真っ暗闇、過酷な生活うかがえる北朝鮮 2 ねなしぐさ はじめ 2022年8月22日 10:28 引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000002625最新の中朝国境地帯を歩くA木S一郎2006-10-26 07:27 核実験発表によって世界に激震を与え続けている北朝鮮。その「生命線」を握っているともいえる中国もさすがに今回は不快感を示しており、中朝関係にも微妙な空気が流れている。そんな中朝の国境地帯を最近、見る機会があった。訪れたのは中朝国境の北東端近くに位置する三合鎮と、南西端近くの丹東。最新の中朝国境事情を写真とともにリポートする。【画像省略】中国から豆満江越しに北朝鮮をのぞむ撮影者:A木S一郎■三合鎮■ 中国の延辺朝鮮族自治州の中心都市、延吉から1時間半ほど車で走ると「三合鎮」に到着する。ここ三合鎮と、北朝鮮の都市「会寧(フェリョン)」との間を隔てる豆満江は、狭いところでわずか3、4メートルの川幅しかない。季節を問わず、北朝鮮側からの不法越境者が絶えない。中国側からも、親類に衣類やコメを持って行くといった目的で不法に渡河する朝鮮族の数は多いという。このため、いたるところに北朝鮮側の監視所や、越境を警告する看板が置かれている(写真下)。【画像省略】あちこちに設置された越境を警告する看板。「不法越境は法律よって処罰される」と書かれている撮影者:A木S一郎 三合鎮と会寧の間には、日本支配時代に作られた鉄橋が架かっていて、税関も置かれている。1990年代の初めまでは交易も盛んだったというが、水害や干ばつのため北朝鮮に大量の餓死者を出した90年代半ばごろから、交易はジリ貧となった。3000人以上いたという三合鎮の人口もどんどん減り、今は1000人余り。町、というよりはちょっとした「集落」といった雰囲気だ。 現地で会った男性は「最近じゃあ、北朝鮮からほとんど物が持ち込まれなくなった。持ってくるものなんか、ないんじゃないか」と苦笑する。「会寧の町すら食べ物に困っているらしいから、みな交易どころじゃないんだよ」 北朝鮮側を見渡すことができる高台に上る途中、新しい検問所ができていた。道にロープを渡し、脇に粗末な小屋があるだけだが、以前はなかったという。「知り合いと、山の上に行くんだよ」。同行者が笑顔で話しかけるが、警備員が漢族のせいか、慣れ合いは通じない。車から降りるよう、怒鳴っているのが分かる。「50元(約750円)、いや、100元(約1500円)出して」。同行者に促されるまま、財布から金を出し手渡すと、ようやく道路のロープが取り除かれた。 眼下に広がる会寧は、今回の核実験で有名になった場所と同じ行政区である咸鏡北道の北部に位置する町である。5万人の収容者を抱えるという強制収容所「第22号管理所」の所在地として、また金正日の実母・金正淑の生誕地としても知られる。北朝鮮の各都市には金日成の銅像が建てられているが、ここ会寧には唯一、金正淑の銅像があるという。今年、北朝鮮では平安道を中心とする水害のため農作物は壊滅的な被害を受けているとされるが、山頂から見る限り、ここ会寧の稲やトウモロコシは中国側とそれ程変わらないように見える。【画像省略】中国側の高台から眺め見た会寧撮影者:A木S一郎 ふと上を見ると、中国側が設置した「監視カメラ」が北朝鮮側を睨んでいた。これも最近、最新式になったという。「越境者を監視するだけじゃない。何か異常なことはないか、会寧の町全体を監視しているんだよ」と、同行者の中国人は話す。「難民が押し寄せるとか、そんな異常事態となったら被害を受けるのは俺たちだからね。中国政府も北朝鮮が怖いのさ」【画像省略】北朝鮮側を睨む監視カメラ撮影者:A木S一郎=丹東= 吉林省の三合鎮から丹東へは、中朝国境に流れる豆満江、鴨緑江を南西方向に下って1000キロを越える距離だが、川沿いに行く道路も鉄道もない。いったん延吉まで車で行き、延吉から瀋陽まで飛行機で、さらに瀋陽から丹東までは白タクに乗る。順調に乗り継いでも、片道7時間を要する旅である。 