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中国・大連で新鮮マグロの刺身!!

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000000839

増える日本料理店
記者名 N島 M津子

【画像省略】
水揚げされた冷凍マグロ(大連翔祥食品有限公司提供)

 東北地区の遼寧省に位置し、海で囲まれた海産物が豊かな都市―。中国・大連を紹介する情報誌には必ずと言っていいほどこの文字が躍る。とは言え、インターネットで「大連」「日本料理」といったキーワードで検索しても、紹介されているのは地元相場で比べてみても少し値が張ると思うような日本料理店の紹介ばかり。

 乏しい情報だけしか頭に入れていなかったから、さすがに大連で生活を始めるまでは「中国人は魚の刺身は食べない」と思い込んでいた。だから出国直前のころは家族や友達と出掛けては「食べ納め、食べ納め」と言い、大好きな魚の刺身を頬張った。

 しかし最近、行きつけとなった数軒の店のメニューをあらためて端から端までよーく見てみると、マグロの刺身が載っていることに気が付いた。また、地元の不動産屋に紹介された料理店でも、隣のテーブルに赤身が添えられた活け作りが運ばれてくるのを目撃。食べているのは中国人。大衆食堂とまではいかなくとも、高所得者ばかりが来るような、客単価がとび抜けて高い店でもない。出身は大連、と言う人々も「魚の刺身は好きです。マグロも美味しい」と答える。「…大連でマグロ!? 本物?」

 疑問に思ったことはすぐに調べたくなる性格。それに個人的にも元は飲食業で働いていた。そこで行きつけの某中華料理店店主に聞いてみた。

 「大連で見掛ける刺身はおいしいんですか?」
 店主は間髪入れずに笑い、そして一言。
 「それならウチの“友達”を紹介する」

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メバチマグロ(大連翔祥食品有限公司提供)

 数分後、電話1本で呼び集められた複数名は、地元の食品卸業や水産業に従事する方々。話をうかがうと、「歴史自体は短くとも、10年ほど前にサーモンが流通し始めたことで生で食べることは特別珍しいものではなくなった」というのが、中国における海鮮類の生食文化の流れなのだとか。雲南省出身の友人が日本語を学び始めたきっかけも「4年前に初めて地元で魚の刺身を食べて以来、日本の食文化に興味を持ったから」と言う。

 現在、大連には約2500社の日系企業が進出している。その数も影響してか、日本料理店は年々増加。在住歴10年を超す店主でさえ、「俺が来たころは、たったの4軒しかなかった。あれよあれよと言う間に増えて、今だってあっちこっちで建築中。同業者ですら正確な数を知ってる者なんていない」と語る。

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本マグロ(大連翔祥食品有限公司提供)

 食文化に生食が定着している日本人が「新鮮な刺身を日本の醤油で食べたい!」と思えば、日本料理店に行きさえすれば、たいがいどこの店でも舌と腹を満足させることができる。また一部のデパートではあるが、地下の食品売り場でお寿司も販売されており、留学生のお小遣いでも支払える価格で味わえる。

 大連を中心として上海、北京、広州、深圳といった沿海部には、毎日新鮮なマグロが届けられているという。影響を与えた要因は、ここ中国でも健康食ブームが到来しており、その流れで日本食が注目され始めたということだ。そして一番は東北地区で初めて日本からの加工技術を導入した「マイナス60度の超低温大型冷凍倉庫」を備え、日本から輸入しているマグロの加工販売を行う工場の存在。日本では数年前からこの温度設定で保存している業者もあるようだが、マグロの保存にはマイナス20度から30度で凍結する方法もある。だがこれでは鮮度観を示す色目を最良の状態で保つことは難しい。

 「大連で見かける刺身はおいしいの?」
 こんな疑問から大連を中心に中国で出回る冷凍マグロの実情を少し知ることができた。今後、仕事や留学等で大連に居住予定の方々もどうぞ御安心ください。「日本にいるときと変わらぬ新鮮なマグロを日本の醤油で食べられますよ!!」

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入荷した冷凍マグロ(大連翔祥食品有限公司提供)
2006-09-09 17:10

※引用文中【画像省略】は筆者が附記
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この記事にはコメントが17件つきました。迷いましたが引用します。

