見出し画像

発言するシニアを満足させる場として

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003245

オーマイカフェ、私の印象
三田 典玄
2006-11-19 19:08

 18日のオーマイカフェに参加させていただいたものの、会の中ではひと言も発することなくその会を後にした。編集部の平野氏とご挨拶を交わしたという程度だった。カフェにはいろいろな方がいらしたが、60代を超えた方が多かったというのは非常に面白いことだなと思った。

 中には、ネットのあちらこちらでさまざまな発言をされている「論客」もいらしたが、私はあまりそれらの方とお話をする気にならなかった。その方々の記事や発言をふだんから見慣れているために、その方の主張はおおかたわかっている、ということだからだ。私も各所のWebの記事やBlogでいろいろ書いているので、同様に考えて、私に声をかけない方が多かっただろうと思う。

 加えて言えば、その「論客」は60代以上の方々が多く、私の感覚と合わないのではないかということもあった、ということはきちんと白状しておこうと思う。なによりも私はこういう場での「多弁」な人や、少ない時間を認識していながら他人の迷惑も顧みず時間一杯その場所を自分で占有していないと気が済まない人が好きではない。

 私が見たところでは、今回のカフェの1番の問題は時間が短いということだ。2番目の問題は、たとえ「客寄せパンダ」であったとしても、鳥越氏は最初の5分でも出てくるだけでこの会はずいぶん違ったものになったのではないかということだ。俗に言う「ネット右翼」の参加でテロを起こされるのではないかという危惧があったとは編集部からは聞いていないので(笑)、やはり鳥越氏のスケジュールに無理があったのだろうとは思うが。

 私としては、まず編集部の方々のお顔が拝見でき、呉連鎬代表の顔が直に拝見できただけで十分だったし、それ以上のものを求めてはいなかったので特段にがっかりしたという会ではなかった。

 いま、会を終わって1日が経った。この時点でいろいろと言いたいことはあるのだが、1番気になっているのはオーマイニュースにおける「市民記者」と「職業記者」の違いについてだ。各記事のコメント欄を見ると「市民記者であっても記者なのだからちゃんとしろ」という意見もあれば「市民記者は職業記者とは違うのだから、少々は大目に見ろ」という意見もある。私は後者の意見だ。つまり、職業記者と同じクォリティの記事を市民記者は目指す必要はないと私は思っている。だから、記事の下にある「ひとこと」欄のコメントに、特に自分の中傷した記事への言い訳のように、記事の質への批判が書いてあると、正直なところ「それは違うのじゃないかな?」といつも思っている。

 私はこれらの激越な中傷コメントを書く人たちを、ちょっと困った人たちだが愛すべき人たちという意味で「粘着くん」と呼んで、そのコメントを楽しんでいる。なにせ彼らは暴力に訴えるなどして傷害事件など起こさないし、いくらひどい誹謗中傷をしても、それはそれで終わりなのだ。なによりも記者が自分で体験したり見たりした事実を持って語っている内容であれば、激越な中傷コメントが来てもなにも怖いことはないはずだ。

 もともとがシロウトである市民記者は、やはり職業記者とは違う。記事の質などを問うよりも、その記事に書かれている「記者が言いたいこと」を重視するように、編集されるべきだし、記事に対する意見もそれに沿って言われるべきだろう。それがオーマイニュースと他のマスコミの違うところだと思う。つまり、既存のマスコミが削ぎ落とさざるを得なかった細かいものや忘れられているものを掘り起こし、それをニュースとし、公にすることにこそオーマイニュースというものの存在価値があると思う。だから、編集者はその「シロウト記者」を助け、彼や彼女の言いたいことがちゃんと言えるようにサポートする存在でなければいけないのではないだろうか。

 「荒れる」ことは、ネット上ではよくあることだし、どこにでも「困った人」はいるものだ。「炎上」についても、むしろ楽しんで記事を書き、記事を読み、コメントする、ということが、これからのメディア・リテラシーのひとつなのかも知れない。今回のカフェでの多くの「元気なご老人」(失礼)の方々を見ると、日本のオーマイニュースは韓国のそれとは違い、団塊の世代とその前後の人たちが多く集まる、新しい「シニアの場所」になる可能性があって、これも期待できることがわかってきた。「発言するシニア」を満足させる新しい場になる可能性が高いのだ。

 これからも、そういう意味で、オーマイニュースが「楽しい場」として発展することを願っている。

オーマイニュース(日本版)より

この記事についたコメントは10件。

10 F-Taro 11/20 08:44
記者です。

様々なご意見をありがとうございます。
参考にさせていただきます。

私の記事の前にいくつかのカフェについてのニュースを拝見しましたが、私が見た「カフェ」の様子は、それらの方とちょっと違っていました。そこでこの私の「感じ」も、なにかのご参考になれば、ということで、感じたことをそのまま書かせていただきました。