「中朝国境の都市」の代名詞とも言える丹東市の経済発展はめざましく、高層アパートやホテル、オフィスビルの建設が相次いでいる。鴨緑江沿いは公園として整備され、市民の憩いの場となっている。【画像省略】経済発展進む丹東の町並み撮影者:A木S一郎 到着した夜、この公園を散策した。人々でにぎわい、きらびやかなホテルやライトアップされた橋の美しさとは裏腹に、対岸の北朝鮮側はまさに真っ暗、明かり一つない闇の世界が広がっていた。まだ夜9時過ぎ、というのにだ。【画像省略】ライトアップされた橋の向こう、北朝鮮側は真っ暗闇だ撮影者:A木S一郎 北朝鮮側は新義州市である。2002年、中国側からの投資を促し実験的な「特別行政区」に指定され、北朝鮮版の「改革開放」が進展するものと期待された。しかし、あえなく頓挫し、その後発展した様子は微塵もない。丹東市に住む別の同行者によると、去年までは夜間、ところどころ電気の光も見えたというが、今年になって「真の闇」が広がるようになったという。 翌朝、中朝国境にかかる橋から、対岸をのぞいて見た。ぼんやりと座る軍人、洗濯物を干す女性、散歩する老人など、あの真っ暗闇の下に、これだけの人が居たのかと驚かされた。 北朝鮮側、「鴨緑江閣」という建物前の川岸に、数人が足を踏み入れていた。同行者に「泳いでいるの? 寒くないかなあ」と聞くと、笑われてしまった。「貝を採っているんですよ。左右には、首までつかって、魚を採る網を仕掛けている人もいます」【画像省略】「鴨緑江閣」という建物前の川岸で、水の中に足を踏み入れている人々撮影者:A木S一郎 エネルギー不足から、夜間は電力も供給されず、暇を見つけては川で貝や魚を採る生活。新義州ですらこの有様である。水害が酷いとされる平安道の農村部で、人々はどれほど過酷な生活を強いられているだろうか。核実験に対する経済制裁は致し方ないとしても、真っ先に犠牲になるのは、こうした力のない「庶民」なのである。オーマイニュース(日本版)より※引用文中【画像省略】は筆者が附記この記事についたコメントは18件。18 みずなす 10/28 15:07>1 江戸人 さん>そんな中朝の国境地帯を最近、 見る機会があった。>>なにかのついでに、そんな危ない場所に気軽にいけちゃう記者のお立場は、といわれますが、私も別段何者でもありませんが二度中朝国境あたりへ行きました。一度目は同志社大学にも歌碑が建てられている尹東柱の生家や出身校を訪ねる旅で、国境の白頭山山頂の天池や豆満江にかかる橋の真ん中(国境)までも渡りました。もう一度は、高句麗の故地である集安へ好太王碑を中心として古墳などを見学する旅です。この記事の下のほうに写真もある丹東から集安や通溝のあたりまでは、鴨緑江沿いにバス道路も整備されています。豆満江にも鴨緑江にも観光船があります。鴨緑江の丹東では、江の真ん中どころか満潮時に乗ると、この観光船が北朝鮮岸からほんの5メートルくらいまで接近します。観光船の違法サービスなのかもしれませんが。そういうあたりは日本人観光客が非常に多いです。私たちと同じく何者でもないただの観光客であるように見受けられました。「そんな危ない場所に気軽にいけちゃう」って、別に危なくはないですよ。中朝は友好国ですしね。越境しようとすればそりゃあ危ないかも知れませんが、川端に「中朝辺境・一歩跨」と書いた石碑のあるあたりは、川幅も5メートル足らずの浅い川ですから、ゆうゆう渡れます(もちろん渡っていませんが)私が行ったときにはその川向こうの朝鮮側も、とうもろこしが豊かに実っていました。国境だけ見ようとするなら3日も休みを取れば可能ですが、夏休みなどに一週間くらいかけてこの辺りの旅をしてみるのもいいと思いますよ。17 江戸人 10/28 09:00>>16(Xさん>私はこの手のディープな政治経済系の記事は、所属がばれてしまうと危険な方の匿名アルバイトと踏んでおります。それなりの新聞社なり雑誌社などの社員ですね。こんな方は編集部に直接メールを送っているので、記者登録もしてないので、コメントに返事を書くこともできないのかしらん。まあ、編集部は、匿名可能という編集権を濫用しているようで気分悪いです。