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新聞販売店は新聞社のおもちゃか

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000000829

優秀店を一転、“努力不足”とする理由は
記者名 中台 達也

【画像省略】
司法は一体、どのような判断を下すのか・・・
撮影者:中台達也

 福岡県内の読売新聞販売店の店主2氏が、合理的な理由のない継続的契約関係の終了通告などは違法だとして、読売新聞西部本社に新聞販売店契約上の地位の確認と、計約1200万円の慰謝料の支払いを求めた民事訴訟の判決公判が22日、福岡地裁久留米支部で行われる。

 訴えているのは、福岡県八女郡広川町の読売新聞販売店「Y.C広川」の店主、真村久三さん(57)と、久留米市の同販売店「Y.C久留米宮ノ陣」を営むAさん。

 訴状によると、真村さんら2氏は2001年6月から02年1月までの間に、被告から「世帯増に対する消化率の低さ」「努力不足」「部数実態報告に虚偽があること」を理由として、真村さんは販売区域の一部を、Aさんは全部を被告に返還するよう求められた。2氏がいずれも被告からの要求を拒否したため、真村さんは01年7月に契約終了通知を、Aさんも読売新聞の担当員から「営業廃止を求める基本的姿勢に変化はない」との内容の発言を受けたという。

 2氏側は「継続的供給関係を終了させる合理的理由が存在しない」と主張している。

 今回の裁判の背後にあるのは、新聞社と新聞販売店との間の契約内容の不平等である。

 2氏側が福岡地裁久留米支部に提出した書面によると、契約書には(1)契約期間は3年で更新後は1年、(2)販売店主が死亡した場合、契約は終了し、後継者に店を引き継ぐ権利はない、(3)販売店主の病気も契約解除事由の1つ、などと新聞社側に有利な条項が並んでいるという。新聞販売問題に詳しいフリージャーナリスト、黒薮哲哉さんの著書『新聞があぶない』(花伝社、06年)に掲載されている全国紙2紙の契約書を見ても、条項のほとんどは販売店側の義務を規定したものだ。

 真村さんは96年(1回)、97年(2回)の計3回、優秀店舗として被告から表彰を受けている。このような店舗を一転して「努力不足」とする根拠は一体何なのか。

 またこの「不平等」は、いわゆる「押し紙」を販売店側が断れない理由でもある。

 読売新聞側が販売区域返還要求の理由とした“部数実態報告に虚偽があること”に対して、2氏側は「読売新聞に限らず外の新聞の販売店においても、販売部数の熾烈な拡張競争下にあって、実配数以上の部数を引き受けさせられている業界の実体がある」と述べ、押し紙の存在を訴えている。押し紙があれば、販売店側は常に配達部数とは違う「虚偽の部数」を新聞社に報告せざるを得ない。

 さらに、2氏側は「被告の販売部局は筑後地区の有力販売店主と背後で癒着していると推認される」とした上で、「原告らの販売店経営を廃業に追い込み、その地域の販売店経営を特定の有力販売店主に委ねる目的が隠されていると考えざるを得ない」とも主張している

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※引用文中【画像省略】は筆者が附記
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この記事についたコメントは17件。引用はしませんが全てこの記事と中台記者を支持するコメントです。注目されている媒体で押し紙の記事を書いていることも評価の上がるポイントです。