当日はカメラも一応持っていったのですが、他の記者の方々への配慮も考え、カメラは出しませんでした。

また、ここで「シニア」と言っているのは、文脈を読めばおわかりかと思いますが、いわゆる「団塊の世代」前後の方のことを言っています。ということは、韓国でのそれとは年齢層が多少違うように思います。

9 IT夫 11/19 23:25
ご執筆お疲れ様です。
同僚の市民記者の石こと石川です。:-)

シニアな方々の興味深いご発言を
今後共期待しております。

ただ、他の方も既に仰っておられるので恐縮ですが
コメント欄に記事の質への批判は違うのでは
とのことですが
コメント欄を残し続けているオーマイニュース側の都合を鑑みるに
これは致し方ないことなのではと

#激励にしろ謝意にしろ
 批評にしろ指摘にしろ
 そのすべてが許されていると推断します…
 集客という面が強調されがちですが
 やはりご指摘のように
 素人の書いたものは補足するのが相当ということなのかと
 その作業を善意のボランティアにやってもらい
 市民記者にはいわば出演のリスクを負ってもらう
 これはこの劇場の鉄の掟のような気が
 (貴殿の文章を読んで編集局がピンときた
  というかニヤリとしたというのが真相かもです

別所でも書いたのですが
年配の方々や女性や未成年の市民記者は
それなりの配慮をもって扱われるべきだと
小生も考えています。
(キャパの限界を試みるような大人気ないことはすべきでない
とはいえ一方で
粘着くん云々はもう宜しいのではとも
貴殿のシニアたるその御立場にとってマイナスにこそなれ
プラスにはならないのではと若輩者ながら危惧しております…

8 知足 11/19 22:38
> 編集者はその「シロウト記者」を助け、彼や彼女の言いたいことがちゃんと言えるようにサポートする存在でなければいけないのではないだろうか。

賛成です。オーマイの今までの編集態度にそうしたことを感じさせるものは皆無だったと思う。

7 新緑 11/19 22:03
一見、冷静に意見を述べているように感じますが随所にイライラ感が滲み出ていますね。フラストレーションを溜めずにまっすぐ主張されることをお薦めします。

6 Mint 11/19 21:53
既成概念に凝り固まった高齢の記者が多く存在する昭和の匂いのする場がオーマイってことでしょうか。
オーマイゴット!

5 木村延夫 11/19 21:51
( *H*)y-~~

>韓国のそれとは違い、団塊の世代とその前後の人たちが多く集まる、新しい「シニアの場所」になる可能性

韓国でも、最近はシニアのネットでの活躍が目立ってきはじめたようですよ。

拙ブログ【( ´H`)y-~~韓国保守おじさんの逆襲】
http://kimura-nobuo.cocolog-nifty.com/laboratory/2006/05/_y_1210.html

4 Ronnie 11/19 21:29
> 団塊の世代とその前後の人たちが多く集まる、新しい「シニアの場所」になる可能性

成る程、俺もその一人には違いない = ある意味で真面目、ある意味で粘着質。

3 ひらりん 11/19 21:19
>若造に誹謗
 ただ、きちんとした批評活動を行った方々にかんしても中傷や、粘着扱いをするのはとするのはいかがなものでしょうかね。この記者は、

>「ネット右翼」の参加でテロを起こされるのではないかという危惧

などという不当で適切ではない、ためにする記事を書いて印象操作をされる方だとおもいます。客観性ということにおいて、信頼性の無い記事だということはこの表現からもわかるでしょう。
 記者自らが粘着というレッテル張りをして評価してくださった方々にたいする中傷をしている。テロのくだりなどは、名誉毀損にあたるのではないかとおもいますしね。

2 T橋A哉: 11/19 21:15
この記事は、Webアルバムしして欲しかったです。
沢山の写真を並べて、「この人はこう言ってました」と注釈を付けて。
勿論、モザイク処理は必要と思います。
寧ろ、記者の意見は不要と思いました。
↓と内容を入れ替えて並べると面白そうです。
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003187

1 Mint 11/19 20:29
やはり市民記者は高齢者が多いのですね。
だから、若造に誹謗されるのは許せんってなるんだぁ。

これも「立ち位置」の問題ですね。年齢、性別、現住所が解らないのに「尊敬しろ」ってのは無理がある。やはり「何を書いたか」なのだが、高齢な方は「無礼者」と反論を思うのでしょうね。

団塊の世代の大量の定年退職者の場にオーマイがなりそうですね。


高齢者だろうが未成年者だろうが自由に発言できる場が存在することがありがたいという点に異論はありません。それなりに礼節が必要なことは書くまでもありませんが、お互い顔が見えない以上議論(言論)においてはフラットであるのは当たり前のことだろうと思います。オレは東大卒だからオマエが間違っているとか弁護士だからオレの意見が正しいとか、著名人ならともかく匿名での発言にどうやって投稿者の背景を担保させるつもりなのか正直わかりかねます。運転免許証でも貼り付けるんかね?w

ま、実名での発言だから信用できるというのも間違いということは日本版オーマイニュースが今存在していないことで証明されています。何が書いてあるかが大事だと思いますよ。