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キーワードは「師弟」

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003221

大人のすべてを見ている子どもの教育
N田 S家
2006-12-22 08:34

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団地ができて20数年少子高齢化で問題山積
撮影者:N田S家

 教育基本法改正案が衆議院において与党単独で可決されたが、結論を先に言えば「法律をつくれば子どもが育つ」は錯覚である。まして、莫大な税金を使いタウンミーテイングでやらせをやった上、国会で強引に採決するとはなんと愚かなことか……。大人のやっていることに対して子どもたちはますます不審感を募らせているだろう。

 さらに言えば、次代を担う人間の教育を「時の国家や政治家・権力者」が都合の良いようにやることは、やがていつか来た戦前の道を再び通るかもしれないと危惧する。

 評論のみでは何も変わらない。具体的に提案しよう。約2500年前古代ギリシャでは、ソクラテスが弟子プラトンや無数の若者を教えた。中国春秋時代では、孔子が当時の閉塞した社会状況を打開しようと、顔回など多くの弟子たちを指導した。日本では、宮本武蔵が『五輪書地の巻』に「師は針、弟子は糸となって……」と記している。

 今、教育に必要なことは法律をつくることよりまず、大人が正しい人生の師や仕事の師を持つことではないだろうか。そして、(人生の指針を持つ)大人が生き方において成長した分のみ、その姿を見て子どもも「ああ私も、僕もあのような大人・先生になりたい」と思うような環境が整うのではないだろうか。

 子どもが「あの大人のようになりたい」と感じ、学び遊ぶことはその子ども自身が「師」を持つことに通じると思う。しかし現状は、ほとんどの子どもたちが「あの大人のようにはなりたくない」と思っているため、大人の注意を聞かない。

 私自身毎日の考え方と行動の原点にこの「師弟」を心の中で思い、自分が「縁」する世界にあって自分と周りを啓発することに力を入れている。 そのためには、「口動でなく行動」と考え、多くの方々と接している。先日地域の校長先生と懇談したが、「学校が悪い」「家庭教育が悪い」と言い合っても何も変わらない。師弟の考え方に「まったく同感」とのことであった。

 そこで私自身、行動する中で強く思っている以下の考え方を提案し教育界の変革を期待したい。

(1)人間革命……大人は自分自身の日々新たなる創造にチャレンジする。
(2)家庭革命……夫婦や家族でたまに口喧嘩するくらいはいいが、心が通わない現状を打開して思いやりあふれる家族を目指す。
(3)地域革命……私どもの住む地域は少子高齢化で問題山積である。特に、ご年配の方は話し相手さえいない寂しさや不安、病気など多くの問題を抱えているが、行政や既存の考えで凝り固まっている自治組織などでは対応できないところまできている。 こうした問題に対して大人や若者、子ども、学校の先生らが一体になって対応する。

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月1回のご年配者懇親会
撮影者:N田S家

 主張するだけでなく今年7月、有志で「向こう三軒両隣り。信頼し思いやり助け合う地域にしたい」と考え、ご近所の有志と共に地域ボランテイアを立ち上げ、今少しずつ行動に移している。 そこで最も大事なことは、常に社会的に弱い方の視点に立つことができるか否か、他人の痛みが分かるか否かであると思っている。

 前述したように、人生において常によりよいものをつくり出そうとする師弟の厳しくもほのぼのとした関係に大人たちが気付き、家庭や学校や地域にあって各々の立場で努力していくならば、必ずや教育問題も根本的に解決されるに違いない。それが、次代を担う子どもたちを育てるエネルギーとなることを信じてやまない。

 また、日本で大問題となっている「いじめ」もただの策では解決しないだろう。いじめは、いかなる理由があろうともいじめる側が全面的に悪い。私の造語ではあるが「いじめ」は「居締め」と漢字で書き、弱い者の居場所を奪うことであることを子どもたちに徹底的に知らせることも併せて提案したい。いじめは「決して許されないことである」ことを大人の責任として教えなければならない。

 すべての子どもたちは、国会の偉い先生方から日常の父母の姿に至るまで、大人に対しておまけも割引もない本当の姿を見ている。法律やマニュアルでは子どもたちは育たない。厳しくも思いやりあふれる「師弟」に象徴される人間関係を築くことによってのみ、本当の教育がなされるのではないだろうか。現在社会を変革するキーワードは「師弟の関係を築く」ことであると強く強調したい。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは4件。

4 ルルーファン 02/17 17:54
おっしゃるとおりだと思います!
教育の分野では、法律を改正するだけでは、現状が良くなるとは思えません!
クラブ活動の中で、先輩、後輩関係が、社会の師弟関係を学べれると等しく、人生の良い先輩を目指す活動は教育基本法とは関係なく、それと同時進行でやれば良いと思います。
大きな税金を使って法改正するよりも、地域の活動がより社会にプラスになると思います!

3 桂多郎 12/26 22:35
今の世の中は一部の人を除いて人間関係が総崩れだと思います。一人の人間として何が本当に正しいことなのか。
今、自分の前にいる悩んでいる人苦しんでいる人縁した人に対して、してあげられることを行う。それによって自分も大きなものを得ることが出来ることは事実です。
「理屈より思いやり」「評論より相談にのり応援することが大事だ」と思います。「このように考え行動する人が増えた分のみ世の中は良い方へ変わる」と信じています。

2 WilЬur Wright 12/23 14:35
 今は、尊敬される大人になりたくても中々なれない、というのが現状ではないでしょうか?
 これで、社会全体が良くなるか、というと疑問です。
 そして、これが広がって行き、子供たちに 「師弟」 という概念があるか、重荷にならないか … 。
 これも、未知の世界ですし、やってみないと分からないでしょう。

 ともあれ、社会が良くなるか疑問だから自分は何もしない、というのは悪い事でしょうから … 。
 記者の挑戦は支持します。
 社会の中の足掻き、一つの挑戦ですから、絶対的支持、とまではいきませんが … 。

1 ヨッシー 12/22 12:08
法律を変える事が教育を悪化させるとは思えない。

>大人が正しい人生の師や仕事の師を持つことではないだろうか。
これって教育基本法が変わると出来ない事なんですか?やれる事は同時進行でやれば良いと思います。

>有志で「向こう三軒両隣り。信頼し思いやり助け合う地域にしたい」と考え、ご近所の有志と共に地域ボランテイアを立ち上げ、今少しずつ行動に移している。

貴方の言い分が正しいと言うならば法律が変わったらこの活動も停止してしまうように思いますがそうですか?

法律が変わったって「子供の手本になる大人」になる為の活動が阻害されるとは思えません。少なくとも今回の改正ではね。


子供が憧れるなりたい大人の姿を見せようと、地域の人を巻き込んで努力されていることは応援したいと思います。


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ごめんなさい。書くだけ書いて消します。