16 X 10/27 22:11こういった写真中心の記事はいいと思いますよ。記者が何者なのかは気になりますが、半匿名の存在ということで片付けときます。>真っ先に犠牲になるのは、こうした力のない「庶民」なのである。この程度のコメントなら許容できますね。結びを「経済制裁を強化して庶民を救わねばならない」と変えたところで、現実にはあまり影響ないですし。>1 江戸人さん>記者名に肩書きぐらいかけよ!!運動、一人で実施中わたしも実名はどうでもいいから性別・年代・職業・所属団体とかを明らかにして欲しいですね。でも実名記者制度はプロ市民の炙り出しには役立ってるしなぁ。15 スナギモ 10/27 13:03>真っ先に犠牲になるのは、こうした力のない「庶民」なのである。よく言われる台詞だけど、経済制裁がなくったって十分過ぎるほど庶民は犠牲になってると思うんだが。14 rattler 10/27 08:23 >12.10貴方のコメントは記事に対する感想でも無ければ他のコメントに対する意見でも無い。貴方の行為は非常に不快極まるものである。何なら自分で記者として記事を投稿してはどうか?13 HIKO 10/27 00:20BJチョコラム(blackjack)>他人のサイトで記事の趣旨とも関係ないコピペをガンガン貼り付ける行為ってのは良くないと思う。失礼ながら・・。貼られている内容は記事の事と関係ないのでコメントするつもりはないですが、いつも自己満足的な内容のコピペを自己満足的に公共の場で続ける行為、ちょっと傲慢ではないでしょうか・・??>編集部個人的にはこういったのは削除申告(理由含め)→編集部の判断で削除っていうのも良いのではないかと思います。罵倒、誹謗も問題ですが、下記のBJチョコラム(blackjack)さんのようなパターンもある意味あるべきルールと違うのではないでしょうか・・?9 たろちゃ 10/26 17:13>>3経済制裁を断行する国々が悪魔の手先ならば、自国民にそれだけの苦しみを与えながらも強硬路線を突っ走る北朝鮮の首脳部は一体なんなのですか?日本を含み、特に韓国中国から多大な援助を受けていた時期に北朝鮮首脳部が協調路線を取れば今の状況は起きていません。他国と笑顔で握手を交わしながら、その陰で裏切り行為を続けてきた北朝鮮首脳部こそ非難されるべきでしょう。口で言うのは簡単です。ぜひ具体的に「規制緩和することによってどのように真の平和が訪れるのか」その方策を提示してください。太陽路線で歩み寄った韓国に対して北朝鮮はスパイを送り込み、どこを攻撃すれば首都機能が麻痺するかなどの調査を行なっていた事実を踏まえてね。8 HIKO 10/26 14:42更に、・ミサイル開発の金額でかなり大量の食料は買えるようですね。 どういった計算か知りませんが国民のトウモロコシ一年分とかいう 概算も聞いた事はあります。・日本が援助している間も北朝鮮は着々とこっそり核開発は続けていた よって日米の圧力の結果やむおえず防衛の為に核、という構図はない。これらを考えても責められるのは当然、北朝鮮だと思います。3の方は日本政府の経済制裁を言いますが、それはまるでそのまま北の説明を見るかのようです。しかし、内容は事の顛末を考えると本質的なところは見ていないと思います。しかし、何れにしろ、これらの諸問題、人民的にも国際的にも早く解決されると良いですね。7 HIKO 10/26 14:09私は北朝鮮が許可するならば国連等が直接現地で現地住民に配布する形の食料援助でしたら行っても良いとは思います(経済制裁撤回ではないです、あくまで食料です)。絶対に軍備蓄用にわたらないようにガチガチに監視して。国家に対して国民は責任がないとは思いませんが責任が北朝鮮人民が凄惨な目にあうのを望むのでないです。ただ、北朝鮮政府の強硬な姿勢はそれを可能にはしないと思います。6 HIKO 10/26 14:04庶民、特に何も知らない幼児は可哀そうだと思いますよ。日本も90年代に援助していたと思います。しかし、現実はいくつかのNGO等に暴かれましたが食料は日本の援助も米国のそれも軍用に渡るばかりで軍用から流れてきた米が闇市にある程度高価で流れる程度、というものでした。