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ゲーム販売店に聞く、新レーティングへの取り組み(前編)

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=0000000002656

秋葉原の老舗ショップ店長が語る現状
K池D介
2006-10-27 07:50

 新レーティング制度が今年5月31日にスタートして、そろそろ半年。“Z区分”にあたるソフトの区分陳列、そして年齢確認がどのように行われているのか? 販売店の現状を取材してみた。お話を伺ったのは秋葉原の老舗ショップ「メッセサンオー」の金寿彦(こん・としひこ)氏。業界でも有名な名バイヤーのひとりだ。

 「実は、Z区分に該当する大きなタイトルがなかったこともあって、制度がスタートしてしばらくは、あまり実感がありませんでした。ただ、先日(9月28日)Xbox 360の『デッドライジング』(カプコン)というソフトが発売されて、ようやく“Z”を意識するようになりましたね」

 メッセサンオーは、秋葉原でも珍しい新品ソフト専門店。新レーティングへの具体的な対応はZ区分の新作待ちだったようだ。CERO(特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構)から要請されている区分陳列と年齢確認についてはどうなのだろうか。

 「当初はどう区分陳列するかとても悩みました。ハード、ジャンルにこだわらずZ区分をまとめてしまうのか、それともジャンルごとにZ区分のタイトルがわかるようにするのか? 現状ではZ区分のタイトルが多くないのでハードごとにまとめていますが、CEROから送られてくるポップやシールだけでなく、店で独自にポップを作って、ひと目見てわかるように工夫しています。年齢確認については、当店では顔写真入りの身分証明書を必須としています。『健康保険証やクレジットカードじゃダメなんですか?』とよく聞かれますが、やるなら徹底しようというのが我々の考え方です。幸い、なんとか準備期間もあり、お客様にも協力していただいているので、今のところトラブルは1件もないですね」

 自らの襟を正すかのように新レーティング制度に全面協力する姿勢のメッセサンオー。商売として見た場合、マイナス要素も少なからずあるはずだが、そこまでする理由は何なのか?

 「やはり底辺にあるのは、ゲームを悪者にしたくないからですよ。決められたルールはしっかりと守って、受け皿をつくっていくことが今の業界には大切なんです。業界全体を動かすことはできませんが、販売店としてできることは精一杯やろう、ただそれだけのことです」

 ソフトの内容に応じて、適正年齢を示す“レーティング”。金氏は「レーティング自体はとても良いこと」と評価する一方で、「問題が山積み」とも。次回は、これまであまり公になることがなかった販売店の苦悩、そこに見え隠れする日本のレーティングの問題点を聞く。

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メッセサンオーは、基本はハードごとにZ区分該当ソフトを区分。ソフトごとに注意を促すポップも貼られる
撮影者:K池D介

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レジにも巨大なポップが。レーティングそのものを知らない人でも、ひと目でわかるように配慮されている
撮影者:K池D介


【取材協力】
メッセサンオー本店

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Z指定は18歳未満購入禁止に

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記
後編は以下。


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血がブシャーと飛び散るような映像作品は、ま、あまり教育にはよろしくはないですわね。レーティング自体には賛成です。