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Google Docsを使ってみた

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000002336

ソフトは「パッケージ」から「サービス」の時代に
三田 典玄
2006-10-18 11:03

 米国の検索エンジン大手Google(グーグル)が、ワープロと表計算プログラムを組み合わせたオンラインサービス「Google Docs & Spreadsheets」をリリースしたので、早速使ってみた。このサービスは、同社のメールソフト「Gmail」のアカウントをとれば、無料で使用できる(なお、このGmailも無料)。

 実際にこの文章を「Google Docs」を使って書いているが、なかなか快適だ。

 オンライン上でのサービスのため、使用に際して回線の速さが問題になる。しかし、上り、下りとも1メガbps以上の速度があるADSLなど(以上の速度を持つ)の回線であれば、まず問題なく使えるはずだ(もちろんプロバイダでの回線の混雑の具合などの問題はもちろんある)。

 今までのパソコンユーザーはこうだった。たとえば、初心者であれば、まずパソコン本体を買う。次に、インターネット接続のための回線を買う。すなわちプロバイダとの契約だ。接続ために必要なルータなどはレンタルするか、買取りになるのが普通だろう。最近はパソコンとネット接続を抱き合わせで同時に販売することも多い。

 そして、インターネットにつなぎ、ブラウザを使ってネットサーフィンをする。

 さて、それ以上のことをしようと考えたとき、例えば、計算をする、何か文章を作る、などの目的があれば、Microsoft(マイクロソフト)の「Office」を買う必要が出てくる。最初からパソコンにバンドルされているケースもあるが、その場合、バンドル分はその値段がPCの価格に上乗せされているのが普通。

 ところが、「Google Docs & Spreadsheets」と「Google Mail(Gmail)」があれば、「Office」は買わなくていい。

 個人ユーザならば、Office抜きのパソコンとネット接続を用意さえすれば、ワープロソフト、表計算ソフト、メールソフト、という「3種の神器」が、無料で手に入ることになる。またGmailに限ってのことだが、ウイルスのチェックなどのセキュリティ機能が最初から入っているのも、安心感がある。

 このGoogle Docsでは、セーブするファイル形式を、Microsoft Office形式だけでなく、PDF、HTML、リッチテキストなどから選択できる。つまり、すでにMicrosoftのOfficeを使っている人とも、ファイルの交換が可能になる。機能も、通常ワープロで欲しいと思う機能はおおかた入っていて、不自由はしない。

 「Google Spreadsheets」が登場したとき、Microsoftは「高度な機能はMicrosoftのそれのほうが上だ」と語っていた。それは事実だ。しかし、同社のOfficeは「すべて」が入ったパッケージである。初心者であれば、まず使わないような機能ばかりが多いのも事実ではないだろうか?

 「Googleという米国の私企業1社に自分の持つ情報を管理されるのはガマンがならない」と言う人も多いだろう。あるいは「Googleがなくなったらどうするのだ?」と言う人もいるかもしれない。「Googleだって、いずれこれを有料サービスにするかもしれない。そのときはどうするのだ?」と言う人もいる。

 しかし、少なくとも現時点では、この「3種の神器」が無料で使える意味は大きい。これを使わない手はない。「無料」ということは、重大な「差」であることは誰もが認識していることだろう。

 高速で安価なインターネットの回線の普及と、ネット技術の発展によって、一般向けのアプリケーションソフトウエアを、工業製品としての「パッケージ」としてではなく「サービス」として提供することができるようになった。

 考えてみれば、パッケージソフトウエアも、もともとは「ソフトウエア」というサービスを提供するものだった。ただ、社会の流通の仕組みが追いついていなかったから、今までは仕方なく「パッケージ」というかたちをとってそのサービスを配布していたに過ぎなかったのかもしれない。「ソフトウエア」というサービスは、この高速の回線とパソコン技術の進展によって、まさに「サービス」そのものに変貌(へんぼう)した。

 今後、Googleはこれらのデータを統合して扱える「Google Data」を計画している、という噂も聞いた。もちろん、Microsoftの「PowerPoint」に似たプレゼンテーションソフトウエアも計画している、という。

 そうなると、ぼくらの手元にあるパソコンは、「Googleのアプリケーションサービスを受けるためのプラットフォーム」になる。そして、この流れはひょっとすると止められないものなのかもしれない。ついこの前まで、ぼくらがMicrosoftのOfficeを買わざるをえなかった、というのと同じように。


 http://dosc.google.com/(要Gmailアカウント)

