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【トラベル】紅葉のコンベ嶺、名残惜しい山道

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/LookKorea.aspx?news_id=000000002908

キム・ソンホ
2006-11-06 09:16

【画像省略】
撮影者:キム・ソンホ

 江原(カンウォン)道・麟蹄(インジェ)郡・鎭東(チンドン)里の渓谷を通って点鳳(チョンボン)山コンベ嶺に向かう途中にある「ソェナトゥリ」(牛が飛ばされるほどの強風が吹く場所)は、5年前とは打って変わっていた。5年前に訪れた時にはじめじめとぬかるんだ雨道だったのが、周辺道路はきれいに舗装され、当時を想像することはできないほどだ。

 コンベ嶺に行くには、一定の手続きが必要だ。山林庁の許可を得なければならないのである。「植物遺伝子保護地区」に指定された美しい自然遺産であるコンベ嶺を守るための、適切な措置だろうと思った。他の方法があるという情報も知っていたが、数回の通話とファクスのやり取りの末、とうとうコンベ嶺入山の許可を取ったときには、とても幸せな気分になった。

 チョンボン山の峰のひとつであるコンベ嶺は、名前からして「山」のイメージとは程遠い。終始、緩やかに続く山道は、登山というより「散歩」に近い。こんな道なら一日中歩いても幸せだろうと思えてくる。

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撮影者:キム・ソンホ

 渓谷をたどって小道のような山道を歩いたその日は紅葉の絶頂だった。中国原産の楓は紅く美しい光彩で秋の森を彩る紅葉の木だが、コンベ嶺にはとくに楓が多い。秋の日照りで紅葉が枯れて行くというニュースを耳にしていただけに少々心配だったが、杞憂だったようだ。秋にもかかわらず、渓谷には水が溢れんばかりに豊かにあった。木々が鬱蒼と茂り、深い森があるおかげだろう。自然に、紅葉の色も美しくなるわけだ。

 渓谷に横たわる踏み石を越えると、ようやく険しい山道が始まる。入山時から時おり見かけた竹が両側に植わった山道が続く。

 渓谷が狭まる山の中腹でも、依然、感嘆するほど豊富な水が谷に流れ込んでいる。ここではすっかり晩秋が始まっていた。紅葉よりも落葉が多く見受けられる。風に落ちる葉の音が静けさを増す。

 目的地についてもちっとも嬉しくない山があるとすれば、それはコンベ嶺だろう。あと一時間、いや何時間でもまだ歩きたいのに、山道はそこで終わっていた。名残惜しさがこみ上げてくる。

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撮影者:キム・ソンホ

 春から秋まで、たくさんの花々が頂上の花園を彩るというコンベ嶺の稜線を、さわやかな風が渡る。薄靄に包まれた晩秋のコンベ嶺も、静かな美しさがある。群れをなして進軍するように押し寄せた靄が瞬時にやみ、山の下方に追いやられてゆく神秘的な壮観を楽しむこともできた。

 コンベ嶺の入り口で、あるお爺さんに出会った。体の具合が悪くてソウルから引越してきたという。80を超えてもいまだ健康なのは、山のおかげだと笑った。コーヒーを売っているというのでいくらかと尋ねると、いくらでもいいから置いて行けという。

 雑草が茂る小さな広場の真ん中を掘っていた息子に、お爺さんはどんぐりを植える場所を教えてくれた。来年の春、どうか、どんぐりが芽を出すように。それを見るためにも、来春ふたたびコンベ嶺を訪れたい。その時は、「天上の花園」に変貌したコンベ嶺に出会えることだろう。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記
この翻訳記事の元記事は以下。


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麟蹄の自然体験コース(麟蹄(インジェ)郡観光情報センター)

日本でいうと蓼科高原みたいな場所みたいですね。

これからの季節だと気持ちよさそうな感じです。