

107 まぐ 11/27 10:17
102>これは、紀元前18世紀のバビロン王ハムラビが制定した「ハムラビの法典」の中の「同害復讐法」から来ている言葉だそうです。

文脈的には争いの拡大を収める為に、目をやられたら、目に留めてそれ以上の行為はするなという話らしいですね。
ゲーム観からみても頷ける話です。

106 まぐ 11/27 10:10
ご隠居さん
>かなり、頭をつかう議論になりつつありますが、少しずつでもいいから、議論を深めていきましょう。

同意します。よろしくお願いします。
なお、年内はあれこれと多忙で、頭のコンディションを保てず、亀レスになりがちですが、続けていきたいと思っています。

ここでもう一つの視点を導入したいと思います。
それは「平和志向の空気」というものです。
これをゲーム観からどのように記述できるかという点に興味があります。日本の平和憲法と日米安保は表裏一体をなしていました。
それは、冷戦時にも関わらず何故平和憲法のままで日本がいられたのかを考えれば、わかります。
「平和志向の空気」を時代的に見ると、吉田内閣の時は敗戦からの復興が最優先で軍に歳入をまわすよりも、産業育成にまわす方が合理的であった。逸話として、アメリカから防衛費増大の要求があると、社会党に裏で頼み、平和運動を盛んにしてもらった事が
上げられています。この反動から安保ただ乗り論が出てきます、その当時は日本もそれを受益していましたから、その批判はあたっています。

ベトナム戦争時代は「共産圏は平和勢力」との意識が一番、国民に強かったと思います。平和志向は反戦運動となり、アメリカの侵略戦争に反対し、アメリカを推しとどめさえすれば平和は達成するという空気が社会にはありました。

そしてバブル崩壊後の長期停滞が続いた日本で中国、北朝鮮の実態が明らかになると共に、平和運動がマイナー化してきました。
広島、長崎の核被爆が残された唯一の平和運動の柱となっています。そして、その核タブーが今、壊れようとしています。

105 ご隠居さん 11/24 00:06
『千日手』とは、ちょっとした発見かもしれないね。
これは、実に面白い現象です。つまり、外観上、国と国との間の関係が変化していないように「見える」。

しかし、厳密には、変化していないことなどあり得ないのです。
国を構成する人間が入れ替わっている。経済の変動もある。人の考え方も変化する。
当然、国と国との間の関係も、いろいろ、変化があるのです。しかし、盤面を見ると、「何も変わってないじゃん。」なんですね。

「某国と我が国とは、変わらぬ友好関係を・・・」と言っても、現実には、不断に、丁々発止の駆け引きが繰り返されているのですね。

104 ご隠居さん 11/23 23:39
『今のところ米中とも、基本的には南北が対立し、千日手状態で均衡している事を望んでいます。』
(注:千日手(せんにちて)とは、将棋系のボードゲームにおいて駒の配置と手番が全く同じ状態が1局中に何回か現れること。(Wikipedia))

ここは、もうちょっと、考えてみたいな。時間を下さい。

パワーゲームでも、千日手のような概念がありそうですね。面白いですね。確かに38度線の間では、50年近く、外形上の動きはないですね。これは、一種の千日手のような状況かもしれない。

しかし、今回、米国も、中国も、金融制裁に入ったでしょう?「千日手」なのかな? 確かに、ビシバシ手を連発した、しかし、盤面を見たら何も変化してなかった。かもしれないね。

103 ご隠居さん 11/23 23:37
そこで、「核兵器ハンターイ!」と大合唱しました。

ところが、

『ここで、常任理事国が新たな国の核問題を解決できなければ、持たない国は独自の対応を迫られるようになります。』
持たない国と、常任理事国とは、「100mの差は、負けておきますよ、その代わり…」と、すでに話し合いがついていました。

しかし、すでに、北朝鮮が、持たない国の前を走り始めるという事態が、現実のものとして、そこにあるのです。何か対応しなければいけない。

『次に新たな国と持たない国との地政的関係により、対応が変化します。』
この段階以前ならば、国連の制裁決議などに、とりあえず投票しても、「みんなで渡れば…」と、何となく周りに合わせていれば、済んでいました。(具体的には何もする必要なかったのです。単なるセレモニーだけよかったのです。)

この段階に入ると、それぞれのプレーヤーにおいて、新たな対応に迫られるわけです。だから、各自の事情に応じて、対応に「温度差」が生じてくるわけですね。体力のある選手なら、追いかけるでしょう。体力無ければ、ズルズル差をつけられます。

例えば、我が国などは、経済制裁を一層強化したわけです。一方、韓国ははるかにゆるいですね。

102 ご隠居さん 11/23 22:55
>magunajio(magunajio)さん、
かなり、頭をつかう議論になりつつありますが、少しずつでもいいから、議論を深めていきましょう。

『まず、一つの国が核を持っている以上、別な国が核を持つ事は基本的に良いという事には同意します。』

考えてみると、これ、面白い性質ですね。1対1のゲームならば、相手が持つなら、自分も持ってよい、ということ。昔から言われている、目には目を、歯には歯を、というルールと似てますね。

これは、紀元前18世紀のバビロン王ハムラビが制定した「ハムラビの法典」の中の「同害復讐法」から来ている言葉だそうです。

パワーゲームでも、これは、基本ルールみたいです。

だから、「殴られたら殴り返す」とか、「相手が戦艦を一隻建造すれば、こちらも一隻建造する。」となります。軍拡競争を正当化するルールとも言えそうです。

『まず、戦勝国連合の安保理 常任理事国は核武装という既得権を持ち、核暴力を独占することにより、それなりの国益を得ると共に世界に安定をもたらしています。』
『ここで、新たな国が核を持てば、その安定が崩れます。』
ちょうどマラソンなんかで、100m先を走っていた、常任理事国が、そのリードを詰められてしまうのですね。だとすると、彼らの生存の驚異となるわけです。

『持たない国というか持たなくてもいい国は理事国にコストを払うと共にそれなりの安定を享受しています。』
持たない国は、100mの差を、「AクラスとBクラスの差だよ」とある程度、常任理事国との間で合意できてたわけですね。そのとき、突然、北朝鮮のゼッケンの選手が前に飛び出してきた。さぁ、大変だ、となったわけです。
『従って、新たな国に常任理事国からも持たない国からも批判が生じます。』
つまり、双方にとって、生存の脅威となるわけです。