17 じぇじぇ 10/17 21:57
>>ぽくぽく(pockpock)さん 「訪中記事」のほうだけでなくこちらにもコメントいただき有難うございます^^

日本でも美味しい冷凍マグロは食べられますよ。でも記事にも紹介のように、色目と鮮度を保てる温度設定で保存されなければなりませんが。ただスーパーとかですと冷凍とは書かれていても温度表示まではされていないようですので消費者には判断が難しいかもしれませんね。

>>冷や飯にタクアンのっけてお茶ぶっかけて食べたことを思い出しました
年がばれますよ(笑)というか私も「あ~そういう食べ方したことあるな~」と懐かしんだ時点で同じなんでしょうが…。
16 ぽくぽく 10/16 17:42
大連でマグロですか。
悲しい、日本でますますマグロが食べにくくなるんだなあ。
きっとそのうちインド人もロシア人もブラジル人も食べるようになるんだ。うえーん。
ま、しょうがないか、元もと刺身なんてごく一部の日本人しか食べられなかったんだから。

私は、「中国人が豊になった」という、中国の成長を喜ぶ感慨よりは、「新しい文化を導入することで中国古来の文化がまた一つ失われていく」という一抹の寂しさのほうが大きいです。

「先に豊かになった者が過去を懐かしむ」わがままですかね。

でも、上海のホテルの近くの屋台で食った麺や饅頭はおいしかったんですよね。

昔、冷や飯にタクアンのっけてお茶ぶっかけて食べたことを思い出しました。

でも、そのころ、即席ラーメン(途中で折れた乾燥麺ばっかりだったけど)が流行りだして、やっぱりそれが食べたくてしょうがなかったなあ。
15 じぇじぇ 09/22 04:32
孫六(magorox) 様 「出張お疲れ様でした。」

「牛肉らーめん」いいですね~響きだけで美味しそう→食べたい♪→来週でも食べに行こう♪と思いました(笑)

>今回とまったKempinskiの水には・・・。いつも常宿にしているSwissotelは歯磨きくらいはできるのですが。

先日、知人に聞いた話では、Swissotelもこの名前を使えるのは今年まで、とか。名前の所有期限が今年いっぱいだか来年年明け頃だとか…。今後サービスのほうが心配ですね。シャングリラホテルは快適なようですよ。(私には泊まれない金額ですが…)

らーめん情報有難うございました。嬉しいです。
14 孫六 09/19 12:30
N島様
貴重な情報ありがとうございました。日本へ帰ってまいりました。
◎和亭(西岗区xi gang qu风光街feng guang jie)森ビル裏側

ちょっと酔っていたので、絶対にここだ!とはいえないのですが、落ち着いた雰囲気の店で、森ビルの裏手で、ということで行ってまいりました。
ほっとする味でした。

>が、腹痛を起こした人は私の身近にいませんよ。^^ 私達が以前、腹痛を起こしたのは意外にも…しっかり火が通っている、中華料理専門店の煮魚とかでした。
>
>どこの国だろうと海外に出張となると、【食】に不安を抱かれてもしょうがないと思います。私が教えてさしあげられるお薦め情報でした。

そうですね。大連へは仕事で3回目ですが、【食】への不安は大分軽減されました。ただ今回とまったKempinskiの水には困りましたね・・・。いつも常宿にしているSwissotelは歯磨きくらいはできるのですが。

とはいえ、はっきり、中国共産党には嫌悪感を抱く私ですが、この出張とN島さんの記事などのおかげで、大分複眼的に中国をながめることが出来始めています。ありがとうございました。

ちなみに、大連での私の会社の支社はSoftwareParkにあり、そこの少数民族のお店「牛肉らーめん」があっさりしていてお薦めです。数馬(石偏に馬)広場傍です。よろしければ。
13 じぇじぇ 09/11 21:12
少なくとも下記のこの3軒は、私自身も級友もよく行きます。が、腹痛を起こした人は私の身近にいませんよ。^^ 私達が以前、腹痛を起こしたのは意外にも…しっかり火が通っている、中華料理専門店の煮魚とかでした。

どこの国だろうと海外に出張となると、【食】に不安を抱かれてもしょうがないと思います。私が教えてさしあげられるお薦め情報でした。
12 じぇじぇ 09/11 21:11
孫六(magorox) さんへ 800字に収まりきれないようなので分けます。

