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『日本医療史』 新村 拓 編

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=0000000002696

◇読者レビュー◇ なかなか明らかにならない史実
下川 悦治
2006-10-30 07:20

 私は、16歳でてんかんを発病した。偏見が強いので隠して生きるようにというのが親の思いだった。しかしながら、隠して生きることはできなかった。発作があれば分かる。ある程度、症状が安定してくることで、いろんなことを考えられるようになった。1人で悩んでばかりはいけないと組織作りを始めたりした。また、先人たちはどのような思いを抱いて生きたのかを知りたいと考え今もそれをライフワークにしている。

【画像省略】
「日本医療史」吉川弘文館 
価格:3675円(税込)

 しかしながら疫病などの資料はあるが、癲癇(てんかん)についてはほとんどない。癲狂(てんきょう)としてこの「日本医療史」にもわずかに出てくるだけである。京都のお寺にてんかんの人や精神障害者に収容されていたとあったので、そこを訪れたことがあった。昔は相当へんぴなところだったと思われた。なぜ史実が明らかにならないのか、研究者が少ないのか、資料が少ないのか、両方かもしれない。当事者としてはもどかしさがある。
 
 もうひとつの医療の歴史として「医学・医療の進歩は皮肉にも理想とされていた老衰死を遠くへ追いやり、何らかの病名の付いた死を増やすことに貢献している」とまとめている。他の科学も進歩したとばかりはいえないのかもしれない。
  
 また、戦時下の「ハンセン病、精神病、結核」などで隔離入院していた人たちは、栄養失調で死亡する人が多かったことも初めて知った。医師が権力者に抱えられていく江戸時代のことなどもあって、古代から近世までの歴史がまとめれていて、医療と人との関わりが見えてくる本である。

オーマイニュース(日本版)より

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医療やら介護やらは耳で聞くだけなのと実地で関わるのとではずいぶん差がありますからね。大変大変と聞くけどドラマで見るほど極端なものじゃないでしょ、なんて思ってたらドラマのほうが表現を抑えていたなんてこともあったりします。エグいですよ、実際は。そういう場面ばかりではないでしょうが、綺麗事だけではすまないお仕事です。おつかれさまです。

やりがいだけじゃなく信念もないと続かないんじゃないかな。あとお給料も。