101 まぐ 11/22 23:05
今のところ米中とも、基本的には南北が対立し、千日手状態で均衡している事を望んでいます。均衡が崩れれば、放置できなくなり、新たなコストが生じます。ここで注目すべきなのは米国は北朝鮮が核を輸出すればレッドライン(武力行使)だと言っている事です。
核がべネゼーラの反米チャべス政権や、テロリストに渡る事を恐れていますが、北朝が持っている分には金融制裁ですませ、中国に解決を任せています。難癖をつけてまで攻撃したイラクとは大違いです。早い話、本来は放置しておきたかったのでしょう。
韓国はもっとも影響をうけますが、北朝と事を構えることができません。戦争になれば都心部に大打撃を受けるからです。
太陽政策で北朝に援助する事が核兵器を益々強力にしてしまうジレンマに悩んでいます。
日本にとっては、金体制によらない朝鮮統一が望ましい。
東アジアが安定すれば、ワンクッション置いた形でロシアとの交流も出来やすくなり、シベリアの天然ガスは日本のエネルギー安定の一助となります。従って、北朝鮮が核を持てば、直接の脅威以外にも拉致問題の解決が遠のくだけではなく、北の立場が強まり朝鮮半島に、日本が好まない流れが生まれます。従って日本を強い反対を行います。

100 まぐ 11/22 23:03
ご隠居さん、定義を褒めて頂きありがとうございました。

97>それぞれの「ケシカラン」とか、「遺憾だ」とかいう意味を、それぞれの国が、生存のために、何を求めて、北朝鮮をどうしようと意図して、発言したのか、ゲームの観点から考えて見ませんか?

ということで、私なりに考えてみました。
まず、一つの国が核を持っている以上、別な国が核を持つ事は基本的に良いという事には同意します。
しかるに、何故批判が起こるかといえば、
まず、戦勝国連合の安保理 常任理事国は核武装という既得権を持ち、核暴力を独占することにより、それなりの国益を得ると共に世界に安定をもたらしています。持たない国というか持たなくてもいい国は理事国にコストを払うと共にそれなりの安定を享受しています。
ここで、新たな国が核を持てば、その安定が崩れます。
従って、新たな国に常任理事国からも持たない国からも批判が生じます。
ここで、常任理事国が新たな国の核問題を解決できなければ、持たない国は独自の対応を迫られるようになります。
次に新たな国と持たない国との地政的関係により、対応が変化します。

99 ご隠居さん 11/21 15:33
「核兵器」というアイテムは、「ペスト菌」「梅毒」「人種差別」などと同じように、アイテム自体が、忌み嫌われる、一種のタブーとしての効果があります。

だから、「核兵器反対!」というメッセージは、イコール、「私はいい子」というメッセージとしても、使えるのです。(事実とは、全然別ですよ。だから、「人種差別反対!」と言っても良かったのです、まぁ、場違いでしょうが・・・あと、「私は正しい、お前は間違っている」は、ゲームにおける、闘いの基本形だと思います。)

日本は、非核三原則を堅持しているので、「私はいい子」というメッセージが一層効果的に利用できた。アメリカは、別の目的で、(よくわかりませんが)、そのメッセージに乗っかり、日本との関係改善を望む中国としては、渡りに船と言わんばかりに、「そうだ、そうだ、『日本はいい子』なんだ」と飛びついたのでしょう。

一番の貧乏くじを引かされたのは、韓国でしょう。

98 ご隠居さん 11/21 15:13
核兵器を持つことは、ルール違反ではないのに、北朝鮮が核兵器を作ったと「言った」とたん、北朝鮮に対する制裁決議まで出てしまったのは、考えてみれば、不思議です。

日本は、大きく分けて、1)北を批判する、2)沈黙する、3)北を賛美する、という三つの選択が可能だったと思います。賛美は論外としても、なぜ、「沈黙」を捨てたのでしょうか?(他の選択肢もあったかもしれません、「北にミサイルを撃ち込む」とか)

私の考え。
日本としては、やはり、「自己の生存が脅かされる」という意味で、国内、海外に向けての、北朝鮮批判を通じて、北朝鮮の評価をおとしめることによって、自己の生存を優位に導こうとしたのでしょう。実際、北は、日本に対して拉致事件を起したり、覚せい剤を流したり、破壊行為を時々行っており、直前には、ミサイルの発射実験をするなど、攻撃の意図は否定できないでしょう。

しかし、真意は別の所じゃないでしょうか?

むしろ、事実とは全く無関係に、単純に、「北は悪い」と言う記号やメッセージが、相対的に、「日本はいい」という記号やメッセージに化ける効果を利用したように見えます。

97 ご隠居さん 11/21 14:58
それでは、このゲームを実際に、今ある、状況に当てはめてみましょう。
競技者は、少し単純化して、とりあえず、次のメンバーを想定しましょう。
1) 競技者:日本、韓国、中国、ロシア、北朝鮮、アメリカ、インド、パキスタン、ASEAN諸国。
それぞれが、『自己保存と外界適応のバランスをとり、生存を続ける営み』を行っています。

次の命題は、明らかです。
命題1 核兵器を作ること、持つこと、持ち込むことは、このゲームのルールには違反しない。 
証明 実際、アメリカ、ロシア、中国、インド、パキスタンは、核兵器を作り、所持している。また、アメリカは、艦船等に搭載して、方々に、持ち込んでいる。

このとき、北朝鮮が、「僕、核兵器作ったよーん!」と言ったわけです。
そのとたん、日本、アメリカは、「北朝鮮はケシカラン国だ!」と怒ったわけです。
韓国、中国、ロシアなども「北朝鮮の行為は実に遺憾だ!」と不快感を示しました。ただ、どうも、それぞれに温度差があるようです。

それぞれの「ケシカラン」とか、「遺憾だ」とかいう意味を、それぞれの国が、生存のために、何を求めて、北朝鮮をどうしようと意図して、発言したのか、ゲームの観点から考えて見ませんか?

