「百均」に影
引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000001071
好景気の煽りを受ける産業
記者名 K林 Y大
良い品が格安で手に入る、今や日本経済に欠かせない存在の100円ショップ。初めて訪れたときは驚くばかりであった。
だが、筆者は最近100円ショップに異変が生じているように思う。
ある日電池を買いに行ったときのこと、売り棚に並んでいたアルカリ乾電池は1本100円だった。今までは4本か2本で100円だっただけに、大げさかもしれないが正直ショックを受けた。
ここで100円ショップの生い立ちを考えてみる。
10年ほど昔、日本経済はデフレによる不景気のど真ん中にあった。そこへ100円ショップは、海外で商品を安く作って日本に輸入し全品100円で販売するという、まったく新しいスタイルで雑貨を売り始めた。その後、100円ショップは、不景気の影響を大きく受けていた家計の支出を助ける手段として、民衆から広く受け入れられるようになる。「百均」という略称もつくほどになっていることからも、その存在は生活に解け込んでいることがわかる。
この販売方法は数年後には確立され、雑貨を始め食料品や化粧品を始め、自社開発による便利グッズの販売も手がけるようになっていった。
しかし、近年はどんどん景気が回復している。それによって物価や為替レートが上がってきていることも事実だ。また、最近は中東情勢の不安から原油が高騰、輸送にもコストがかかるようになってきている。
その煽りを受けてか、前述の通り商品一つあたりの梱包数を減らすことなったのだと筆者は考える。また、数年前から全品100円の壁を破り、200円以上の高額商品を販売するようになってきていることからも、経営の行き詰まりが多少感じられる。
不景気で苦しんだ企業も多かったと思うが、逆に好景気で苦しむ産業もある。しかし、生活に密着しているからこそ、消費者に魅力をアピールできる――。筆者は100円ショップがそんな産業であって欲しいと思う。
2006-09-10 12:39
100均で買うよりもイオンで買うほうが安い場合もありますね。もちろん商品にもよりますが。