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写真で紹介する大連の一面

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003003

近代化進む中国・大連の表と裏(5)
N島 M津子
2006-11-14 17:09

 「近代化進む中国・大連の表と裏」と称して中心地の風景を4回紹介しました(下記関連記事参照)が、今回は市販されている広域地図にも載っていない場所を2カ所紹介します。

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坂道を上りきったところに見えてきたのが北辰公園
撮影者:N島M津子

 まずは、甘井子区の万衆広場と北辰公園。甘井子区政府も準備中なのか、政府が公開している地図でも詳細は載っていないため、中国国内においても複数の写真資料をもとにこの場所を紹介するサイトは少ない。また、観光地ではないためか、外国人は滅多に訪れないのだろう。側を通る人々が口々に「日本人?」「韓国人?」と尋ねている様子が面白かった。

 北方時空によると「大連市政府は数年前から、大連に移り住もうと提唱を始め、その一環として住環境改善プロジェクトを立ち上げた。万衆広場の周辺は特別な高級住宅街ではなく、ごく普通の住居です」と紹介されている。

 実際に国内の不動産物件を紹介するサイトでこの地域の賃貸物件を検索すると、1カ月の家賃は平均1000元のよう。低所得者に入るであろう、顔馴染みのタクシー運転手の平均月収が1500元だから中所得者以上の入居は可能と思える。

 大連文学芸術界連合会の文書には、「2000年に竣工した万衆広場は、大連の広場建築のひとつの特例。値打ちがあると思えるところは、住宅地に大規模な広場を建造し、デザインから計画、施工を大連の民間の新型企業集団が請け負った。広場の環境を緑化させるために、施工企業はまず樹木を2万本植え、広場とその周辺には住民のためのプールや図書館、文化センターや公園などが造られた。政治的な色彩を帯びた、政府が利用する建築物はない」などと書かれ、こんな面白い記述もある。

 「都市社会が形成されて以降、いつでもどこにおいても政府が広場修築のことに、ある程度介入している。住民のための室外活動場所の提供を除いて、政治や宗教、または商業、交通、旅行に至るまで多方面においての機能に関与して来た。しかし、この万衆広場は民間企業に完全に委託され、デザインから建築までを行うことが決められた。住民の生活条件や環境を改善することを目的として造られた大規模な文化広場です。人民のための広場を構築・改築すれば、広場の周囲に庶民を居住させるだろう。したがって万衆広場は、新しい形の大連の広場文化を表している」

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上の像(北辰公園)を背にして、坂道を振り返ると広がる光景が万衆広場一帯
撮影者:N島M津子

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左:緑の屋根の建物は、この広場で体育会など大きなイベントが行われた時などに使われる舞台
右:斜面は人工の滝(夏場だけ)
撮影者:N島M津子


 続いては、黄金海岸の周辺です。

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左:黄金海岸、右:ゴルフ場などがある小高い丘から
撮影者:N島M津子

 金石灘国家旅遊度假区に行ってみた。地元の旅行代理店に勤めていた経験がある友人の話では、夏になると大連だけでなく、中国全土から高所得者たちが休暇を過ごすために訪れるという。

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左:大連金石国際会議場、右:大連文武館(入り口には文武学校という大きな石標がありましたが、有料で見学も可能な道場のようです)
撮影者:N島M津子

 別荘だけでなく、ゴルフ場や国際会議場、見学も可能な文武道場や、また韓国企業のサムスングループが運営に関するコンサルティング業務に携わり、2006年にオープンした遊園地「発現王国」などもある。

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発現王国(ゲート前に設置されている案内板)
撮影者:N島M津子

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遊園地中央エリアの人工池
撮影者:N島M津子

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左:魔法森林ゾーン入口。全体的にディズニーランドのミニチュア版というような雰囲気でした
右:「瘋狂凌波舞」という名前の乗り物ですが、結構怖かったです。ネジリを利かせながら、ぐるんぐるん回ります
撮影者:N島M津子


【関連記事】
近代化進む中国・大連の表と裏(1)混在する「都市化」と「老朽化」
近代化進む中国・大連の表と裏(2)高層マンションと「廃屋」
近代化進む中国・大連の表と裏(3)カルフールと老アパートと軍施設
近代化進む中国・大連の表と裏(4)開発で減る青空市場

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記
前回の記事は以下。


この記事についたコメントは11件。

11 こみー 04/13 17:22
綺麗な場所ですね?
一度行ってみたいと思いました。

10 じぇじぇ 11/16 21:12
>7 豊孝(Kamin)さん はじめまして。このOh my newsの中でも色んな意味で「異色記者」である私の記事をお読みいただき、またコメントも下さり有難うございます♪

>中国は行ったことがないです。というよりも、外国は殆ど行ったことがないです。
私の友人に「飛行機恐怖症」の者がいます。病ですからしょうがないとはいえ、国内旅行も殆ど出来ません。もしも豊孝(Kamin)さんが病ではなく「機会がなく」という理由で海外に行かれたことがないのなら、もっと旅に出られてみたらいかがでしょう。多少なりとも、視野は広がると思います。