96 ご隠居さん 11/20 19:46
>>91
『自己保存と外界適応のバランスをとり、生存を続ける営みがパワーゲームの本質だと思います。』
非常によい、ゲームの定義になってますね。この定義は好きです。

これに関連して、94番のゲームの骨格で、『敵』『対抗者』『相手』の存在に関して、言及すべきでした。


4)自己以外のあらゆるものが、『敵』『対抗者』『相手』になりうる。

相手と争ったり、時には、協調したり、利用したり、利用されたりしながら、自己の生存を確保していくゲームだということです。

あなたは、91番で、『常に変動しているのですから、自己が存在している限りゴールはないと思っています。』と言っているが、上の定義のよれば、「自己の生存を維持すること」がゴールと言えるでしょう。ただし、このゴールは、マラソンのゴールのように、「ゲーム終了」という意味のゴールではなく、サッカーやバスケット・ボールの得点を稼ぐという意味のゴールです。

だから、「お金を稼ぐこと」も「生存を確保する」という意味で、ある種のゴールにつながっているわけです。

95 ご隠居さん 11/20 16:20
私は、『フィロソフィ』とか『理念』とかいう言葉よりも、少し、軽い「ゲーム観」という言葉のほうが好きです。

過去に存在した、右翼、左翼、革新勢力、保守勢力を問わず、彼らが主張したイデオロギーには、充分な効果がなかった。(ここで、イデオロギーとは、簡単にいえば、マルクス主義などの「なになに主義」一般で、そこには宗教も含まれる、と考えていいでしょう。)

ゲームという概念は、不思議なことに、ミクロからマクロにいたるまで、実に上手く、状況を記述できるツールです。非常に普遍性の高い概念だと思います。

従来のイデオロギーには、ゲームという、事態を客観視する、視点が充分ではなかったので、どこかで、破綻したのでしょう。もっとも、クラウゼヴィッツの戦争論などでは、戦争を、ゲームに例え、マルクスや毛沢東も、彼の本を愛読した、とかいう話を聞いたことがありますが、個別の戦闘の域を出なかったのではないでしょうか? 結局は、キリスト教的な予定調和みたいな歴史観につながり、現実の状況から遊離してしまった。

現実から遊離したら、ゲームには勝てないですよ。

確かに、現代の政治家には、確固たるゲーム観をもった、ゲームの達人はいないですね。逆に言えば、アマチュアが、核兵器という危険なオモチャを振り回しているのは、危険といえば危険なことですが、これが、ゲームの現状なんですよ。

プロ棋士のような、プロが政治の世界にはいないですね。利権集団を代弁する、ゴロツキみたいのは、沢山いるのですが…

94 ご隠居さん 11/20 15:52
>magunajioさんへ
あなたの考えに原則的に賛成です。
フィロソフィとか『理念』という言葉が出ると「なぬ?」思ってしまいますが、この世界情勢に対処するに際して、「ゲーム観を持て」という意味ならば、大賛成です。

1)この世界では、巨大で複雑なゲームが進行している。
2)個人、社会、民族、国家、もしかしたら、犬や猫にいたるまで、好むと好まざるとにかかわらず、このゲームに組み込まれている。
3)「生き残る」ことが、このゲームのゴールである。しかし、今、生き残っていても、明日、生き残れるかどうかは、誰も分からない。だから、永遠にこのゴールを追い続けなければならない。

骨格は、概ね、このようなところでしょう。

国家の経営にあたる政治家は、少なくとも、このようなゲーム観を持たなければならない。そうすれば、次には、どうすれば、このゲームに勝ち残れるか、ゲームに勝つための、知識や技術を持つ必要がある、と自覚できるはず。

まったく、その通りです。

ゲームに勝つための、知識・技術、そこには、ゲームのルールもあるし、形勢の評価の仕方、定石や大局観なども含まれるでしょう。
囲碁や将棋でも、非常に奥の深い知識体系が出来上がっています。矢倉戦法とか、中国流とか、宇宙流とか、大竹美学とか…
確固たる、ゲーム観、知識、技術も持たず、政治家になるのは、ぽっと出の素人が、名人や本因坊に挑戦するのと変わらないということです。

93 まぐ 11/20 11:53
>90閃光さんへ
アメリカから核を分与される事の日本のメリット、そして、アメリカ側のメリットを、どのようにお考えですか?
日本が核武装する事は最終的にアメリカの潜在敵国になると私は思います。潜在敵国=自立国家という式は成り立つと思います。
日本が潜在敵国になる事は、東アジアでの戦略を難しくするのでアメリカは許さないと思います。
結局、アメリカは日本に名目上の核武装権だけを与えるのではないかと思います。
私は費用(金銭だけではない)対効果の上で、それは上策ではないと思っています。

>しかしながら、日本には憲法9条という「紛争になったら、自動的に日本の国土が戦場。日本人だけが死ね」なんて日本人死ね死
 ね条項がありますから、通常兵器による攻撃力を持つことは、実は核武装するよりも難しいんですよ。

政府の上位に憲法がありますが、憲法の上位には国民がいます。その国民の多くが明らかに殺される時に、甘んじて死ぬ事を強制する法などありえませんよ。緊急避難(正当防衛)が生じ、その行為は合憲です。従って日本に向けて核ミサイルが発射される事が明確な場合その基地を先制攻撃する事は合憲行為です。
現実には明確さが問題になりますが、ともかく先制攻撃能力を向上させる事、演習をする事、ミサイル基地の動きに合わせて敵領土際で待機する事は合憲です。
その意味で、ミサイル防衛網の導入にも反対です。あの精度の防衛網に多額の費用を使うくらいなら、現有兵器の精度、錬度を高めると共に、巡航ミサイルの開発に使用するのが合理的です。

92 まぐ 11/20 10:47
ご隠居さんへ
>『理念』という、よく分からない概念などではなく、このゲームの本質をトコトン突き詰めていけば、ゲームの必勝パターンとか、ある局
 面では必ず、このように打たなければならない、定石のような形に、あなたの言う『理念』は定式化できませんか?

理念に関しては、確かに飛ばしすぎでしたが(汗)
理念とは、この複雑なゲーム世界をどう捉えるのか、つまりは内と外に線を引いたり(例 国民国家)、
ゲームのルール(例 民主化)を決めたりする事に関わります。
北朝鮮も生存している事には他の国と代わりがないのですが、批判を受けます。
これを私たちは当然と思いますが、それは確固とした一つの理念の上にいるからです。
そして、さまざまな理念は、人間が社会を作る存在である事から派生します。

『つまり、外交の下部には軍事力があり、上部には理念があるというのが、パワーゲームの実態である。』
この言葉は整合性を考えれば、書き直さなければなりませんね(汗)
もう少し考えてみます。

91 まぐ 11/20 10:06
ご隠居さんへ
> magunajioさんは、「パワーゲーム」の本質をどのように理解され ているのですか?これが、あなたのフィロソフィですね?
ジェイン ジェイコブズの「経済の本質」では生態系は太陽エネルギーの導管として捉えられています。太陽のエネルギーが地球にふりそそぐ限り、環境は変化し、生物は生長していきます。この認識は仏教の諸行無常に通じるものを感じます。
そして、これはご隠居さんが89で示された認識に近いですね。
パワーゲームの本質とは流動する外界に対して、自己(個人、民族、国家)を保つ為の意欲です。
自己といっても、固定的な自己ではなく発展的な自己ですが。
諸行無常ならば、やがては国家もなくなっていくのかもしれませんが、それまで経過にはさまざまなパターンがあり得ます。
自己保存と外界適応のバランスをとり、生存を続ける営みがパワーゲームの本質だと思います。

>「ゲーム」という以上、勝・負を決する何らかの目標、ゴールがあるはずですね。そのゴールをどのように、お考えですか?
常に変動しているのですから、自己が存在している限りゴールはないと思っています。
ここで自己とは、複雑なゲーム世界での内と外を分かつ境界線で形成されます。国際政治(ゲームの世界)では取りあえず国家が自己となります。

>このゲームは決して、YES/NO的な二値的な競争ではありません。
同意します。

90 閃光 11/19 13:14
magunajio(magunajio) さんへ
>閃光さんはアメリカとの相互確証破壊も考えましたか?

