見出し画像

世界の魚のストックが急減

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003075

逆戻りさせることができない世界的災禍を防ぐため、今こそ行動をとるべきだ
OhmyNews英語版
2006-11-20 08:15

 もしベジタリアン(菜食主義者)になるための良い理由をさがしているとしたら、この話がちょうど良いかもしれない。科学者たちが、世界中の食用となる魚介類のストックが40年以内になくなってしまうかもしれない、と警告しているのだ。

 国際的な研究チームによれば、現在の魚のストックの29%が1950年時点のストックの10%、あるいはそれ以下に減少している。漁獲方法を変えないと、2048年までには、全ストックの90%がなくなるという。

 国際チームがまとめた報告書の共著者で英国プリマス海洋研究所のニコラ・ボーモント氏は次のように警告する。「今行動を起こすべきだ。10年ないしは20年このままの状態を放置しておけば、漁業の面で取り返しのつかない地点に到達してしまう」。

 地上のほかの生物と同じように魚は複雑な生態系の中で存在している。もし生態系の一部が取り去られるか、もしくは減少してしまえば、自然はバランスを失ってしまう。

 絶滅の危機に瀕している魚のストックを現在食料にしている生物種は、今後40年の間に、食料不足のために数が減少していく。逆に、消滅しつつある魚の餌になっている海草などほかの生物体は増える。

 この悪い知らせは人間にも影響をおよぼす。現在の増加率で増えていけば、世界の人口は2050年までにさらに30億人増えると予測されている。今でも海鮮類は10億人の主要なタンパク源になっており、これがなくなると、地球のより貧しい人々が苦しむことになるだろう。

【画像省略】
(写真はイメージ、ロイター)

 報告書は雑誌『サイエンス』に発表された。同誌の国際問題担当編集主幹のアンドリュー・サグデン氏は「国際的な介入」を呼びかけ、記者団にこう語っている。「海洋が人類に提供しているすべての活動は打撃を受けるか、なくなってしまう。いったん生態の多様性が損なわれると、代替はきかない」。

 現在私たちに残された唯一の解決策は、漁業により厳しい規制を設けることである。発展途上国で最低限の生活の糧を得るために漁業をしている人たちを罰することを避ける意味でも、大手の民間漁業会社がストックの保護に責任を負うべきである。

 消費者もこの問題に対応しようとしない民間漁業会社から買う魚の量を減らすことで現状を変えていく力を持っている。

オーマイニュース英語版から〔11月4日掲載〕)

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは5件。

5 ブーゲンビリア 11/22 17:30
悲しいですね。だからわたしは野菜を食べようと言い続けているのですよ。
アメリカのへたれ牛を食べるなと言いたい。
畑を大切にして、5月になったらタケノコ掘りに行きませんか。
休耕田があったら大豆を植えませんか。
そばでもいいですね。細かくて大変ですが、収穫の喜びは大きいです。
生きるということは、まず最初に食べるということですよね。

2 Mint 11/20 20:12
この記事、ここにも出ましたか。
私は北海道に住んでますがここ4、5年の韓国漁船の出没はすさまじいものがあります。公海ではありますが。
最初は漁獲して日本の港に陸揚げしていたのですが、最近は韓国でも魚料理(鍋が多いようです)がブームで直接韓国にまで持ち帰っているそうです。

また、タイのコンビニで日本のおでんがブームってニュースがありますが、これも今まで消費されてなかったすり身(ハンペンや肉団子の材料です)の世界需要が急増し、紀文なんか苦戦してるのです。

一箇所、たぶん原文にもあるのでしょうが、
>逆に、消滅しつつある魚の餌になっている海草などほかの生物体は増える。
これは間違いです。魚は海草を食べません。そもそも、大陸棚では深さ200m(19気圧)あります。しかも、太陽の光が届いて海草が育つのは水深20mが限度です。
この海草はウニや蟹の一部の餌ではありますが。

魚は小さいと水中のプランクトンを食べて生きています(植物性プランクトンの場合もあります)、大きくなると食物連鎖に入り動物性蛋白を摂取します。小魚は別ですが、これを採って人間が食べることはほとんどありません(コナゴとかは別ですが)

記事の中で海洋における食物連鎖の崩壊が問題と書くのなら、海草の話は不要です。

また、地上で生活する我々よりも海洋で生きる生物のほうが生命誕生の時代に近く、我々動物よりも対応力が無いのだって説明が欲しかったですね。

5億年前の地球の「全凍結」が無ければ生物はこの星に生まれなかったってのが最近注目される学説ですよね。

意外と我々は地球生物の終焉期に生きてるのかもって言ったら脅し過ぎ!?

1 T橋A哉: 11/20 10:08
水産資源、海洋環境を地球ぐるみで保護しなくてはいけないのは当然として、この記事の意味は有ると思います。

ただ、米国での記事ということで、少々構えて読んでみました。

「海産物を食うな」という記事なのだろうか。
水産資源枯渇、生態系破壊の原因は漁獲だけではないだろう。
魚食わずに牛を食えと言いたいのかも知れない。

魚を食う国を牽制しているのだろうか。
伝統的に食する国以外で大量消費が始まっているがその事に触れていない。
ヨーロッパの健康信仰、中国の富裕層も魚を買い漁っているらしい。
やはり牛離れが進むだろう。

前後に「牛肉は最高の健康食品」という記事が有れば完璧ですね。


中国共産党は世界の海洋資源の保護を狙っているのですかね? そのまま今後もずっと海産物を食べないでいてくれると大変ありがたく思います。