最後に……応援のお言葉、ありがたく頂戴致します。

9 じぇじぇ 11/16 21:04
皆様コメントありがとうございます。

>1 安住さん
>去年の4月のツアーでは、北京、西安、上海を回りました。
その時期に行かれて正解ですね(笑) xi'an(西安)はとにかく暑い町だから、冬場~春頃に行くのがベストだと友人にも言われています。暑いところが苦手な私にとって「行きたい町」にはなかなか入りそうもありません。

申し訳ないのですが、私はJANJANというサイトはOh myに登録するまで知らなかった為、訪問どころか安住さんの記事を拝見したことがありません。まぁ批判というのはどこにおいてもなんに対しても起こるものだと思います。(あ、こういう意味合いのことは公安取材の時に公安職員にも直接言った旨、記事文に記述していますが…)とにもかくにも私は、批判をバネに頑張っていきたい所存です。

8 jichan 11/16 08:56
>>1 安住るりさん
> マスコミの報道は、とてもヘンですね。

そう、ヘンですよね・・・?
まるで日本のマスコミは、中国の人民ではなく中国共産党政府の姿勢を代弁しているような錯覚に陥りますね。

7 豊孝 11/15 08:32
三日前に記者に登録したばかりのものです。コメント欄の改訂を含めてまだ事情がわからず、過去の記事やレスを読んでいるところです。

中国は行ったことがないです。というよりも、外国は殆ど行ったことがないです。そんなわたしにとって、テレビのドキュメンタリーやN島さんのようなルポは非常にありがたいです。

今後とも期待しております。

6 じぇじぇ 11/15 00:34
あ、あと
>4 マウンテン・ティムさん
豊島園よりは……どうだろ(笑)うん、少し広いかも。広く感じ…ました。
特別珍しい、と思える乗り物は少なかったので、紹介資料は減らしました。遊園地好きなかたには、物足りなかったかもしれませんが。

コメント欄改定云々がどういう収束を迎えるか分からないのですが、たぶん、ブログはブログで作ろうかなっ、とは考えてます。その時はこの「瘋狂凌波舞」の動画も貼り付けたいなと思ってますが、そういうのが公開できるサイトという基準で探してます。その時は見に来てくださいね。

5 じぇじぇ 11/15 00:26
今回紹介の「万衆広場と北辰公園」ですが、ここは今のところ、日本国内で管理されてる個人ブログや大連の街並み紹介のサイトなど……どこにも載ってません。

ですから、土地紹介の資料を集める時が大変でした。日本人が訪れるのは初だったりして!? とも思いました。写真で見るよりも実際訪れたほうが、迫力感は何倍もあると思います。特別歴史的な観光場所が無くとも、ここは行って見る価値はあると思います。但し中心地から遠いです。比較的、空港に近く、中心地から行く場合、バスで片道1時間。タクシーでも40分ほどかかります。こういう住宅が1ヶ月に約22,500円ですからね~。大連の物価の安さはすごいです。

4 マウンテン・ティム 11/14 23:22
発現王国行きたい。イメージ豊島園くらいの広さかな。
瘋狂凌波舞でねじりをきかせながら姉さんとぐるんぐるん回りたい。

3  11/14 23:18
大連ですか。懐かしいですね。
うちの祖父は、戦中そこにおりまして、戦後シベリア経由で帰ってまいりました。短命でしたね。

2 ツジ 11/14 22:38
「大連文学芸術界連合会の文書」が興味深かったですね。なかなかこういう一次情報は得られないので。

1 安住るり 11/14 21:21
大連にお住まいなのですか。
私は去年の4月末、「反日デモ」騒ぎで心配してツアーをキャンセルしたひともいた時期に、夫婦で「デモに出会ったらおもしろいね」なんて言って、何の心配もせずに予定通り一週間ほどの中国旅行に出かけました。

大連は、空港に降りました。かつて返還前年の香港からちょっとだけ足を踏み入れたシンセン以来の、「中国」本土です。大連の街には出ず、空から見ただけでした。この写真を見ると、中国のスケールの大きさが、とてもよく出ていますね。

去年の4月のツアーでは、北京、西安、上海を回りました。
「反日」なんて、どこにもありませんでした。ツアーの日本人のおじさんおばさんが、とても楽しく観光し、満足して帰国しました。
マスコミの報道は、とてもヘンですね。
おなじことが、アチラにもあるのでしょうが。

事実上はじめてだった中国旅行のことは、去年の5月にJANJANに13回だったか、連載しました。なんだかんだと批判のコメントを沢山書かれましたよ。

来月12月半ばにまた行きます。こんどは中国初体験の長女も同行します。
大連は行きませんが、北京から寝台車で上海に行き、蘇州に行きます。
楽しみです。


北宸公园

发现王国主题公园

海外のあまり馴染みのない場所へ行ったみた、やってみたという記事は記者さんの思想信条は抜きにして面白いなと思います。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ではせっかくの興味深いテーマについて知る機会が失われてしまいますし。

遊園地はもうだいぶ前に行ったきりですね。ジェットコースターとか激しいアトラクションが苦手なので乗り物に乗ったりはしませんが、楽しい雰囲気は好きです。もう閉園してしまいましたが北九州のスペースワールドは飛行士の訓練体験施設が印象に残っています。景気が良くないとなかなかあのような大規模なレジャー施設は経営が厳しいんでしょうねぇ。