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不法滞在者を兵士不足の穴埋めに

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000002620

仏の外人部隊が手本
戸田邦信
2006-10-25 08:06

 イラク戦争が混迷を深める中、イラクに派遣する米軍兵士不足のために、不法滞在者を含む外国人を“傭兵”として雇い、穴埋めしようとの主張がなされている。著名なシンクタンク、外交問題評議会(CFR)の研究員らが提唱しているもので、米市民権(国籍)を付与する条件に、4年間の兵役を科すものだ。米国はベトナム戦争以後、徴兵制を廃止し、志願制になっているが、この主張の背景には、イラク、アフガニスタンと戦線が延びきったため、派遣兵士のやり繰りに追われているのが現状がある。

 提唱者はCFRの上級研究員マックス・ブート氏ら。米紙『ワシントン・ポスト』など各紙のオピニオン欄に同氏らの主張が掲載された。ブート氏は保守系の論客。

 米国には1200万人の不法滞在者がいるが、彼らの主張では、外国人の採用は、独立戦争当時に、フランスやロシア人が義勇兵として参加した歴史からみても不思議はないと指摘する。具体的なイメージとして、フランスの外人部隊を模範にしている。

 ブート氏はこれまで、米軍の兵士不足を解消するのは、米軍のイラク撤退か徴兵制の復活しかないが、2つとも難しい状況では、外国人を雇うことが最良の選択としている。

 今回のオピニオン欄でも、米国は移民の国であり、今でも多くの若者の憧れの地だと主張。市民権の付与を条件とすれば、世界中から優秀な若者が集まると指摘している。対象地域は全世界だが、英語の能力が必要なことから、主としてアジア、欧州、アフリカ、中南米地域を挙げている。中東地域も対象だが、テロ警戒でかなり厳しい身元チェックが行われるとしている。

 米政府がこうした主張にどう反応するかは不明だが、ブッシュ政権は2001年の9・11同時多発テロ以降にグリーンカード(市民権を得る前段階の移民ビザ)の保持者に対し、軍に入隊すれば、国籍を得るのが早まる方針を打ち出し、グリーンカード所持の外国人の入隊を歓迎している。また外国人に国籍を付与するという考えは、朝鮮戦争時代にも行われている。

 ブート氏らの主張は、不法滞在者まで入隊枠を広げているのがみそだが、保守系『ワシントン・タイムズ』は社説欄で、不法滞在者を軍隊に入れることには早速反対している。また兵役と国籍との取引は、国籍を得ることの重みを軽視するものだとしている。

オーマイニュース(日本版)より

この記事についたコメントは2件。

2 W辺 R 10/26 00:41
私たちが普段意識していない、国籍とは、兵役とは・・・といったことを考えさせられる良記事だと思います。表情は記者さんへ。

この記事で思い出した関連情報
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/05/11/20050511000071.html
http://www.sankei.co.jp/news/061021/sha017.htm

1 冥王星 10/25 09:42
大量に核兵器をもつ米国でも、結局は兵士に頼ると言うことでしょう。イラクに大量のミサイルを撃ち込んでも、戦争の基本は兵員による地上戦でしかないのでしょう。
現実の戦争はテレビゲームとは違い、悲惨で非合理でしかない。結局は力のない者が前線に送られる。


皮肉なことに現在これをやっているのがロシアですね。不法滞在者が対象ではなく、兵士が足りないので連邦構成国から引っ張ってきているようです。SNSの書き込みでは、ですが。

戦死時の弔慰金も支払われていないという書き込みもありました。MIAも相当数出てるんじゃないかと思います。ま、素人の印象に過ぎませんが軍隊としてはほとんど統率がとれていない状態ではないかと。

ロシア連邦内のロシア人(等)には申し訳ないですが、嫌がらせは続けますね。文句があるなら核で世界を脅迫したプーチンに言ってくださいw