日本に米軍がいるんだから、米国に秘密で核武装するなんて不可能ですが。
当然の事ながら、米国と秘密裏に協議して核武装するんですよ。
まずは、在日米軍への核兵器の配備って所からじゃないでしょうか。
在日米軍に配備って言っても、別に陸に転がしておくわけじゃないですが。
原子力潜水艦に積んで、堂々と日本に入港するんです。 
「非核三原則」なんて言いながら、米国の核の傘を当てにしているなんて現状はブラックジョークにもなりません。 まずはそんな冗談にもならないような間抜けな現状から改善していかないと。
あなたの仰る通りにいきなり核武装ってのも、実は話が飛びすぎなんですが。
まずは通常兵器での攻撃力を整備するべきですよね。
しかしながら、日本には憲法9条という「紛争になったら、自動的に日本の国土が戦場。日本人だけが死ね」なんて日本人死ね死ね条項がありますから、通常兵器による攻撃力を持つことは、実は核武装するよりも難しいんですよ。

89 ご隠居さん 11/19 13:04
しかし、これを『理念』と単純にくくるべきではなく、このゲームがかなり複雑なゲームなのだ、という認識を深めるべきなのでしょう。

つまり、私が、ゲームの主体を「国家」に限定したのが、間違いで、本当は、「個人」も、個々の「家庭」も、さらには「宗教」とか「政治思想」を共有する「集団」、企業、株主といった利害関係を共有する「集団」、それぞれが、主体となって、力を行使している、複雑なゲームなんですよ。もしかすると、「環境」とか「生態系」なんかも、主体として、力を行使するかもしれない。

『つまり、外交の下部には軍事力があり、上部には理念があるというのが、パワーゲームの実態である。』
よくわかりません。確かに、このゲームには、「世界」>「国家」>「集団」>「家族」>「個人」といった、一種の系列が存在することは、理解できます。しかし、昔、マルクスか誰かが言った、「上部」とか「下部」とかは、どこにも見えてきません。何がこのゲームの「上」で、何が「下」なのでしょうか?

88 まぐ 11/19 12:41
閃光(Lightning)さんへ
>意味不明です。根拠は何ですか?
 相互確証破壊を確立させても、日本の財政が破綻しないどころ  か、日本の安全が保障されるわけですから、逆に株価は上がるで しょうね。   

閃光さんはアメリカとの相互確証破壊も考えましたか?
私はアメリカとも考えていました。さすがにアメリカ並みの軍事費は無理でしょう。
日本経済が軍需に傾斜すれば日本の産業構造は悪化し資源の最適配分は実現されません。
それが長期的に日本の成長力を削いで行きます。
日本が成長できたのも軍事に金を掛けずに済んだ事をお忘れなく。中国にしても、本来は労働集約的な産業をもっと振興し国民の所得を増やし、消費力を高めていくのが健全な発展のしかたでしたが、知識集約的な産業を育成しています。
その結果、国民間に甚だしい貧富の差が生じ、国家の分裂リスクを増大させています。それも軍事力を念頭に置いた結果でしょう。
実力にそぐわない中国の軍事力の増強は短期はともかく、長期には国力を削ぐ結果となります。

ここで、特定アジアとの軍事均衡を考えれば確かに閃光さんのおっしゃるように当座の安定は保てます。
ただしその結果アメリカがキャスティングボードを握る、つまりはアメリカがついた方が勝ちの構造は生じます。
結局、外交的困難を乗り越え、核武装をしてもそれほどの自立は出来ません。
それならば、アメリカの核+日本の先制攻撃能力で軍事均衡を図った方が外交的リスクがありません。

日中の競争は長期にわたります、閃光さんのおっしゃるように日本経済が傾けば世界経済がおかしくなるくらいの存在であることを、
長期間保つことが、私は安全保障の根幹であると思います。

87 ご隠居さん 11/19 12:39
『その間隙を突いて中国は固有の開発法で途上国の支持を得ている。
つまり外交には正当な理念が必要になる。』

しかし、あなたは、いきなり『理念』というビッグ・ワードを持ち出してしまった。私には、理解できません。

『理念』という、よく分からない概念などではなく、このゲームの本質をトコトン突き詰めていけば、ゲームの必勝パターンとか、ある局面では必ず、このように打たなければならない、定石のような形に、あなたの言う『理念』は定式化できませんか?

例えば、
「このゲームでは、一人勝ちは許されない」というのは、一種の定石のようなものではないでしょうか?
裏を返せば、「このゲームでは、相手の力に屈してはならないが、さりとて、相手の力に頼っていることも忘れてはならない」という法則があるのでしょう。(これは、「理念」のように見えますが、86番で投稿した、「周りを全部殺すと自分も死ぬ」から当然に導かれるルールです。)
すると、古くからいわれる、「ギブ・アンド・テイク」は、必要ということです。

もっとも、「周りを全部殺せば、自分は、地球の勝利者として、永遠の生命を獲得する」といった命題が、真となりうる余地あるのでしょうか?(この点は、個人とか、民族とか、宗教が許容しないのでしょうね。なるほど、「理念」的な色彩が出てくるポイントでもありますね。)

86 ご隠居さん 11/19 12:18
『フィロソフィはパワーゲームの本質を理解すること。』
なるほど。
magunajioさんは、「パワーゲーム」の本質をどのように理解されているのですか?これが、あなたのフィロソフィですね?

これは、興味深いフィロソフィでしょうし、かなり共感できそうな点も、多々あると思います。

「ゲーム」という以上、勝・負を決する何らかの目標、ゴールがあるはずですね。そのゴールをどのように、お考えですか?

また、ゲームの主体は何でしょうか? 国家ですか?民族ですか?それとも個人?それとも、何か良く分からない、超越的な「電波」とか「霊魂」のようなものですか?