明日から出張ですか! まだこちらは暑いですよ。ちなみに先程届いた携帯電話の天気予報案内では、1日晴天。最低気温19度/最高気温26度の模様。

>安全な店の見分け方という事までは、まとめきれていないのですが、早速明日の夜マグロ♪ということでしたのでよく立ち寄っている店数件の内「ランチもやっていて今現在私が強くお薦め!」という店の情報を3軒。営業情報もたった今確認しましたので、良かったら滞在中是非行かれてみてください。(値段の安さ順)
◎和亭(西岗区xi gang qu风光街feng guang jie)森ビル裏側
 ⇒ここは夜もとても安いです。マグロは昼に単品ででも注文可能。日本人経営。日曜休日。
◎寿限無(中山区zhong shan qu同兴街tong xing jie)東亜銀行裏側
 ⇒ランチ営業は土日だけ。平日は夜だけ。日本人経営(すぐ真上の階の吹雪と言う店も学友達とよく利用していますが、ソコは残念ながら夜だけの営業なんです)
◎松島渔村(机场宾馆すぐ側) 周水子国际机场すぐ側
 ⇒ここの刺身は激うまです。ナマコは特に最高♪ 韓国人と中国人の共同経営のよう。板長は日本語が話せる腰の低~い、可愛いおじいちゃんです。ただこの店は、昼間は予約しないと席が無い日もあります。(空港に近く中心区からわざわざ出かける場合)予め予約されることをお薦めします。ただ上の2軒に比べるとちょっと遠いというのと、お値段も高めですので最近少しご無沙汰です。忙しそうな時にいつも行ってしまうのでココは写真撮影はオッケーなんですが撮らせてもらうのが申し訳なくなってしまう店の1つです。
10 オート三輪 09/11 18:42
3年ぐらい前、会議用のレポート作成のため香港・広東・広西のスーパーで写真取ったことがあります。

香港のスーパーは香港人の友人がいたものの了解得なくて良いでしょうということで勝手に撮りました。桂林ではひとつは個人で経営してるということもあってか快諾。もうひとつはチェーン店のためかはたまた自分の普通話のせいかダメでした。店がたくさん集まる市場はOK

レストランは海鮮だろうが点心の店だろうが撮影OKだった。

N島さんも撮れるはずですよ。
9 孫六 09/11 17:48
追記します。
一つ前のコメントが何だが悪意めいてしまいました。攻撃する意図など一切ありませんので誤解の無きようお願いします。

大連で生活されていらっしゃれば、安全な店の見分け方や、本当のところどうなんだろうという問いに答えていただけるかと思いまして。
8 孫六 09/11 17:35
明日から大連出張なので、この記事は興味深く読ませていただきました。大連には何度も出張し、結構色々なところで食事(Kempinskiのとなりとか、星海広場の辺りとか、朝鮮族の焼肉とか、勝利広場の羊肉のケバブとか)してますが、マグロの刺身は食べてませんね。明日の夜はマグロにしてみようかとも思います。

が、富士山太朗さんのコメントにあるとおり、一種の勇気が必要なんですよね。彼の国で生ものを食すのは。N島さんがそれを払拭できる記事が書けるなら書いてみてください。

今のところ私は正露丸が渡航の必須アイテムです。でもまあ、今のところ滞在期間が合計1ヶ月強で使用頻度は3回ですから大したことはないのでしょうが。。。
7 じぇじぇ 09/11 00:35
訪問&コメント有難うございます。
編集段階で削除されている箇所を追記しますと…歴史自体は短くとも、50年程前から香港では魚を調理して食す文化が始まり、後10年前にはサーモンが流通し始めた事で、生で食べる事は特別珍しいものではなくなった、というのが中国での海鮮類の生食文化の流れのようです。

こちらでは「何でココが?」と思ってしまうような客単価が低い店(例えば麺屋さんとか)でも店内撮影禁止と告知されている店もよく有ります。編集前には追加記述していたのですが、記事内で紹介した中華料理店、一部デパートも撮影禁止でした。その為美味しそうな活け造りの写真や、ぎっしりと陳列された寿司パック等の写真提供が出来なかったことが残念です。でも購入した寿司等の写真は有りますし大体4ネタ×2貫入り1パックで5元~6元(1元15円計算で約90円)程度ですし、よく購入していますので、また狙いを付けた店等が有れば通い詰めて店主に憶えてもらったりして、共に続編リポートとして紹介出来れば、と思っています。

