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【グルメ】色鮮やかな五味子花菜

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/LookKorea.aspx?news_id=000000003160

キム・ヨンチョル
2006-11-16 09:37

【画像省略】
撮影者:キム・ヨンチョル

 作家のホ・ヨンマンは『食客』のなかで、五味子花菜(オミジャファチェ)を「魂の味」と表現した。少々オーバーな感じもするが、五味子は人びとに飲まれる様々な飲物のなかでも、とくに天然の味わいがある。

 落ち着いた紅の色合いは味覚の誘惑より先に、まるで名画を見るように視線を誘う。炭酸が入っているわけでもないのに清涼感があり、魂が澄んでゆく感じだ。作家が「魂の味」と表現した所以であろう。

 先月(10月)、江原(カンウォン)道・麟蹄(インジェ)郡の芳臺(パンテ)山を訪れた。頂上付近には雄宝香や芹などの山菜が群生しており、春になると必ず訪れる。秋には五味子を摘みに行く。渓谷に沿って自生する五味子の蔓に、紅い実が鈴なりに実っているのだ。  

 渓谷を登って見ると、今年の秋の日照りが強かったことを実感することができた。いつもなら水音さやかな渓谷の川が静まり返り、乾ききった木の葉は小さな火の粉でも燃え広がりそうな有様だ。この季節によく見かけるキノコはどこにも見当たらない。木の葉に小麦粉をまぶしたように白く広がっているキノコの菌糸が、水分不足で育たなかったことを物語っていた。

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撮影者:キム・ヨンチョル

 辺りをうかがいながら一時間ばかり登ると、ついに五味子が現れた。手を触れればはじけんばかりに熟れて、とても柔らかい。薄い皮の中に美味しい水気をたっぷり含み、ちょうど収穫時のようだ。実をとり、口に入れてみる。初めに酸味と甘味がしたかと思うと、苦味と塩味、そして生姜のような辛味が感じられた。五味が味わえるというわけだ。

 もう少し登っていくと野生の五味子がところどころ目につく。貴重なものほど手に入りにくいもので、五味子も蔓が木の高さまで這い上がっており、なかなか摘むのが難しかった。全部摘めれば大した量になるだろうが、時間がゆるさず、1キロほどを摘んで山を下りた。

 摘んできた五味子の半分を酒に漬け、残りで五味子花菜を作ってみた。まず水を沸騰させて冷ましておき、五味子はきれいに洗って瓶に入れる。熱湯が完全に冷めたら五味子の上から注ぎ、一晩置いてエキスを引き出す。

 五味子を取り出すと、紅い水が残る。器に注ぎ、蜂蜜を適量混ぜる。酸味が好きでなければ、蜂蜜を増やすといい。最後に梨を薄い花形に切り、松の実とともに五味子に浮かべたら、五味子花菜の完成だ。  

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは2件。

2 ねこだらけ 11/16 23:30
美しいですねえ。これが自然の色だなんて感動的・・・

1 みずなす 11/16 11:15
ああ、勘違いしていました。
伝統茶としていただくオミジャって、五種類の原料で作ったお茶なのだと。

こんな可愛い実なんですね。
五味子酒、飲んでみたいです。


この色のお茶ならガラスの器で飲みたくなりますね。きれいな色です。飲んだことはありませんが、いつか機会があればためしてみたいです。