以下は、私の考え。
ゲームの主体は、とりあえず、「国家」なんでしょう。

しかし、「民族」とか「個人」もどうやら、影響を与える要因みたいですね。また、民族と似ていますが、「宗教」というのも、影響を与える要因ですね。

「ゴール」ですが、「国家が繁栄すること」、つまり繁栄すればするほど、より勝っていることであり、逆に衰退すればするほど、より負けていることになります。極限をとれば、絶対的勝利とは、「永遠の繁栄」あるいは「神」になることであり、絶対的敗北とは、「死」「消滅」「無間地獄に落ちること」なのでしょう。しかし、これは極端であり、このゲームは決して、YES/NO的な二値的な競争ではありません。

「子ブッシュが幼稚な一国主義を振りかざした為にアメリカのソフトパワー(民主主義の理念)は大きく損なわれている。」これは、面白い論点ですね。
このゲームでは、一人勝ちはできないみたいですね。つまり、周りを殺していって、最後の生き残りの一人になると、自分も生きてはいけなくなり、死んでしまうらしい。ゲームに負けるということです。

85 閃光 11/19 11:13
magunajio(magunajio) さんへ
>単独で相互確証破壊を確立させれば日本の財政は破綻する。

意味不明です。根拠は何ですか?
相互確証破壊を確立させても、日本の財政が破綻しないどころか、日本の安全が保障されるわけですから、逆に株価は上がるでしょうね。
東アジアも安定しますしね。  核武装した途端に、小競り合いを止め、和平への道へと進んだインド-パキスタンのように。 
インドも以前は中国から脅迫・嫌がらせされまくっていたんですがね。中国はパキスタンの友好国、そしてそのパキスタンとインドは対立していましたから。 
が、インドが核武装した途端に、中国はインドに急接近して、中印友好!なんて言い出しましたね。

話を戻せば、それ以前の問題として日本の経済が破綻すれば、自動的に世界恐慌ですから、破綻なんてさせて貰えませんが。

84 まぐ 11/19 08:15
最後に理念である。
左翼の国際政治学者の藤原帰一は外交を下支えるものは軍事力であると言っているらしい。
全く妥当な意見だが、正当性というソフトパワーも外交には必要だ。
子ブッシュが幼稚な一国主義を振りかざした為にアメリカのソフトパワー(民主主義の理念)は大きく損なわ
れている。また、基軸通貨国アメリカの国益のみを考えたIMF路線が各国の経済を弱体化させている。
その間隙を突いて中国は固有の開発法で途上国の支持を得ている。
つまり外交には正当な理念が必要になる。
これは人類の歴史を見ればわかる。戦いの途絶えた事はないが、人類全体を見れば、総人口は増加し、
社会の領域は拡大されている。人間は社会的な存在なのだ。
ゆえに自国の利益のみを求めるのではなく、全体の利益の枠組みの中で自国の利益を求める事が、
国益獲得の持続性をます。
つまり、外交の下部には軍事力があり、上部には理念があるというのが、パワーゲームの実態である。

83 まぐ 11/19 08:14
さて核兵器である。
単独で相互確証破壊を確立させれば日本の財政は破綻する。
かと言って、NSにも疑問がある。アメリカが日本とシェアする戦略上のメリットがあるのかが疑問である。
まあ、名目的なものと引き換えに莫大な料金を取られるのが関の山だろう。
私の考えでは、実際に核装備はしないが潜在能力を高めて置くこと、これに尽きる。
その意味で、政権の傍流には常に核武装派がいることが望ましい。これは米民主党勢力が増し、
米中連携が強くなる今後の情勢に対する有効な対処法となる。
つまり日本を軽視すれば、日本は核武装するぞという牽制になる。
また相互確証破壊だが、このような狂気の世界ではより狂った者が世界を制する。
日本は世界でも有数の核燃料廃棄物の所有国である、この集積物が爆発し上空に飛散すれば
北半球の生物が死に絶えると言われている。これとお国柄の特攻を合わせれば、日本を核攻撃すれば、
世界の半分を道ずれするという恫喝は成立する。
まあ、この戦略自体は猛毒物なので実際には取り扱えないが。
現実には、敵基地先制攻撃能力を高めたほうがいい。
日本本土を実際に侵略出来る能力は、運搬能力を考えれば中、露にはないし、敵を本土に引き入れ、
本土を戦場にするのでは日本の被害が多くなる。
従って、陸自はテロ対策、天災対策を残し削減し、領海際で叩ける空自、海自を拡張すべきである。
外国の天災対策に緊急出動する陸自は機動力も増し、日本のプレゼンスも向上させる。
ODAの一環に取り入れるべきであろう。(つづく)

82 まぐ 11/19 08:13
フィロソフィはパワーゲームの本質を理解すること。

北朝鮮のように国家予算の50~60%を軍事費に当てるのでは、国家は長期的に必ず衰退する。
ゆえに限られた予算の中で最大限の効果を発揮するように考えなければならない。
従って、単独では軍事的均衡路線を取れない事になる。その意味では日米安保は必要だが、
日本の政治家の外交力の低下から、最近、費用対効果が著しく悪化している所に問題がある。
片務性などと自ら立場を貶めているおめでたい政治家がいる。
別にアメリカが好意で日本を守っているわけではなく、世界戦略上必要だから日本を占拠している
のに過ぎない。それに、日本は充分にアメリカ経済を支えている。そして、その負担は毎年の万単位
の自殺者にリンクしている。アメリカ人は日本の為に何人、血を流しているのだろうか?
また、その他にも日米安保にはアメリカ側のメリットが多い、自衛隊を完全に指揮下に置くことにより、
アメリカは日本の潜在敵国性を抑え込める、また他のアジア諸国にはアメリカが日本の軍事大国化を
押さえ込んでいる(ビンのふた論)としてプレゼンスを強くしている。その上、思いやり予算があり、
日本人の良質な労働力で計画通り兵器の整備が為されている、これは米本国も及ばない。
これらを見れば、日本がアメリカ一辺倒であることの弊害が判る。
外交の選択肢を増やしていく事、つまりはアメリカ以外の国とも連携を強める事が自らの交渉能力を
強め費用対効果を上げていく事に留意すべきである。
(つづく)

