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ひと前での授乳、権利それともエチケット違反?

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003365

母親を機内から下ろした米航空に抗議運動
有馬洋行
2006-11-27 07:25

 多くの人が集まる場所で母親が赤ん坊に母乳を与えるのは慎みがない、それとも女性の権利? ──こんな議論が米国で今、続いている。発端は、飛行機のなかで母乳を与えようとしていた母親が、ブランケットで胸の部分を隠すようにと添乗員から指示されたものの、これを拒否したため、機内から追い出されたのがきっかけ。航空会社はその後陳謝したが、母乳支持派の母親たちの怒りは収まらず、抗議行動を展開している。

 米紙『ロサンゼルス・タイムズ』によると、トラブルがあったのは10月13日。ニューメキシコ州エスパニョーラ在住のエミリー・ジレットさん(27)が、バーモント出発のデルタ航空の機内で、1歳の娘に、授乳していた。これを見た搭乗員がジレットさんにブランケットを渡し、胸の部分を隠すように指示した。しかし、ジレットさんがこれを拒否したところ、機内から下ろされた。

 これに憤慨したジレットさんは、その後バーモント州で起きた人権被害問題を扱う州人権委員会に救済申し立てを行っている。デルタ航空はすでにこの搭乗員を懲戒処分に付しているが、ジレットさんのケースが授乳支持派のウエブサイトなどで広範に伝えられた結果、多くの母親の怒りを集めた。

 11月21日には全米30カ所以上の空港内で、「授乳は自然の行為であり、女性の権利」と主張する母親たちが“座り込み”の抗議行動を展開した。

【画像省略】
デルタ航空のカウンターで母乳を与えて抗議する女性(2006年11月21日撮影、ロイター)

 米マサチューセッツ州ボストンのローガンやジョージア州アトランタのハーツフィールド各国際空港にあるデルタ航空のチケット・カウンター前で、幼児を抱えた母親たちがフロアに座り、実際に母乳を与えるパフォーマンスを行った。

 ジレットさんもニューメキシコ州のアルバカーキー空港で抗議に参加した。「私は、機内から追い出された初めての人間だと思う。しかし、(こうした)いやな目に遭ったのは私が最初ではないはず」と話している。

 デルタ航空は21日声明を発表し、機内で母乳を与えるのは女性の権利と強調し、添乗員がジレットさんを追い出したことには失望していると述べ、改めて遺憾の意を表明した。

 母乳を公衆の面前で与えることは慎みがないとする立場の人は、胸が露出され、男性たちの好奇の目が集まることを気にしているようだ。母乳支持派のウエブサイトには、実際に嫌がらせに遭った母親の報告も掲載されている。この女性はアイス・スケート場付近で母乳を与えようとしていたところ、ある女性からトイレに行くように言われたという。

 テレビのある人気女性キャスターも一時、「公衆の場で母乳を与えるときは、カバーをしてくれないと困る」と発言したが、その後、前言を翻すなど、女性の中でも意見の混乱がかなりみられるようだ。『ロサンゼルス・タイムズ』紙には「機内のなかで母乳を与えることは気にならない」と述べる数人の旅行客の声が紹介されている。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


7 全力失笑 11/28 15:32
>飛行機のなかで母乳を与えようとしていた母親が、
>ブランケットで胸の部分を隠すようにと添乗員から指示されたものの、
>これを拒否したため、機内から追い出されたのがきっかけ。

この文章を読むと添乗員が一方的に悪いように思えますが

女性の中には人前で授乳することに抵抗のある人もいるので
添乗員が気をつかって「お使いになりますか?」と尋ねたら
母親が「隠す必要は無い!」と激怒して騒ぎが収まらず、
他の乗客の迷惑になったので降りてもらった。

という話である可能性も0ではない。
ロサンゼルスタイムズの記事は
他の乗客や添乗員などの話も取材して書かれているだろうから
そんなことはないと思いますがね。

個人的には記事にも授乳にも大賛成です。

5 うしき@篠ノ井 11/28 11:51
 授乳を権利とする考えかたは目からウロコです。母親が授乳をする権利と同時に、赤ちゃんが母乳を飲む権利が大切にされているように感じました。
 粉ミルク育児をしている方の中で、割合多くの方(私の印象ですが)がその理由の一つとして「人前であげるのに便利だから」を挙げられます。赤ちゃんの都合でなく、社会の都合で粉ミルクを強いているのは非常に残念です。
 小さな赤ちゃんの小さな胃袋は2時間おき(あるいはもっと頻繁)に空になり、食事を取る必要があります。個室授乳室でも、社会風土に訴えることでもなんでも良いですが、いつでもどこでも母乳をあげられる社会づくりは是非推進されて欲しいと思います。
 私は、デパート、スーパー、書店、ファミレス、新幹線内トイレ…あらゆる洋式便座に座って授乳をしていました。それが一年以上続きます。なんとも惨めです。母子って、世の中のじゃまものなんだなぁとつくづく感じました。

4 deadkorean 11/28 03:11
授乳を「権利」と言ってしまうのはちょっと違和感。しかし、いつでもどこでも授乳するというのは自然な行為で、それを制止する方が異様な観念に見える。

3 Tony 11/27 23:30
この記事は、男女の性意識のみ視点で捉えた航空会社の措置こそ問題あります。私などは、その光景を見たら、ほほえましく、頼りなる母に育てられ、幸せな赤ちゃんだな、と思えます。

少なくとも、授乳することは、ひとの生命をつなぐ大事な行為なのです。また、ブランケットで胸元を覆えば、赤子と母は互いに顔を合わせ、至福の心を通わせ、大事な人の心の成長を阻害する恐れがあるのです。この母の行動は正しい、と思います。

古今、母が子に乳を含ませるのに、他人を憚る必要ない社会であったはずです。その、光景を好奇なことだとするひとこそ、変なのではないか、思えます。すなわち、社会には男女関係でなく、母子関係という大事な要素もある、という事ではないでしょうか。

もちろん、航空機の機内なれば、授乳室を用意するとか、母子で搭乗する乗客がれば、赤ちゃんを世話できる座席を用意するサ-ビスも必要、と思えます。それを、用意できなかった、航空会社のサ-ビスの力不足も問題ある、と思えます。
いずれにしても、母乳で育てる母に十分な対応できる社会であって欲しいものである。

2 みゆみゆ 11/27 22:00
興味深い記事でした。
実は授乳室の記事を書こうと思っていたところ、有馬さんの記事が掲載されたため、急きょ記事によせて、という事で投稿しました。
現在投稿待ちですが「授乳室の個室化」という記事ですので、よろしければご覧下さい。

1 Ronnie 11/27 21:50
一般のマスコミと違って、こういう生活に根ざした記事をこそ OhmyNews には期待します。
免疫のない赤ちゃんの健康のためには、ある時期は母乳を推奨すべきで、それを保証する社会環境を担保すべきです。


イオンなどの店舗では授乳室があるのを見かけますね。そういう配慮がされたお店を利用する頻度が高くなる効果を狙っての戦略でもあるのでしょうが、素直にうれしくなる気遣いだと思います。まぁ、使う機会は今更ないですが。そういう店舗には車椅子で乗り入れできる広い多目的トイレも同時に設置されていることも多いので、家族連れでショッピングする時はこっちのお店へ行こうってことになるでしょうね。

ひと前での授乳に関しては、大人になってから見かけることはついぞありませんが、子供の頃行っていたお習字教室では普通にどこかのお母さんが赤ちゃんにおっぱいをあげていました。それが普通だろうと思っていましたが、そうでない社会もあるよねぇ、とこの記事を読んで思いました。