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護送船団方式で守られている日本のメディアはどういうふうに変わっていくのか

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000002163

webジャーナリズムの衝撃
栗原 宏文
2006-10-07 22:51

 情報通信学会誌2006.9月号に掲載されていた第23回情報通信学会大会基調講演[大井真二(日本大学法学部教授)]より。「長期的に見てオーディエンスのメディアに対する信頼性が落ちている減少」は日本でも実感が伴っていると思った。「護送船団方式で守られている日本のメディアはどういうふうに変わっていくのか」を考えるためにも興味深い講演と思うので要旨だけでも紹介したい。

1 現在アメリカのニュースメディアが一体どういう状況にあるか
 まずあまり良い状況にない。
1.1 コストとスタッフの削減。併せて制作費の削減。
1.2 様々なメディアの基本的な指標になる経済のファンダメンタルズも悪化。販売部数、視聴率の低下、つまりオーディエンスが減少。最も大きな懸念材料は、長期的に見てオーディエンスのメディアに対する信頼性が落ちている減少。
1.3 ニュースのアウトレットは拡大しているが、それに見合うオーディエンスは増えていない。どのメディアも同じようなニュースに集中してしまう。
1.4 20世紀後半から良質なジャーナリズムをリードしてきた、いわゆる大都市の日刊紙が販売、広告とも大きな打撃をうけ、かなりの規模で人員を削減されている。もっと小さなコミュニティのオーディエンスを狙ったnicheの発行物に浸食されている。百貨店が凋落したのと同じように、百貨店的な大都市の日刊紙がかなり危ない。
1.5 結局のところジャーナリズムの商業主義が最終的に勝利をおさめた。
1.6 YahooやGoogleはまだ限定的。コンテンツはただのり。
1.7 オンラインジャーナリズムは、いつ活字やTVと肩を並べるか。2018年頃か。
1.8 オーディエンスはそういうニュースメディアにどういう視線を向けているか。公共の利益という観点ではかなり不満を持っている。

2 webジャーナリズム、あるいはオンラインジャーナリズムと呼ばれる現象が非常にめまぐるしい展開をしている現状について検討を加えたい。
 新聞オーディエンスのメディア間移動現象。活字版からネット板へ。ネット広告も急成長。

3 (伝統的メディアとは異なる業態、YahooやGoogleが具体的にどのようなニュースメディア活動を展開しているのか。伝統的なニュースメディアの新聞では、New York Timesを例に取り上げて、伝統的な活字メディアのオンラインジャーナリズムの展開を、テレビではCBSを題材にしてネットワークTVのウェブサイトについて分析を加える。つまり、)非伝統的なメディアと伝統的なメディアがそれぞれどのようなウェブサイトの展開をしているかを具体的に検討する。
 Googleは人間でなくアルゴリズム、コンピュータが編集をしている。Yahooは伝統メディアのニュースサービスを加工している。New York Timesでは何が重要かという価値判断で選択されている。CBSのオンラインは映像はとても豊富でオリジナルのコンテンツが多い。最後にインタラクティブ、つまりオーディエンス、読者とどのように、双方向的なコミュニケーションをはかっているか。CBSのPublic Eyeというweblogでは編集過程を見せている。

4 今後のオンラインジャーナリズムはどうなるか。
 商業性と公共性をどう調和させるか。ジャーナリストは一体どういう役割を担うべきなのか。あるいはどういうアイデンティティを持つべきなのか。護送船団方式で守られている日本のメディアはどういうふうに変わっていくのか。

オーマイニュース(日本版)より

ちょっと読みづらい記事ですが、旧来のメディアはガタガタで信用もされなくなりつつある、かといって新興のネットメディアは海のものとも山のものともつかない、という内容ですね。

ネットジャーナリズムといってよいのかは疑問ですが、ソースとして使用できるレベルに、ツイッターなどでのリアルタイムで発信できるSNSが育ってきているとは思います。嘘やらデマやらも相変わらず多いですがねw

ごく個人的な範囲での話ですが、半年くらいかけて様子見した上で信用できる情報を発信してるところを複数確保、それぞれを比較してほぼ共通している「ストレートニュース」の部分を土台にあれこれ組み上げていく感じですかね。ここでの話ではありませんがw 考察やら推論やら分析やらはそれぞれの知識や実績(経歴)で大きく変わってきますのでチラ見程度です。

※政治的思想的立場が真反対の方でも情報源としては信用している場合もあります。