81 閃光 11/18 11:12
いこい(yyugani) さんへ

>アメリカの機軸は“世界最強の核”による世界支配戦略がある。
>この戦略の軌道修正や、核戦略を手放すわけがない。

と「米国様が反対するから止めなさい」と言いながら

>それを変え、大本から全世界の核兵器を廃絶するためにこそ、
>日本はイニシアチブを発揮すべきである。

なんて矛盾してますね。 核武装国は絶対に核を手放したりはしませんよ。
特に核を持っていない国が何を言おうが聞くわけがない。
自国のアドバンテージをみすみす捨てて、自分が善人面したいがばかりに、自国民を危険に晒すような政治家は政治家失格です。 政治家失格どころか、人格異常者に近いですな。
第二次世界大戦が終わって数十年経った今でも核に対抗できるのは、核しかありません。 そんな最強の「自衛」策をみすみす捨てる間抜けな国はありません。 核兵器の威力を超える、あるいは核攻撃を完全に防げる通常兵器が開発されない限りは。

79 いこい 11/17 20:57
日本の核武装には、アメリカが強烈に反対することは確実である。アメリカの機軸は“世界最強の核”による世界支配戦略がある。この戦略の軌道修正や、核戦略を手放すわけがない。これに逆らって米・日従属的な日本政府が核武装するというのは、実に非現実的な論議である。

被爆国の日本が核武装を狙っているとの疑念を世界に与えること自体大問題であると同時に、歴史的にみると、アメリカ政府は朝鮮戦争とベトナム戦争で、核兵器使用・投下を本気で検討した経緯がある。それが核兵器使用できなかったことは広島・長崎被爆の悲惨を繰り返しではならいという、隠然たる世界・世論であった。

政府要人の核武装論発言が、北朝鮮の核実験に国際社会が立ち向かっているさなかに行われたことは、その解決に重大な障害をつくりだすことになる。それこそ北朝鮮に核兵器の放棄を迫る大義を失い。日本も北朝鮮と同じでないかと、国際社会にみられる。
日本が“核には核で”の議論を始めることは、北東アジアと世界の緊張を激化することになるのは明らかで、それは安保理決議の精神に反する。
核兵器の廃絶へ積極的に行動することこそ肝要である。核兵器の拡散が問題になる根っこには、特定の国には核兵器の保有を認めている体制がある。それを変え、大本から全世界の核兵器を廃絶するためにこそ、日本はイニシアチブを発揮すべきである。

78 ご隠居さん 11/17 18:21
>>76さん
>NPTから脱退せざるをえなくなり、国際的に孤立する。
これは、核兵器を日本で製造する場合の議論ですよね? 非核三原則の「持ち込まず」を緩和して、米軍の核持込を許可することで、国際的に孤立せずに、事実上核を保有が可能です。

どなたかが書いていた、NSでしたか、これも類似した趣旨だと思いますけどね。

日経の夕刊によると、防衛庁長官が、核を積んだ船舶の日本領海通過を容認する発言をしたそうです。非核二原則に修正する方向で動いている感じですね。しかし、まだ三原則は生きてますけどね。

中国は嫌がるでしょうねぇ。

当分の間、二原則に換えようかなー、三原則のままにしとこうかなーと宙ぶらりんの状態にして、中国の顔色をみたらいいんじゃないですか?

77 H坂F 11/17 16:25
追加です
確かに、核を議論しようという側には全く今後の戦略とかがないですよね。

議論したところで結局核を持つなんてアホな選択を日本人がするわけないでしょう。
みんなが言うように「なぜ核はもっていけないのか」を徹底的に理論立てて、今後に生かしていけばいいのでは。

あと、マスコミ等はセンセーショナルに報道しがちですから、その辺はほっときましょう。

76 H坂F 11/17 16:09
先日の朝日新聞に、石破元防衛庁長官の見識が載っていた。
NPTから脱退せざるをえなくなり、国際的に孤立する。何より、北朝鮮に何を言っても説得力がなくなる。しかも狭い国土で核などもてるわけがない・・・云々の趣旨だったと思います。
私はこの意見に賛成です。

個人的には、この核の議論というのは、安倍政権のソフト路線(歴史認識など)に反発した支持層をつなぎとめるためのリップサービスなんじゃないかとも思えたりするのです。・・・て、そんなわけないか、やはり。

75 赤井 信文 11/17 15:33
議論すらまかりならんと言うのは馬鹿げているが、
北朝鮮のように国際社会から孤立してまで核開発する価値があるだろうか?
生物化学兵器も運用しだいによっては十分核に匹敵する抑止力を有すと考える。

74 ご隠居さん 11/17 13:04
まぁ、いいや。フィロソフィを持つこと自体は、悪いことだと思いませんよ。ただ、それに凝り固まることだけは、カンベンして欲しい。

時と場合によっては、フィロソフィを放棄できる柔軟性は欲しいと思う。「ヒマがある時、平和な時は、フィロソフィを語るのも」という言い方は、少し、小馬鹿にした表現ですね、申し訳ない。今の日本なら、まだ、フィロソフィを大いに語って結構だと思いますよ。これが、戦時下だとかとなると、話は別です。

あと、「フィロソフィ」を語るときには、カントの哲学とか、マルクスの思想とか、毛沢東主義とか、始めに、そのフィロソフィの中身を提示してもらわないと、なかなか議論しにくいですね。「フィロソフィ」という言葉自体には、意味などないですから。
(どこかに、書いてあるのかな?私が、見落としているのならば、ゴメンナサイね。)

73 ツジ 11/17 12:55
ちょっと事情があって、1日おいてコメント欄にきました。予想以上に議論が活発で、かつオーマイニュースの議論としては比較的冷静な推移だと思います。コメントを頂いた方たちには感謝致します。

他の記事で「ネットの議論は成り立たない」と投げちゃってる記者さんがいますが、このコメント欄を見て頂きたいと思います。……大事なのは「思考停止に陥らないこと」なのであって、みなさんが考えて頂く、そういうきっかけとなる記事を書くことをしていきたいと思っています。

では、続きを……

72 ご隠居さん 11/17 12:27
>>69さん、

あなたのフィロソフィという意味が、今ひとつ、よく分からない。イデオロギーとか、宗教、思想という意味でのフィロソフィだとすると、それに凝り固まった政治家は、危険だと思いますよ。昔の日本もそうでしょ?

(9.11は、宗教観という硬直化したフィロソフィ同士の衝突であるとも、言えませんか?)

