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阪神らしさを失わないで

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000001965

阪急・阪神の経営統合に期待する
菊池 浩史
2006-10-02 16:26

【画像省略】
阪急梅田駅に掲げられた、阪神タイガースの応援広告
撮影者:菊池 浩史

 阪急ホールディングスと阪神電鉄が10月1日、経営統合して、阪急阪神ホールディングスが誕生しました。私鉄の連結売上高では東京急行電鉄、近畿日本鉄道に次ぐ全国3位の規模となり、全国的ブランドの「阪神タイガース」と「宝塚歌劇」が同一グループになって、大きな注目を浴びています。

 これで企業グループとしては、阪急阪神ホールディングスグループ(阪急電鉄、阪神電鉄、阪急交通社など)、東宝グループ(東宝など)、阪急百貨店グループ(阪急百貨店梅田本店など)の3つになり、全体で売上高2兆円に迫る巨大企業グループ「阪急阪神東宝グループ」として生まれ変わりました。

 統合する両社は、これから本格的に事業再編、グループ間の連携に向けた調整に入っていくと思われますが、既に両社の統合が目に見えるところで出てきています。別添の写真は、阪急梅田駅のホーム上にある阪神タイガースの応援広告です。同駅のメイン改札口の近くにあり、露出度は抜群です。従来では考えられなかったことですが、このようなところにも統合の動きが見えてきました。

 阪急と阪神は同じ関西の企業ではありますが、そのイメージは大きく異なります。阪急は阪急百貨店に代表されるように、高級でファッションセンスに溢れた東京に近いイメージがあります。阪急沿線、とくに阪神間の山の手を走る阪急神戸線沿線の高級住宅地が一種の阪急ブランドを作りあげていたとも言えるでしょう。

 一方、阪神と言えば、良い意味での“下町”という印象がすぐに浮かびます。阪神百貨店のデパ地下の食料品売場は、大阪のおばちゃんが多く集まって賑わいが絶えない、いかにも“おおさか”という“場”になっています。それに阪神タイガースは不可欠な企業ブランドです。

 この両社が統合したらどうなるのでしょうか。バブル崩壊後のこの10数年間、数多くの企業間で吸収合併が行われました。表面的な発表はともかく、基本的には大が小を飲み込む構図になっています。そうすると飲み込まれた方は、どうしても埋没してその特色が薄らいでいく傾向にあります。その意味では、先に書いた“阪神らしさ”をどう残していくのか、阪急色とどう調和していくのか、いけるのかはとても気になるところではあります。この数年、東京化しつつあるとも言われる大阪だからこそ、“お笑い”“たこ焼き”“タイガース”につながる阪神ブランドの特徴を残してもらいたい、と思います。

 最後に、街づくりについても一言。9月9日に投稿した記事「今ホットな街 大阪・梅田。百貨店戦争もこれから本番!!」にも書きましたが、梅田の一体とした街づくりを進めていく中で、是非とも、上下(地下街と地上、地上の陸橋など)の移動を極力少なくした、バリアフリーの街…地上で交流できる街…の実現してほしいと強く望んでいます。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


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大阪圏以外の人間には阪急は阪急ホテルの高級なイメージが先行するのかなぁと思います。駅前に建つリッチな感じです。1階のレストランくらいしか利用する機会はありませんが、あぁいう所を普段使いする人とはちょっと相容れないような気持ちです。別の世界の人だねぇ。