その後、KEDOの崩壊などがあって援助停止などに至ったのです。国連が直接北朝鮮国内で配布する、ような構図は北朝鮮自体が確か当時拒否していたと思います。よって、3の方は軍用に渡らない方法で庶民を助ける、現実的な対案を言って頂く必要があると思います。私は援助の機会があったのにむしろ自国で自国の首を締めて政府の保全を図りながらも庶民を苦しめる北朝鮮政府こそが非道だと思いますよ。そこまでして政府の保全、核保有の下の対米親和、そして積年の思いの赤化統一を図るのかと今更ですがやはり異常な政府であるという思いを強くします。日本の制裁、実効性は北朝鮮に対しては限られたものしかないように思いますが70年代からの拉致、麻薬、核実験、恫喝、そして上記の背景を考えると今更そのまま援助して軍備にわたることを看過する訳にはいかないのは明白だと思います。5 ビル・ブラウン 10/26 11:28>3支援したものや制裁を解除した結果が、まっとうに"庶民"の手に渡るなら検討の余地はありますが、これまでの北朝鮮の対応を鑑みるに、私にはそうなるシナリオが描けませんなにか良い腹案があるご様子ですが、お教え願えないでしょうか4 Wingard 10/26 11:17核開発なんかにお金をかけるから生活が困窮している人たちが増えているんですよ。現に、核開発以前より大量の餓死者や脱北者を排出しているのが何よりの証拠です。今現在ですでに生活が困窮している人は、制裁を加えようが加えまいが、困窮し続けることに変わりはありません。3 普通の日本人 10/26 09:22生活過酷な人々がいるということは、皆の知るところ。にもかかわらず、経済制裁を断行する国々は、悪魔の手先といっても差し支えない。せめて近隣国である日本は、北朝鮮への制裁をできる限り緩和するよう努めるべきだ。それが真の平和国家の姿ではないのか。2 オーマイゴッド 10/26 09:21最近、中国も、北朝鮮の「政府」と「人民」を区別する発言をしているそうです。ただ、その意味合いは、中国はクーデターによる体制崩壊も考えているのではというものです。北朝鮮の「庶民」が「犠牲者」であるというのは、一面にすぎません。歯車の一部であるとしても、庶民も体制を支えているという面もあります。核やミサイルの開発には幅広い産業が関わり、庶民もそこで働いているでしょう。北朝鮮の巨大な陸軍の中にも、庶民出身の兵士はいるでしょう。今、飢えている子供たちの中にも、体制に忠誠な歯車になるものがいるでしょう。私も、北朝鮮問題の解決には何らかの形で体制を崩壊させるしかないと思っていますので、いわゆる「人道支援」はそれを遅らせるだけあり、その意味で「庶民」の苦しい生活を長引かせるだけだと思います。やるべきことがあるとすれば、脱北者のように体制に従うことをやめた人々、収容所に入れられるような反体制派、たまに見られるという体制批判の張り紙を通りに張り出す人々などを支援することだと思います。1 江戸人 10/26 08:09>そんな中朝の国境地帯を最近、 見る機会があった。>>なにかのついでに、そんな危ない場所に気軽にいけちゃう記者のお立場は、どんなものなのでしょうか??プロのジャーナリストなら、見ること自体が目的でしょうし、市民記者だとすると記事内容がプロっぽいし、編集部ならそんな予算なさそうだし、、、、どんな人がこの記事を書いているのか、想像できません。できたら、取材の事情を説明してくださいな。(記者名に肩書きぐらいかけよ!!運動、一人で実施中)「天国に一番近い国」「地上の楽園」と呼ばれた北朝鮮ですから生活に困窮する人民がいるなどという言いがかりを記事にするのはぜひ止めてもらいたいですね、とコメントする人がいると思います。 『地上の楽園』とだまされ、行った国は『奇妙な楽園』だった 北朝鮮帰国事業、映画に:朝日新聞GLOBE+ 1959~84年、在日朝鮮・韓国人を中心に計約9万3千人が北朝鮮に渡った「帰国(北送)事業」。その後脱北した帰国事業参加者 globe.asahi.com ダウンロード copy #OhmyNewsJapan 2