そのようなフィロソフィを根本に置くならば、アラブとイスラエルは、永久に和解することはないでしょうね。イスラム原理主義にしろ、ネオコンにしろ、彼らは、フィロソフィに凝り固まってますよ。

ただし、価値判断の手法という意味、意思決定のアルゴリズムという意味ならば、あなたの言う意味も分からなくはない。これは、フィロソフィと言うよりも、ロジックなのかもしれない。

例えば「最大多数の最大幸福という観点で、状況を評価し、意思決定する。」と言う時、このようなものは、フィロソフィというよりも、むしろ、意思決定の手法でしょう。多かれ少なかれ、誰だって持ってます。ただし、人によって、手法の確立している度合いは違います。周囲に、アーダコーダ言われるたびに、手法をコロコロ変える人は沢山いますから。

しかし、あなたは、そのような意味で、フィロソフィを使ってないよね。「理念」という言葉を使っているので・・・ むしろ、イデオロギーに近い意味で使っているように思うのだが。だとすると、私は、反対だな。

「皆目見当つかないという状況において」と言ったのは、あなたの「フィロソフィ」ぶっつけるため。このような状況に「近付けば近付くほど」フィロソフィは無力になるでしょ?でも、政治家は、そのような状況でも、「無意味です」なんて言ってられない、意思決定しないといけない。

まぁ、ヒマがある時、平和な時は、フィロソフィを語るのも結構だと思います。

71 タケ坊 11/17 11:59
最後だからカキコ

今までに自分の意見も述べ、また他の方の意見も見てきた。
その上で自分の意見をもう一度述べさせていただくと現時点では核の保有は不可。
しかし、持込ませずを解除し、 Nuclear Sharing を実現させ日米同盟をより強化していくという方向性にいささかも揺るぎはない。

0か100などと二元論には同調しない。日本がそれを主張しても世界がそれを受け入れるだけの状態になっていないと判断するからだ。
0にしたつもりが隠し持っている輩もいるかもしれないという疑念はいつまでも晴れない。
あれほど破滅的な兵器が100あるという世界にも耐えられない。
その点で現時点での核保有は100につながる道とも言え、受け入れられない。

安易に他国の事例を周到すれば解決するのか?憲法との絡みは?米国の戦争に付き従うのか?などのそしりは甘んじて受ける。
しかしもうフィロソフィやらロジックやらを言う時は過ぎた。
誰かが言っていたが、より具体的で明確なストラテジーやタクティクスを実行すべきときに来ている。

これで最後だと思うと寂しいですが、またどこかで逢いましょう。

70 風の音 11/17 11:02
いろいろ書きましたが、結論としては68番さんと同じです。

69 風の音 11/17 10:57
この記事に関するひと言欄は、悪い意味でマニアックな意見が大半ですね。
市民による議論がこのレベルなら、カウンターバランスとして、理屈抜きの核兵器反対、軍備増強反対の運動に、もっと肩入れした方が良いのかも知れません。

57番さま
私も昔はそのような考えに傾いた時期がありますが、今は考えを改めました。政策を語る者、ましてや決める者に求められる一番基本的な資質は、フィロソフィー(私は、理念とか価値観とか世界情勢に対する解釈などを、この言葉でまとめているのですが)だと思います。
その考えに傾いた決め手は、9.11以降のアメリカ政府の中東政策です。失策と言って差し支えないでしょう。政策を決める上では、様々な情報や、それに対する解釈を参照しなければなりませんが、どれを選択するかを決めるのがフィロソフィーであり、どう動くか決めるのもフィロソフィーです。
政策は、事実や客観的分析の積み重ねで決められるものではなく、フィロソフィーに基づく意志で選び取るものです。
>その敵の行動は、皆目見当つかないという状況において、
についてですが、政策は、何らかの仮定に基づかなければ設定することは出来ません。見当がつかないままでリスクに備えるのでは、いくら資金力やマンパワーを持っていても足りませんから。皆目見当がつかない状況を前提として政策を語ることは無意味と考えます。

68 冥王星 11/17 08:56
>情緒的に核武装を否定するだけでは、国際社会に対して何の説得力もない。

確かに情緒的な否定ではだめでしょう。
私は核兵器は0に向かうのが良いのか100に向かうのが良いのかしかないと、思っています。
また、特定の国家だけ核保有を認めるという選択しは論理矛盾でしかなく、今日のような、だましだましの核拡散と言う結果にしかならないと思っています。
国際社会が核兵器を0に向かうのが、ルールなら核兵器廃絶に向かってのプロセスを国連の場で厳格にルール化すべきで、ルール違反には国際社会が制裁する。
国際社会が核兵器を100に向かうのなら、各国の事情に任せ核兵器を抑止力の一つとして各国の自主的判断にまかせる。当然制裁は想定外です。

私は廃絶に向かう方に賛成の立場です。廃絶のプロセス・技術論は国連加盟国が一致するのが前提です。

67 風の音 11/17 08:25
で、これからもこうした話の進め方を踏襲するのか?
というのが、政策を語る上で必要な論点だと思います。
64番の論理では、他国の核開発を否定できませんから、それでも良いのか?という吟味も当然必要になるでしょう。

地政学的な見方として、64番さんの見方が妥当なものか、論理的に検証するだけの知識は、残念ながら私にはありませんが(あれば学者や評論家で飯食えてます)、
「こういうリスクも考え得る」という意味であれば64番さんの意見を否定するつもりはありません。

一番はじめに書いたことですが、一部自民党議員の核議論をせよという話になぜ問題があるかと言えば、彼らは暗黙の前提として、公式な政策論議の場で、今一度核武装の可能性を検討しろと言っているからで(非公式の議論なら、わざわざマスコミの前で議論しろなどと言う必要はなく、日本は言論の自由があるのだから勝手に始めれば良い)、自民党や内閣の要人がそう言えば、内外からその様に受け止めるのが当然で、それは海外に対する政治的メッセージ(核武装というオプションを永久に放棄した訳ではない)になるからです。

北朝鮮の核開発を如何に押さえ込むかという時期に、わざわざこのようなメッセージを発するのは、海外に無用な猜疑心を有むだけのことで、無責任だと思います。
安倍首相が、中川政調会長への明確な批判を避けているのも、核開発への前向きな意図を疑われかねない、無責任なメッセージだと思います。

66 風の音 11/17 08:24
64番さん
議論をありがとうございます。
地政学のみを考えればその通りですね。
鳥越さんが小林さんとのインタビューで語っている理論的というのは、そういう意味かも知れませんね。
>それを「話せば解る」的に語る人間は、愚の骨頂でしかない。
ですが地政学のみから政策を主張するのも愚の骨頂であると思います。

危険性を指摘すれば、いくらでも指摘できるわけで、話し合いを無力と仮定したうえで、その危険に対処しようとすれば、当然、相手を破壊しくつす破壊力を持つ必要が出るでしょう。知識を溜め込めば地政学から結論を導くのは簡単で、出典を示せといわれてもメモをとってないので見せれないのですが、学生がよくそう言う話をしてますね。
しかしその結果が現在人類が保有している大量の核兵器ではありませんか?