オーマイニュース(日本版)より

参照記事は以下。


この記事についたコメントは10件。

10 Yan 10/23 15:36
>9
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000001996

既に書かれてます。簡単にいうと、昔のホスト一極型の現代版です。
ホストサーバーが各種サーバー群になり、端末がシンクライアントに変化した物です。
#実際には端末をWebブラウザにしてjava,javaScript,ActiveXと言った物の利用でサーバーサイドの負荷軽減という形式がとられたりします。
SBCのデメリットは、そのままホストサーバーの持っていたデメリットであり、既に解決方法がわかっているものなのでデメリットとは言いにくいかと。
(障害に対するサーバーや回線の多重化などはその費用対効果にあわせて行うのは常識です。)
企業側にはメリットが非常に大きいので、ホスト時代の管理者がいる場合導入するのは非常に有効だと思われます。

9 yonemura 10/20 18:00
よくわかりませんが、
Server Based Computing
に興味があるので、それについての記事をお願いします。>記者

8 Hounddog 10/20 14:58
>>7のいるか(Dolphin)さんのコメントから辿ってみたんですが、

http://blog.mita.minato.tokyo.jp/archives/2006/10/post_348.html

自分のブログでコソコソ反論してないで、コメント欄でハッキリ反論しては?>記者

7 いるか 10/20 12:38
無料でクライアントサイドにインストールして使えるOpenOfficeOrgをご存知のはずの記者が、
なぜ低速で機能の少ないASPのサービスを紹介するのか。

http://blog.mita.minato.tokyo.jp/archives/2006/10/post_349.html#more

そしてこの記事。
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000001996

私の邪推ですね、きっと。

6 Yan 10/19 17:33
OpenOffice.org
無料でWORD,Excel,PowerPoint,Accessの代わりができます。
かなりOffiecに近く、個人であれば十分すぎるほど。
細かい部分を除けばWord、Excelなどの互換性も割と高いです。

おまけ
IBM DB2 Express-c
商用版DB2 V9の無償版。
商用版との違いは、実行時に割り当てあてられるメモリー、ディスク容量とCPUが1つの物だけということ。
利用環境に制限があるだけで機能は全て。
商用DBと同じ機能でもタダの時代。

5 スナギモ 10/19 16:30
反省しないね。

>またGmailに限ってのことだが、ウイルスのチェックなどのセキュリティ機能が最初から入っているのも、安心感がある。

他のメーラーをまともに使ったことがないのにGmailなら安心みたいな書き方はやめろよ。
賢いやつはweb Mailにセキュリティなんて期待しないよ。

4 Hounddog 10/18 14:12
>。「無料」ということは、重大な「差」であることは誰もが認識していることだろう。

パソコンへの「脅威」をタダで防ぐ
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000002045

で、「無料ならいいってもんじゃない」ということはさんざん突っ込まれていたはずなのですが、本当にまったく反省のない人ですね。

3 F-Taro 10/18 13:09
記者です。

リンク先を手書きで入れていたため、リンク先が違っていました。
失礼をいたしました。

●正しいリンク先:
http://docs.google.com/

2 DD40 10/18 12:06
初心者向けにこのようなサービスを推奨するのであれば、まだこれは BETA 版であり動作が不安定なことや、日本語対応のこと、また現状 Excel と Word の完全な置き換えには向かないことも書いておいたほうが良いのでは?

1 電卓 10/18 11:57
リンク先のアドレスが間違っていますよ~。


アプリ(サービス)が無料で利用可能というのは大きなアドバンテージであることに間違いありませんが、では実際に使うかとなるとやっぱり人それぞれじゃないでしょうか。Googleスプレッドシート(MS Excelみたいな表計算サービス)もちょっとした利用には便利ですが、わたしはMS Excelを購入してそちらを使用しています。MS WordやらMS PowerPointなどを多用する方ならサブスクで利用しているんじゃないでしょうかね。

PCが個人で一般利用され始めた最初の頃はソフトは付属品の扱いで無料でした。それがゲームや表計算ソフトなどの有料パッケージが出だして、インターネットに常時接続してのオンライン利用が普及すると、FF11やMHFのような有料サービス(月額課金、アイテム課金)→基本プレイ無料(月額無料、アイテム課金)へと移行。で今は複数のサービスを一括で利用できるサブスクリプションがトレンドになっている、という流れですね。

ザックリとした表現ですが、利用者に「以前のサービスよりどれだけお得か?」をアピールできる商品が流行っているような感じです。「無料だよ!」→「有料だけど高機能だよ!」→「やっぱり無料にしたよ!でもこれだけは買ってね」→「ひと山でこの価格!お買い得だよ!」って。

サービス利用者からは料金をとらず広告を貼る無料路線(YouTube等)は形を変えてもずっと残るんじゃないかと。最初にこのビジネスモデルを考え出した人はすごいねぇw