写真提供して頂いた大連翔祥食品有限公司の紹介です。http://www.xxmaguro.com/Japanese/jaboutus.htm
5 富士山太朗 09/10 23:16
記事を読んで、大連も豊かに成ったなぁ~と思うのが感想です。

中華人民共和国での刺身事情は最近かなり良い方向というのが
現地に行くと思う感想です。
なにより、上海より内陸の蘇州であっても刺身は出てきます。
始めはサーモンだったらしいですが、
某日本食屋で鯛の活き作り(生きている魚だから活き作りね)
が入ってから大きく変ったらしいです。
でもやはりそこまでは日本人赴任者のものだったらしいです。
 
赴任者&出張者に取ってはかなりありがたい気もするのですが、
やはりローカルにとって刺身は一部の富裕層のものであることには間違いないです。
 
中華人民共和国の人はほとんど食べなかったらしいですが、
台湾人は食べるらしく、その接待関係で富裕層が食べ始めて。。。
と台湾人の人に聞きました。
(そう言えば高雄より少し南に行った所にマグロを食べさせる店が多かった)
 
蛇足ですが。。。。
某日本人街、衛生局の検査で大腸菌が見つからなかった店が無かったそうです。
中華人民共和国で何度かお腹が当たった人ならば問題ない(?)ようですが、
観光客や、出張者はローカルで刺身など生ものを口にすることは勧めません。
ローカルが平気なものも、日本人では殺人的下痢に冒される事があります。
(そう言う私も点滴を打つような生ウニ事件やトロ事件を経験しました)
 
記者さんには是非、ものはあるけど食べられる衛生状態か?の
追加レポートをお願い致します。
4 オーマイゴッド 09/10 22:29
さっき、NHKスペシャルでマグロについてやってましたが、世界中でマグロの消費が増えて、日本では天然・養殖とも確保するのが難しい危機的な状況に陥っているそうです。マグロの値上がりは、原油高だけでなく、これが大きいようです。
特に、中国は、現在、魚類のおもなターゲットが富裕層なので、とんでもない高値で買いあさっているそうです。マグロを扱う日本商社では、将来、大量のマグロを中国に持っていかれていまう危険があるので、世界から集めたマグロを自ら中国で販売し、その中の一部を日本に回すという戦略を考えているそうです。
3 やまさん 09/10 14:32
N島様

大連での食のレポート,大変興味深く拝見させていただきました.
新鮮マグロの刺身おいしそうですね.
また,多くのことを取材されて大変ご苦労様です.
N島様の活動的な面が文中から読み取れましてこちらまで楽しくなりました.

最近まで知りませんでしたが,中国(の一部)でも刺身がごく普通に食されているようですね.
今回の記事ではその現状に加えて,大連での刺身という食文化の広がりをうまく記事にまとめていらっしゃると思います.

次回のレポートも楽しみにしております.
1 オート三輪 09/09 18:21
生ものはほとんど食べない中国人ですが同じ中華文化圏でも台湾人は日本統治の影響もあってかマグロの刺身を食します。
東海岸の蘇澳。港に面した少々昔風ではあるが庶民的な市場ではガラスのショーケースにマグロのサクが並んでます。
最近では香港人も流行で日式ラーメンやら牛丼、日式居酒屋で日本食食べます。しかしながら刺身に関して安めのとこだとマグロなくてサーモンの寿司が人気。

前はさておきこういう記事ならいいですね

ブログを炎上させていた主犯格のわたしが書けた立場ではありませんが、肯定的な記事には肯定的なコメントが、否定的な記事には否定的なコメントが集まりやすい印象を持っています。あとはやはり書いた方の人柄ですかね。実名(芸名やペンネーム、固定ハンドル含む)に紐付けられる属性、知的だとか愉快だとか皮肉屋だとかポンコツだとか、匿名と比べると実名であることはそういう面では優位性を持っていると思います。これは後々引用することとなる佐々木俊尚編集委員と同じ意見です。

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