65 Ronnie 11/17 08:04
このコーナーでは、実に真摯で建設的な議論に達していますね ⇒ 
やはり、議論することが大切ですね。民主主義の基本です。

64 見る人 11/17 04:49
連投すみません。
最後ということもあり、かなり感情的に書いてしまいました。

自分は今日オーマイを去るので、書き捨てみたいになってしまいますこと、重ねてお詫びします。
が、この記事の議論については、一読者としてもう少し見続けようと思います。
コメントは書けないので、もし自分の拙い意見にレスを下さった場合は、お返しできないこと本当に申し訳ありませんが、しっかり拝読させていただきます。

それでは皆さん、またいずこかで会いましょう。
今までありがとうございました。
では!

63 見る人 11/17 04:42
さっきは中国、および日本の間の問題だけ書いたが、朝鮮半島も同様に海をすべて日本に囲まれている。
だから、日本となんらかの問題を起こした場合、海上封鎖されるのではないかという根源的な恐れを抱いている。(この部分は中国と同じ)
そうすればエネルギーの備蓄が足りない中・朝はすぐに枯渇してしまい、戦争する前から結果がわかってしまう状況に今現在ある。
その状況を一発逆転する手段が核なのだ。

日本が中・朝・韓と仲が悪くなってしまうのは、以上の理由から地政学的にどうしようもない問題。
それを「話せば解る」的に語る人間は、愚の骨頂でしかない。
もちろん、だからといって彼らを干上がらせることが至上である分けもない。
本当の解決策は、彼らのエネルギー消費量を押さえ、成長速度を人がコントロールできる速度まで抑えていくことだが、これは中国にとっては国家の成長率を落とせと言われているのに等しいから飲めるわけがない。
だが、飲ませなければ戦争(或いは制裁)しか残ってないとしたら、どうすればいい?
答えは、戦争をすれば互いに取り返しの付かない傷を負う、つまりは互角以上な戦力を持って交渉の席に付き、提案を呑んでもらうしかない。
そして今の日本にはその力が欠けている。
近い将来暴発するだろう国を目の前にして、無防備であることはどうしても理解できません。

ただ、中国に優秀な指導者が現れ、協調路線を取れるようになるのなら変わるかもしれませんが、政治は「なったらいいな」でやるものではないので、日本はたとえ核を持たないにしても、それ相応の交渉材料は持たなければなと考えます。

62 見る人 11/17 04:20
(続き)
これが問題なのだ。
台湾、および日本、フィリピンは自由主義陣営に属し、経済交流はあるものの根本的な部分では中国とは相対する国家だ。
つまり、何か事が起こった場合、その国家の領地を経由するシーレーンは機能しなくなってしまうのだ。
中国はそれを恐れ、台湾の獲得を至上命題としている。台湾さえ確保できれば、東南アジアを通って中東へ向かえなくても太平洋へ出られ、同盟国の多い南米へ船団を派遣できるからだ。
ここで問題になってくるのが日本だ。
中国が台湾を奪ってしまうと、日本のシーレーンが切れてしまうのだ。
日本は必然的に有事の際は中東へ向かうことができなくなり、アメリカにすべての資源を頼らざるを得なくなり、完全なアメリカの傀儡国家になるか、もしくは中国かロシアに寄り添ってその国の傀儡国家になるしかなくなる。
エネルギーを握られるということはそういうことだ。

この問題はもちろん中国にも当てはまり、中国が台湾を得ることができず、そのほかにも何の手も打てない状態で将来エネルギーが欠乏してしまった場合、中国はエネルギーを持つ他国に発言権の多くを握られてしまうことになる。
だから中国は焦っているわけで、尖閣諸島の天然ガスですらすべてを奪おうとしているわけだ。

そんな国と、果たして武力を伴わない外交だけで交渉できると、本当に思っているんですか?

61 見る人 11/17 04:19
>> 風の音さん

ひと言申し上げる。
貴方の意見を総括すると、日本は(核を伴わない)外交努力によって戦争を回避できる、もしくはすべき、ということだと思う。
だが、地政学の面から考えると、これははなはだ疑問な意見であることを理解すべきだと思う。

まず中国のおかれている状況を整理してみる。
どなたかが書かれていたが、中国は乱開発および乱成長によって国内の資源が急速に枯渇している。
そして中国は今、国内のエネルギー不足分を海外に求めているが、ここに3つの邪魔な存在がある。
日本と台湾、そしてフィリピンだ。
資源の輸送にもっとも適しているのは船舶による輸送で、日本も石油の輸送に船舶を利用している。いわゆるシーレーンだ。
だが、中国から大洋に出るための道筋は、すべて日本、および台湾、フィリピンに塞がれている。
(続く)

60 見る人 11/17 03:48
どこの国でもまず自国民を守るのが第一です。
アメリカの核はアメリカ国民を守るためにあるものなので、地域限定戦では抑止力になっても、アメリカ自体が総力戦に巻き込まれてしまえば核の傘なんていとも簡単に外れてしまうでしょう。

日本は日本国民を守るために抑止力としての核を持つべきです。
もしくは、技術が追いつけば、敵国の核を発射直後に撃ち落せるような軍事衛星を持つべきです。
「他国に脅威を与えるものを持つべきでない」とか、耳障りのいい言葉でごまかす政治家が多いですが、すでに中国・北朝鮮の2国は脅威たる核を日本に向けていることに関してはいったいどうお考えなのでしょうか?
核外交を始められてからでは本当に遅いということを、この国の人間はもう少し勉強すべきです。

59 ご隠居さん 11/17 03:07
これも、思いつきで書いているのだけど、ヘーゲルとかマルクスとか、キリスト教みたいに、究極の未来においては、かくなるフィロソフィが実現し、栄光に満ちた世界が実現する、というタイプの世界ならば、フィロソフィは大切でしょう。

しかし、四方八方に敵がいて、その敵の行動は、皆目見当つかないという状況において、フィロソフィは役に立つのでしょうか?まぁ、役に立つフィロソフィが何かあれば、それを使えばいいと思いますが・・・

ここまで。


ロシアはウクライナを侵略しました(事実の摘示)。国力とか人員のことを考えると北朝鮮が日本に攻め入るとは考えにくいですが、中国(中国共産党)なら十分にやる可能性はあります。その時のための備えをどうするかという話ですね。全裸で竹槍を構えて迎えうちますか?という話。

(省略)

(省略)

それこそ軍事評論家さんたちがいろいろ考えてくれるんじゃないですかね。