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「サッド ムービー」を見て

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=0000000002898

4つも物語が必要?
M山 N子
2006-11-05 17:44

【画像省略】
[編集部注]
この記事はネタばれの内容を含みます

 11月11日(土)から全国東宝洋画系で公開される韓国映画「サッド ムービー」の試写会に行ってきた。
 題名から覚悟していたが、泣かされた。
 8人の男女の4つの別れの物語。
 消防士と手話通訳アナウンサー。
 別れさせ屋の男とスーパーのレジ係。
 画家を目指す青年と耳の聞こえない少女。
 病気の母親と小学生の息子。
 この中で一番メインである、結婚直前の、チョン・ウソン扮する消防士とイム・スジョンの物語が、私は一番泣けなかった。冒頭から別れの場面が予想され、その予想通りに展開していくせいかもしれない。
 別れさせ屋の話も、フリーターの男が別れさせ屋を始めるあたりから、別れに至るまでの道筋が容易に想像できるのだが、別れの場面でチャ・テヒョンが好演して泣かされた。
 病気の母と小学生の息子の話も、途中から展開に予想がついたが、うまくいっていなかった母子が母の病気によって心が近づいてゆく所に泣かされた。母の入院中に息子が母の昔の日記を発見、そこには、望まない妊娠であった事や本当は女の子を望んでいたことなどがつづられてあったり、単純にお涙ちょうだいに進まない所が余計に悲しみを深める。
 最後の、画家と耳の聞こえない少女は、他の3つが、別れの予兆を見せる時に、お互い知り合ってもいない。このカップルがこれからどのように知り合い、別れるのか、ドキドキした。最後は悲しいというより甘酸っぱい別れだったが、数年後、もしかしたら再会して恋に至るかもしれないこのカップルを置くことで、映画全体が救われたような気がする。
 でも、私は見終わって、物語が4つもあるために映画が散漫になっている気がした。せめて2つにしたらよかったように思う。
 手話通訳アナウンサーの女性と耳の聞こえない少女は姉妹なので、ふたりを主人公にすればいい。映画中ではさらっと流していた、消防士が妹を助けたため姉と知り合った事や、妹の顔の火傷など、ふくらませれば、姉妹の話だけで十分映画になるはずだ。
 あるいは、わかれさせ屋の男を主人公にして、そこに母子の話を入れる。(映画の中でこの2組は接点がある。)
 韓国映画をよく見る人は別にして、韓国人俳優を全然知らない人がこの映画を見ると、主要登場人物が多すぎ、演じる俳優の顔の見分けがつかず、混乱する可能性がある。
 また、安易に死を別れに使わないで欲しいとも思った。身体の障害もそうだ。この映画の場合、妹が耳が聞こえないことが、姉の職業とつながり、また姉の恋人との通じない会話が笑いを誘う場面でもあるので、仕方がないとも言えるのだが。だが、やはり死別や身体障害に頼らないラブストーリーが見たいと思う。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


ニュースのたね掲載の記事は通常市民記者さんが投稿したままの形で掲載されますが、この記事の場合はさすがに公開前の映画の内容が書かれていることもあり注釈を入れたようですね。

うん、まだ選挙期間中だからね。